こんにちは。カウンセラーの浅野寿和です。
今日は
「頑張っているのに、なぜか気持ちが伝わらない」
そんな方のために、今回は“伝わらない優しさ”の裏側にある心理について、少しだけ言葉を添えてみたいと思います。
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めちゃくちゃ優しくて素敵な人から「なぜか好きな人には気づいてもらえないんです」というご相談を受けることがあります。
また、どう見ても誠実そうな人から「職場の同僚と自分なりに誠実に接しているつもりですが、距離を感じます」というお悩みを伺うことがあります。
なんとも悩ましい状況ですよね。
真面目に頑張っているのに好かれない、距離を取られる・・・。
なんとも切ない状況です。
では、今日は「いい人なのに好かれない」理由と、そんなときの対処法を心理学の視点から解説していきます。
「いい人なのに伝わらない」…その理由は?
例えば、
- 嫌われないように、いい人でいようとしてしまう
- 本音をぶつけたら、相手が離れていくのが怖い
- 無意識のうちに「自分を演出して」生きている
そんな人ほど、こんなふうに悩んでいることが多いようです。
内面にこのような気持ちを隠し持っていて、無意識のうちに「自分を演出して生きてきた」といいますかね。
そんな人ほど、こんなお悩みを抱えていることが多そう。
- どうして、私は頑張ってるのに伝わらないんだろう?
- なぜか、距離を置かれてしまう
でも実は、そんな悩みの背景にあるものを、心理学では
「印象管理の失敗(Impression Management Failure)」
と呼ぶことがあるんですよね。
印象管理の失敗とは?
「こう見られたい」という思いで振る舞った結果、
逆に望まない印象を相手に与えてしまう心理現象です。
たとえば…
- 「気を遣える人だと思われたい」から本音を抑えすぎて
→「感情が読めない」と思われる - 「相手の役に立つ人でいたい」とがんばりすぎて
→「なんでも受け入れる人」と誤解される
本当は誠実で気遣いもできるのに、
恋愛やパートナーシップの中でだけ、なぜかすれ違ってしまう。
それが印象管理の失敗が起こしている“関係のズレ”です。
「いい人でいよう」とする気持ちは、誠実さの裏返し
さらにややこしいのは
この印象管理の裏側にある「動機」までもが
本人にとって(周囲からの理解としても)ネガティブに受け取られてしまいやすいことです。
- 「嫌われたくないだけでしょ?」
- 「都合のいい人になってるだけじゃない?」
でも、僕はこう思います。
「嫌われたくない」も
「不快にさせたくない」も
本当は誰かを思う、「あなたなりの誠実さ」ではないでしょうか。
嫌われたくないだけなら、最初から誰とも関わらないはずです。
それでも関わろうとするのは、自分なりに、誰かに良い気持ちでいてほしいと願っているからではないでしょうか。
自分の“誠実さ”を、もう一度見つけ直す
だからもし、「どうして私は伝わらないんだろう」と悩んでいたら。
まずは、あなた自身の中にある誠実さを、ちゃんと見つけてあげてください。
- 気を遣いすぎたあなた
- 本音を言えずに我慢してきたあなた
- いつも自分より、相手を優先してきたあなた
その全部に、「私なりの誠実さがあったんだ」と言ってあげてください。
そうやって自分の中にある“本当の誠実さ”をもう一度信じることで、
少しずつ「演じる恋愛」から「伝わる関係」へと変わっていけるはずです。
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