こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、こんな声について整理してみます。

「私には、傷つく覚悟も、愛する覚悟もないのかもしれません。」

この言葉、恋愛やパートナーシップのご相談の中で、時々出てきます。

本音でぶつかりたい。
でも、不用意な言葉で相手を傷つけたくない。
自分も傷つきたくない。

だからどこかでブレーキをかけてしまう。

そして最後にこう思うのでしょうね。

「私は腹がくくれていないのかな」と。

・・・その時点で、すげーと思ってしまうのは僕だけでしょうか?

いただいたご質問はこちら

浅野さんへの質問

私は、私の気付かない所で彼に無理させてるかもと考えると、それは嫌だなと思います。

私は会うのがキツイ時に無理に会って欲しいとは思いませんし、そう伝えてます。
でも会いたいと言うと彼氏はいいよと言う。
でも実際会うとキツそうだったりします。

周りは女性ばっかりなので彼氏以外の男性も何を考えてるか分からないと思います。
浅野さんのブログで男性心理を勉強させていただいてますがまだまだ修業中ですね。

本音でぶつかりたいんですが、不用意な言動で相手を嫌な気持ちにさせたくないです。結局傷つきたくないって事なのかな。

なんとなく日常的に感じているのですが、私には何があっても愛する覚悟と傷つく覚悟ができてないのかなと感じます。腹をくくるというか、、、。

その内「腹のくくり方」を取り上げてくれたら嬉しいです。
また何回も読み返します。笑

ネタ募集ネーム:Mさん (※一部編集しています)


覚悟がないのではなく、土台が見えないのかもしれません

「傷つく覚悟」「愛する覚悟」という言葉は、とても強く聞こえます。

でも少し立ち止まってみると、
覚悟とは“気合い”の問題ではないようにも思えるのです。

本気で愛するということは、
自分の弱さも、未熟さも、揺れも、相手に見える位置に出ていくことです。

当然、傷つく可能性もあります。

けれど人は、「もし傷ついても、整え直せる場所がある」と感じられないと、なかなか腹はくくれないこともあります。

想像してみてください。

・・・救急車も病院もない世の中(笑)

ここで傷つく覚悟って、無謀だよなーってなりません?

つまり、覚悟がないのではなく、安心してトライできる土台が見えない。

覚悟を持てないと感じる前提には、“今いる環境の構造や、心の仕組みの問題”があるのかもしれません。

もちろん、回復する場所が見えているのに、 それでも「覚悟がない」と言い続けるなら、 それはまた別のテーマが立ち上がっているのかもしれません。

そこには「本当に関係を進めたいのか」という問いが 横たわっていることもあります。

あと、世の中には、ある意味美談に近い形で、

「すごくリスクが高くて安全を確保できない関係だけど、相手に飛び込んで幸せになった」

というケースはあると思います。

でも、それは全てではない、ですよね。

一つの事例、というか。


「本音を出す=壊れる」感覚の正体

本音でぶつかることが怖いとき、心の中ではこんな反応が起きていることがあります。

  • これを言ったら関係が終わるかもしれない
  • 嫌われるかもしれない
  • 重いと思われるかもしれない

つまり、本音を出すことと“関係の破綻”が無意識で結びついているのです。

この状態で「覚悟を持とう」とすると、それはほぼ“自分を追い込む行為”になります。

だから動けなくなる、といいますか。

これは臆病だからではなく、心がちゃんとリスクを察知しているとも言えます。


「傷つく覚悟」を持とうとする人の共通点

覚悟という言葉を使う人は、たいてい誠実です。

中途半端に関わりたくない。
どうせなら本気で向き合いたい。

その真面目さがあるからこそ、「自分は覚悟が足りないのでは」と考えてしまう。

でも少し視点を変えると、

「そこまで考えている時点で、もう十分に本気」

とも言えるのかもしれません。

問題は覚悟の量ではなく、

万が一、自分が傷ついたときの“回復の場所・プロセス”が見えていないことなのだと思いますよ。


覚悟の前に必要なのは「戻れる場所」

恋愛や夫婦関係は、自分ひとりで成立するものではないですよね。

だからこそ、「自分だけで腹をくくろうとする」ことは素晴らしいのですが、

それしかない世界に行くと苦しくなります。

よく、コミットメント(腹をくくる覚悟)をしなさい、と言われますけど、
これは「コミットしても大丈夫」という前提の上で成り立っている話。

そう、”100人乗っても大丈夫”だから、屋根の上に乗れるわけでしょう?

もちろん未知の世界にチャレンジする、未開拓の世界を開く、といった話なら、
結果や安全が確保できなくても前に進むことに意義があると思うんです。

が、この話は・・・恋愛の話ですよね?

だとしたら、傷ついたらもうそこで終わり、という世界でコミットする必要性を考えてみてもいいかもしれない。。

それは”追い込まれて決めていること”に近いと思いませんか?

だから、視点を変えてみるんです。

もし傷ついても、話せる場所がある。

整え直せる時間がある。

自分の今の状態(立ち位置)を確認できる余裕がある。

そう感じられたとき、人は自然と少しずつコミットメントするようになります。

覚悟は、決意というよりも

“環境や前提が整ったときに生まれる結果”なのかもしれません。


「覚悟がない私」を責めなくていい理由

腹をくくれない自分を見て、情けないと思うこともあるでしょう。

でもそれは、愛を軽く扱いたくないから起きている反応かもしれません。

本当にどうでもいい相手なら、覚悟なんて考えないはずです。

まず確認してほしいのは、

「覚悟がない」と感じるほどに、あなたは関係を軽く扱っていない、という事実です。

軽く飛び込めないほどに、あなたはちゃんと考えているのではないでしょうか。

覚悟を持つことよりも、自分の揺れを理解すること。

そこから始まる恋愛のほうが、案外、長く続くものだったりします。

最後に

「傷つく覚悟」「愛する覚悟」

この言葉を持ち出すほどに、あなたはすでに真面目に向き合っているのだと思います。

もし今、腹がくくれないのだとしたら、
それは覚悟が足りないのではなく、
安心して踏み出せる土台が見えていないだけかもしれません。

その土台を整えること。

それが遠回りに見えて、実は一番近道だったりするのです。

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