恋愛の心理学

恋愛感情がなくとも他の女の子をかまう彼と、そこに潜む問題の話

私には今、お付き合いしている女性がいます。彼女のことは大切に思っていますし、今一番好きな女性だと思っていてこれからも長く一緒にいられればと考えています。

ただ、私の仕事の環境的に女性が多く、立場としても部下の教育・指導を行う立場にあり、仕事上(まれにプライベートな時間であっても)女性の相談を受けることが少なくありません。

私の彼女もこのような事情は理解してくれているだろうと思っていたのです。(それがよくなかったのかもしれませんが・・・)

実は先日、彼女から「いくら仕事でも私の前で他の女性と連絡をとってほしくない」と言われてしまいました。

私自身、彼女にとても悲しい思いをさせていたのかもしれないと思いつつ、しかし仕事のことですし、仕方のないことでもあると思い、彼女に「理解して欲しい」と伝えました。

すると彼女から「私たち、少し距離を置いたほうがいいのかもしれない」と一方的に告げられ、彼女に連絡しても返信がなくなってしまいました。

私としては彼女のことは大切ですし、できれば今後も彼女と一緒にいたいと思っていますが、私の行動はやはり彼女を取り返しがつかないぐらい傷つけてしまったのでしょうか。

もし彼女との関係を再開するためには、私はどのようにすればいいのでしょうか。自分でもどうしたらいいかわからなくなってしまいました。

例えばこんなケース(一つの事例としてお考えください)があるとしましょう。

これは男性が他の女性と連絡をとっている光景を見て「やめてほしい」と告げるしかなかった女性の話でもあり。

仕事だから仕方ないとわかりつつ、しかし他の女性に優しくして後ろめたさを感じている男性の話でもありますね。

このようなケースって、ホント初動が大切といいますか、その場の感情で行動して関係をこじらせる前に、今何が起きているかを受け止めておくほうがいいかな、と僕はつくづく思うわけでございます。

感情的になりすぎると衝突するケースでもありますから、できれば上手にお互いの気持ちをほぐしていけるといいのかもしれません。

ということで、今日はこのケースについての僕なりの考察をまとめてみようと思います。

が、今日はとりとめのない話をまとまりのないまま書いてみようと思います。

きっと明確な結論までたどり着かないかもしれないですが、それでもよろしければご覧くださいね。

恋愛感情がなくとも他の女の子をかまう男性の気持ち

これは女性のみなさんからご相談いただく話でもあるのですけどね。

「私の彼が恋愛感情がないといいながら他の女の子をかまってるんです」

なんてケースがあるわけですよ。

「もし、他の女性に対して恋愛感情が伴ってるならもう信じらんねーって思うんです。ただ、私も彼のことを信じたいし、彼が恋愛感情はない、仕事上の関わりだと言うのであればそれを受け入れたいと思うんです。」

そう仰る女性とお会いすることも少なくないですよ。

「でも、どうしても気になってしまうんです。彼がどんな気持ちで他の女性と関わっているのかが気になって仕方がないんです。」

そんなお声を伺うこともありますよ。

そんなケースの中で

「ねぇ浅野さん、彼はどんな気持ちで他の女性と関わっているんでしょう?」だとか

「恋愛感情がないのに他の女性に優しくする男性の心理ってどんなものなんでしょうか?」

といったご質問を伺うこともありますよ。

まぁ本当のところはその彼さんに聞いていただくしかないと思うんですよね。

ただ、「恋愛感情は抱いていないがつい他の女性と関わってしまう男性」っているよなぁと僕も思うのです。

今回の事例では「男性にとって仕事上関わりのある女性」ですけれど、例えば「昔からの友人・幼馴染」という女性の場合もあると思うのですよ。

そんな男性が何を考えて、どんな気持ちでいるのかについて、少し僕なりの考察をまとめてみようと思うのです。

どんな女性にも優しくすることがいいことだと思いこんでいる?

男性の中には様々な恋愛観、女性観をお持ちの方がいますよ。

だから「世の中の男性ってこんな存在だよ」と言い切ることってほぼほぼできないものだろうと僕は思うのですよ。むしろそれが妙な偏見を作りそうで僕は怖いなと思うのです。

ただ、確かに「恋愛感情は抱いていないがつい他の女性と関わってしまう男性」っていると僕は思うのですよ。逆にいないと断言できないといいますかね。

かつ、恋愛感情を抱いていないのに、つい他の女性が困っていると優しくして関わり続けてしまい、その女性との関係が切れずに悩んでしまう男性が存在することも僕の経験上知っています。

今回取り上げだケースもその一例で、「仕事上関わらざるを得ない女性との関係」を上手に扱いきれず、プライベートな時間も関わり続けたことで、彼女さんが「いい加減にして」と思っちゃったという話ですよね。

このような状況を作りやすい男性って、どこかで

「どんな女性にも優しくすることがいいことだと思いこんでいる」

そんな傾向があるのかもしれません。

もちろん、人に優しくすること、異性に優しくすることを僕は否定しているわけじゃありませんよ。

ただ、男性の中には「女性に優しくしないとマズい」といった観念をお持ちの方がいても不思議ではないんですよね。

これはいわゆるステレオタイプが影響している部分かな、と僕は思うことがありますよ。

その男性の中で「女性のことは守ってあげなければいけない」という観念が存在している、といいますかね。

だから、「僕を頼って相談してきてくれている女性を無碍には扱えないし、傷つけることはしたくないな」と思いやすくなるといいますか。

その結果、彼女がいると分かっていながら、他の女性に費やす時間が増えてしまう場合もあるだろう、と。

その男性が他の女性に異性としての意識を持っているなら、もう少し彼女の前で隠し事を増やしたり、不穏な態度を取るケースが多いだろうなと僕は考えるのですよ。

よほど自己中心的な男性でない限り、彼女の前で他の女性と堂々と関わり続ける人はいないだろう、といいますかね。

「私の前で他の女性と連絡をとってほしくない」という女性の気持ちを少しだけ考察する

さて、今回の事例のように、彼女さんも我慢に我慢を重ねた上で、彼を理解しようとした上で

「私の前で他の女性と連絡をとってほしくない」

と伝えてきたとしたら。

彼女さんとしては言わざるを得ない、伝えないと自分が傷ついてしまう、彼のことを嫌いになってしまう、なんて状況があるのかもしれません。

が、僕の経験上、彼女が「彼を嫌いになりたくない(むしろ好きだから)他の女性と連絡を取らないでほしいと伝えている」と理解できる状況ってなかなか少ないよね、と思います。

おそらく男性側は「自分の行動を非難されている」と理解することが多いだろう、と僕は思うのです。

だから、今回の事例の中で男性は「仕事なんだから仕方ないことだし、理解して欲しい」と伝えているのでしょう。

が、もし彼女さん側の気持ちが「彼を嫌いになりたくない(むしろ好きだから)」という部分にあるのであれば、彼女さんにとって彼のその言葉はどんな風に響くでしょうか。

女性によっては「嫌いになってもらって構わない」と聞こえるかもしれないし

「彼は私の彼に対する気持ちを何一つ考えてくれていない」と思い込んでしまうかもしれないですよね。

そもそも「彼は何を理解して欲しいと彼がいっているのかすら意味不明」なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんし。

このあたりに大きな男性と女性の気持の行き違いが見て取れるなぁ、と僕は思うですよねぇ。

「私たち、少し距離を置いたほうがいいのかもしれない」という言葉をどう解釈するか

そんな気持ちの行き違いがあるからこそ、きっと彼女さんは「私たち、少し距離を置いたほうがいいのかもしれない」と彼にお伝えになったのだろうと僕は思うのです。

それは、これ以上彼のことを嫌いになってしまう状況から距離と置きたいから、かもしれませんし。

彼の「理解して欲しい」という言葉で深い悲しみを感じ、今のまま彼と向き合うことが難しいと感じたからかもしれません。

どちらにせよ、彼女さんとしては「私の気持ちは届いていない」と感じるだけの材料が揃ってしまったのかもしれませんしね。

まぁこのあたりの彼女さんのお気持ちも彼女さんに聞いてみないとわからないのですが。

ただ、僕の経験上の話ですが、このあたりの女性のお気持ちの動きって、男性にとってめちゃめちゃ分かりにくいもののようですよ。

 

そもそも彼は彼女のことが嫌いではないのです。しかし、他の女性と(仕事とは言え)連絡をとっていたことで彼女を傷つけた、と理解しているのでしょう。

だから、申し訳ないと思いつつ「仕事なんだから、恋愛感情なんてないんだから、そこを理解してほしい」と伝えているのでしょう。

 

一方の彼女さん側の気持ちを考えてみると、彼が仕事で他の女性と連絡をとっていることぐらい、ご理解されているのだろうと思うのです。

が、そう理解していても、他の女性に優しくしている彼の姿を見れば、そりゃいい気分がしないだろうと僕は思うのです。

彼女さんが彼のことを好きならばなおさら、ね。

 

だってねぇ。

どんな人でも「好きな人の言動で傷つく」って最も避けたいことじゃないですか。

それは恋愛関係だけでなく、友人関係、親子関係でも同じことでしょ?

相手のことが好きだからこそ、その人の行動で傷つかないようにと意識するのではないでしょうか。

だからこそ、好きな人の言動で僕たちは傷つくわけだし、その傷はやっぱり他の対人関係で感じるものより大きなダメージになると僕は思うのですよ。

それぐらい相手のことが大切で好きだから。

そんな場合も十分にありえるじゃないですか。

僕自身、好きな人との関係で傷つかないように頑張っている人を僕はたくさん知っていますよ。

 

もし、このような状態にある彼女に、彼が「理解して欲しい」というとしたら、どんなことが起きるでしょうね?

もしかすると、彼女さんは彼に

「僕のことが好きなのであれば、申し訳ないけどもっと傷ついたとしても我慢して欲しい」

なんて風に言われてるのかな、と思っても不思議ではないといいますかね。

彼もそんなつもりで言っているわけではないのでしょうが、結果的に彼女さんにはそう伝わってしまう、といいますかね。

もし、そんなことが起きているとしたら、彼女さんはどこかで

「私の好きという気持ちに意味ないんだ」とか

「私の彼に対する気持ちは大切にしてもらえていないんだ」

と思うんじゃないかなーと僕は思うのですけど、さてどうでしょうね?

 

このような

「好きな人に『好きな人のことが好きだ』と思う気持ち」を理解されないことが

「私たち、少し距離を置いたほうがいいのかもしれない」

という彼女さんの反応に繋がっているんじゃないか、そんな考え方もできるんじゃないか、と僕は思うのですけどね。

よく恋愛のご相談をいただくと、「相手は私のことを好きなのか」「嫌いになったのか」など、いわば白か黒かをはっきりさせたいというお声を伺うこともあるんですけどね。

そんなに簡単に、好きという気持ちに白黒つけられるなら誰も悩まないんじゃないでしょうか、なんて僕はお伝えすることがあるんですよ。

好きだから一緒にいる。

嫌いだから別れる。

もし僕たちの恋愛感情がそれだけで割り切れるなら、まぁこの世に恋愛ドラマや小説なんてものはきっと存在しないんじゃないかと僕は思ったりします。

好きだからこそ、伝えたい気持ちがある。
好きだからこそ、嫌いになりたくないと思う。
好きだからこそ、その気持ちを受け止めてもらえないことが何より辛い。

好きだからこそ、相手が傷ついてしまうことが辛い。
好きだからこそ、相手に理解してもらえないことが辛い。
好きだからこそ、相手のことが理解しきれない自分を許せない。

そんな気持ちになることもあるんじゃないでしょうか。

だとしたら、まずは冷静に今ある状況を見つめること、可能な限り客観的に「今起きていること」を理解する視点って大切なことかもしれませんよね。

その視点と、今の自分の気持ちの折り合いがつく場所が見つかれば、きっと冷静に、そして大切な人も、また自分自身の気持ちも大切にできる道が見えてくるかもしれませんし。

「これ以上傷つけない」という気持ちを理解できるようになってみるのはいかがでしょう

長くカウンセリングの現場にいるとつくづく思うことがあるんですよ。

多くの人は、いや、多くの大人は

「好きな人のためにこれ以上傷つけないと思えるギリギリまで相手のことを受け止めようとするのではないか」

とね。

もちろん世の中には様々な人がいて。

いいか悪いかは別にして、どこまでも自分のこと(自分が傷つかないかどうか)ばかり考えている人もいるのかもしれないですよ。

が、本気で好きな人のことを考えるから、自分が許容できるギリギリまで相手のことを受け入れようとする人もいると思うのですね。

『もしあなたのパートナーがそんな人だったとしたら。

そして、そのパートナーが「少し距離をおいたほうがいい」と好きな人に伝えるならば。

さてどんな気持ちで、どんな覚悟で伝えると思います?

そして、その言葉を通じてあなたに何を伝えたいと思っていると思います?』

この僕からの問いかけに、あなたが何を感じるか。

そして、どんな答えを出すか。

それ次第で、このようなケースでの関係性って終わるか、続くか、が決まっていくのだろうと僕は思うんです。

 

少なからず僕はこのような気持ちを持った方と出会ったことがありますよ。

『私は彼のことが好きで、それは今も変わりません。

でも、彼はきっと今、自分のことしか考えられていないし、私のことを見るだけの余裕がないことも知っています。

もちろんそんな彼を支えたいと思って、今までやってきました。

ただ、彼はまだ彼のことしか見えていないようです。

そんな彼を責めるつもりはありません。

でも、私は彼に、大切な人に、私の気持ちを理解してもらえないことが何より辛いと思うんです。

だから、彼と距離を置こうと思いました。そうしないと私が私のままでいられないって思うんです。

そんな私はやっぱり彼を愛していないのでしょうか?」

もし、そんなご質問を受けたなら僕の答えは一つ。

「あなたほど彼を愛している人はいないのではないでしょうか」

でも、僕はこう答えることに、少し躊躇してしまうことがあるのです。

なぜなら、僕がこう答えることで、彼女の気持ちが完了し、彼を手放す準備が整ってしまうとしたら、と考えるから、なのですけどね。

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