こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は僕のサイトの「ネタ募集コーナー(質問コーナー)」にいただいたご質問にお答えします。

テーマは「承認欲求とお局根性をなくしたい」です。

いただいたご質問はこちら

浅野さんへの質問

承認欲求とお局根性をなくしたいです。

元々結婚願望が高く、仕事や働くことには前向きではありません。土日祝休みで給料がもらえればいい、転職も面倒で事務職の一社しか経験がありません。

初めは女性3人と上司の男性で回していましたが、徐々に異動があり、この4年は私1人だけに。同僚がいた時は女同士のマウントに苦労したり、1人になってからは有休がとれなかったけど意地でやり抜きました。

昨年上司が定年を迎え、若い男性が異動して来ました。ゆくゆくは私の上司になる予定の人です。事前に相談もありその時は良かったのですが、実際にその人が来ると鼻につくようになりました。

自分で「ゆくゆくはこの部の長に」という会話を聞いたり(だってまだ確定してない)、私にも「1人でこの部署守ってきた」というプライドがあったりして、仕事ができる彼に仕事をどんどん取られ、今まで仕切っていた事が分散されることが怖く、ひがんでしまったのです。

そして彼は数ヶ月前に相談所に入りスピード婚をしました。「結婚できてない自分」と彼を比較してしまい祝えませんでした。(社会人としてお祝いはしました)

本来どうでもいいはずの仕事まで競おうとし、向上心も出世欲もないのに変なプライドで負けたくないと思う自分が情けないです。そのせいで彼とのコミュニケーションを避け、ギスギスしてるように感じるし、職場に行くのが嫌です。

努力もしたくないのに負けたくないと矛盾もわかってるし、彼をたてている方が今後の自分の為にいいこともわかっていますがわ気持ちがついてきません。心の立て直し方を教えてほしいです。

ネタ募集ネーム:ニコさん

ご質問ありがとうございます!

ニコさん、ご質問ありがとうございますm(_ _)m

さて、「承認欲求とお局根性をなくしたいです」と書いてくださっていますけどね。

そう思われる気持ちも「分かるなぁ」と思いつつ、同時に、ニコさんに「承認欲求の強い人」とか「お局根性のある人」という印象を持たなかったんです。

むしろ、

「思っている以上にいろんなものを受け止めながら、かなり長いこと頑張ってこられたんじゃないかな。だから、今、自分を維持するためにかなりのエネルギーを必要としているんじゃないだろうか」

という感じがしました。

もちろん、ニコさんがお感じになっていることを否定したいわけじゃないんですよ。

今日はそのあたりから書いてみます。

まず、4年間一人で仕事を守ってきたことは、普通に実績だと思います

ニコさんは、

「仕事や働くことには前向きではありません」

「土日祝休みで給料がもらえればいい」

と書かれています。

まぁ、そういう働き方があっていいと思うんですよ。

仕事に人生を捧げたい人ばかりでもないでしょうし。

ただ一方で、同僚が減っていく中で、この4年間は一人で部署を回してきた。

有休も取りづらい中で、意地でもやり抜いた。

これって、仕事への情熱があるかどうかとは別に、

「自分が引き受けたものは、ちゃんと守ろうとした」

ということだと思うんです。

なので、

「私一人でこの部署を守ってきた」

という自負があること自体を、悪いプライドみたいに扱わなくていいと僕は思いますよ。

それはきっと事実なんだと思います。

それはニコさんの実績として、普通に数えていいものです。

では、なぜ若い彼がこんなに気になるのか

ところが、そこへ若い男性が異動してきた。

仕事もできる。

将来的には上司になる予定らしい。

今までニコさんが仕切っていたことも分散されていく。

しかも、数ヶ月前には相談所に入ってスピード婚までした。

・・・まぁ、これだけ重なると、そりゃ鼻につくこともあるんじゃないですかね(^^;

仕事では、自分がこれまで担ってきたものをどんどん持っていく。

プライベートでは、自分が望んでいる結婚を先に叶える。

そうなると、実際には勝ち負けでも何でもないのに、

「なんか、私が負けたみたい」

と感じても、僕はそんなに不思議じゃないと思うんですよ。

人間ですからね。

ただ、ニコさんはそこで、

「ひがんでいる」

「承認欲求がある」

「お局根性だ」

「情けない」

と、自分の中に出てきたものをかなり早い段階で評価している。

僕は、むしろこっちのほうが気になるんですよね。

「承認欲求やお局根性をなくす」より、先に見たいこと

もしニコさんが、本当に承認欲求や「お局っぽい自分」をなくしたいと思われるなら、僕ならこう考えてみてほしいんです。

「承認欲求や“お局根性”を持つことで、私は自分の何を守ろうとしてきたんだろう?」

そもそも、人の心って意味もなく反応しているわけじゃないんですよ。

それが自分にとって、めっちゃ気分が悪くなるようなことであっても、です。

誰かに認めてほしいと思う。

負けたくないと思う。

相手を見るとイライラする。

関わりたくないと思う。

これ、一見「ネガティブな意味での承認欲求」に見えるんですよ。

そう捉えることもできないわけではないですしね。

ただ、僕の視点では「そういう反応が出るなら、何か理由があるんだろう」となります。

ニコさんの場合、

「私はここでちゃんとやってきた」

「今までの私にも積み上げてきたものがある」

「私の存在まで、なかったことにされたくない」

そんな部分を守ろうとしているのかもしれません。

もちろん、これは文章を読んだ僕の仮説ですけどね。

でも、もしそうなら、承認欲求やお局根性が問題なのではなくて、

それらを使わないと守れないぐらい、自分の内側が揺さぶられている

という見方もできると思うんです。

だから今がしんどい。会社にも行きたくない。

そう思うなら、自分を裁くより、丁寧にケアしていきたいと思いませんか?

僕には、少し「外側の影響を受けすぎている」ようにも見えます

ニコさんの文章を読んでいて、もう一つ気になったことがあります。

それは、仕事や周囲の人から受ける影響が、かなり自分の中まで入ってきているように見えること。

彼が仕事をする。

周囲から評価される。

将来上司になるらしい。

そして、彼がスピード結婚した。

本来、このあたりはかなりの部分が「彼の人生」の出来事ですよね。

でも、それがニコさんの中では、

「私はどう評価されるんだろう」

「私はもう必要ないのかな、負けたのかな」

という、自分自身の話にまで入り込んでくる。

僕はこういうとき、

「人と自分との心の境界線が、少し曖昧になっていないかな」

というところを見ることがあります。

相手の出来事を、自分のことのように受け取ってしまう。

相手の評価が、自分の価値を決めるように感じてしまう。

外側で起きていることによって、自分の内側がかなり揺さぶられる。

そういう状態ですね。

「転職が面倒」という言葉も、少し気になりました

ニコさんは、「転職も面倒で、事務職の一社しか経験がありません」と書かれています。

もちろん、本当に転職活動が面倒だったのかもしれませんし、真実はニコさんだけがご存知なのだと思います。

ただ、僕ならカウンセリングをするならば、ここをもう少し丁寧に扱いたいと思うんです。

たとえば・・・

新しい職場へ行く。

新しい人と関わる。

知らない人たちの中に入る。

また一から関係を作る。

それって、もし人や周囲の影響を強く受けやすい人だとしたら、結構な負担なんですよ。

人と関わる数が増えれば、自分の外側から入ってくるものも増える。

だったら、

「面倒だからやめておこう」

という形で、新しい環境を避けたくなることもあります。

これ、面倒くさがりというより、

「これ以上、外側から影響を受けるとしんどい・心が揺れる」

という反応になっている場合もあるんですよね。

ニコさんの場合が必ずそうだ、とは言えません。

ただ、結婚願望があるのに、仕事も環境もあまり動かしてこなかったという記述まで含めると、僕なら一度ここは丁寧に見てみたいと感じるかな、と。

だから今、「彼は彼、私は私」が必要なのかもしれません

ここでいう、

「彼は彼、私は私」

は、

「彼に負けたことを認めましょう」

という話ではありません。

むしろ逆です。

自分の心を健全に守るために、自分と相手の間に少し線を引く。

彼が仕事ができることと、ニコさんの価値は別。

その彼が上司になることと、ニコさんが4年間やってきたことも別。

そして、彼が先に結婚したことと、ニコさんが結婚できるかどうかも別。

・・・でもまぁ、思考でそう綺麗さっぱり分けられたら苦労しないんですけどね(^^;

だからこれは、「そう考えなさい」という話ではないんです。

むしろ、

「私はこの人から、どれぐらい影響を受けているんだろう」

「この人のことを考えている時間って、結構長くない?」

「彼に起きていることを、自分の評価に使っていない?」

と眺めてみる。

そこからでいいと思います。

ただし、人によっては境界線を引き始めると、少し寂しくなることがあります

これはちょっと注意してほしいところです。

今まで人のことや仕事のことをたくさん考えてきた人が、

「相手は相手、私は私」

と少しずつ線を引き始めると、人によっては意外と孤独感が出ることがあります。

それが転じて・・・

「じゃあ私は何のためにこんなに頑張ってきたんだろう」とか。

「こんなに気を遣ってきたのに」とか。

急に徒労感みたいなものにつながっていくこともあるんですよね。

これは、今まで間違ったことをしてきたからではないんです。

今まで外側に向けていた意識が、自分のほうへ戻ってくる途中で、ぽっかり空いた感じがすることがある。

今まで抑えていた気持ちが溢れ出してくることがある。

僕はそんなふうに見ています。

なので、ここで、

「もっと自立しなきゃ」

「一人でも平気にならなきゃ」

と、また頑張り始めないほうがいいと思います。

そう思えば思うほど、言い方はアレですが、自分を守るためのプライドを、余計に必要とすることもあるので。

自分の感覚を取り戻す時間を、少し作ってみる

さて、ここまで書いてきましたけど、今回のご質問は「じゃあ、どう心を立て直すの?」ですからね。

カウンセリングレベルでの提案であれば、今はまず心の安全を確保しましょう、となりますかね。

境界線の話もそうですし、感じるさまざまな気持ちを解放していく、という部分もそう。

で、日常でできることなら、たとえば・・・

一人でどこかへ出かけてみる。

一人で旅行してみる。

好きな店で、自分のためだけにご飯を食べる。

誰にも合わせず、今日は何をしたいかで休日を決めてみる。

そんな時間を少し作ってみる。

目的は、「一人で楽しめる人間になろう」ではないんです。

「私は今、何を感じているんだろう」「本当は何が心地いいんだろう」という、自分の感覚に戻る時間を作ること。

外側のことを考え続けていると、自分の感じ方って、意外と分からなくなりますからね。

虚しさが強いなら、一人で頑張らない

一方で、もし今、

「私には何もない」

「何のためにやってきたんだろう」

という感じが強くなるなら、一人で何とかしようとしなくてもいいと思います。

その場合は、信頼できる人に話を聞いてもらうのもいいです。

ただ、できればアドバイスをしてくる人より、

「そっかぁ〜」

と、まず聞いてくれる人のほうがいいと思います。

ここ、ちょっと意外かもしれませんけどね。

外側の影響を受けやすいときって、相手がこちら以上に怒ってくれたり、悲しんでくれたり、

「それ絶対おかしいよ」「その人ひどいよ」

と強く意味づけてくれることが、必ずしも助けになるとは限らないんです。

もちろん、そうやって分かってもらえることで一時的に安心することもあります。

ただ、その人の感じ方や考え方まで、自分の中に入り込んできやすくなることまで、僕は考えてしまうんですよねぇ。

「この人がそう言ってくれているんだから」

「この人がそう考えるなら、私の感じ方のほうが間違っていたのかな」

と、また外側に自分の感覚を預けることにもなりかねないので。

ポイントは、過剰に寄り添いすぎない優しさ。

ま、そんなことを書いていますが、僕は提案型のカウンセラーなので、「そうなんですね」だけで終わらず、今日のテキストのように「こうしてみません?」というご提案をさせていただくんですけどね(^^;

とはいえ、あなたに全く興味関心を抱かない人と話しても意味がない、というか・・・。

とにもかくにも、今は新しい考え方をたくさん入れることより、

自分が感じていることを、自分のものとして受け止めることができる相手や環境

のほうが大事かもしれないですね。

これも、ずっとそうしてほしいという話ではないですよ。

今、自分の感覚を取り戻すために、一時的に誰かの力を借りる感じ、というか。

最後に|「なくしたいもの」が、何を守っているのかを見る

ニコさんは、承認欲求やお局根性をなくしたい、と書いてくださいました。

僕には、それほど「お局根性が強い人」には見えていません。

むしろ、お局根性は持つべきではない、と思う人なんだと思います。

つまり、周囲の人のことを考えたり、仕事を守ったり、その場が回るように頑張れる人なんじゃないかな、と。

ただ、その分だけ、誰かと関わると相手から受ける影響まで、自分の中に入れすぎてしまうのかもしれない。

だから、

「私はそれを使って、何を守ろうとしているんだろう?」

と考えてみてほしいかな、と。

守りたかったのは、自分の価値なのか。

今まで頑張ってきた自分なのか。

仕事に対する貢献心なのか。

ここにいていい、という感覚なのか。

そこが分かってくると、

ニコさんがおっしゃる承認欲求やお局根性、彼を避けること以外の方法でも、それを守れるようになるかもしれませんしね。

そのほうが、ニコさん自身を置いてきぼりにしない立て直し方になるんじゃないかな、と僕は思います。

ニコさん、ご質問ありがとうございました。

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