こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日も読者さんからいただいたご質問にお答えしようと思います。
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いただいたご質問はこちら
こんにちは。いつも記事を読ませていただいています。
私は学生の頃から、ずっとコミュニケーションに悩んできました。
人と話している最中、相手がどう思っているのかが気になってしまいます。
相手が少しでも表情が曇ったように見えると、「やっぱり私、会話がうまくできていないんだな」と強く感じてしまい、嫌な気持ちになります。
コミュニケーションだけでなく、そもそも人間不信なところがあったり、自己表現が苦手だったり、好き嫌いがはっきりしているため、合わない人とはほとんど話せなかったりもします。
当然ですが、相手から誘われることもほとんどありません。
「こんな私と話していても、きっと窮屈に感じるだろうし、魅力的だとは思ってもらえないんだろうな」そんなふうに考えてしまいます。
この状態から、少しでも楽になる方法はあるのでしょうか。
ネタ募集ネーム:たんぽぽさん
人と話している最中、ふと相手の表情が曇ったように見えて、
その瞬間、頭の中が真っ白になる。
「今の言い方、まずかったかな」
「やっぱり私、うまく話せてない」
「この人、退屈してるんだろうな」
そんなふうに、一瞬で自分の価値が崩れてしまう感覚。
これ、経験したことがある方にとっては「わかるわかる」って感じじゃないでしょうか。
あのなんとも言えない後味の悪さというか、がっかり感はなんとも言えないものがありますよね。
ただ、こういった反応って、会話そのものより、
相手の反応を読み続けているから、すでに疲れているから
という場合も少なくないようですよ。
それではゆるりと回答してまいります。
問題は「コミュニケーション能力」ではないかもしれない
こうした悩みは、よく
- 自信がないから
- 自己肯定感が低いから
- 人見知りだから
と説明されがちです。
もちろん、それらが全く関係ないとは言いません。
実際、コミュニケーションスキルを補うことで苦手を克服される人もいますしね。
ただ、カウンセリングの現場で見ていると、それだけでは説明しきれないケースも多いのです。
むしろ僕の見立てでは、こうした人たちは、
「人と関わる=安全確認をし続ける世界」
に、長く立ってきた人たちです。
相手の表情が「世界そのもの」に見えてしまう感覚
会話の途中で、相手の口角が少し下がる。
視線が一瞬逸れる。
それだけで、
「拒絶された」
「ここにいてはいけない」
「また失敗した」
そんな感覚が、身体ごと立ち上がってくる。
この感覚、知っている方には”おなじみ”でありながら、”厄介な感覚”じゃないでしょうか。
ただ、このとき見ているのは、
相手の表情そのものではありません。
「評価され、選別される世界」
「間違えたら居場所を失う世界」
その世界に、私たちは立ってしまっている。
あなたの脳や体がそう反応しているってことです。
なぜ、人はその立ち位置に立つようになるのか
そこには明確な「過去の体験の影響」があるとも言えますし、
そうではない場合もありますね。
ただ、こんな経験が積み重なっていることはあります。
あなた自身が人と関わる中で
- 空気を読みすぎてきた
- 期待に応えようと頑張りすぎてきた
- 本音を出したとき、関係が壊れた気がした
- 「ちゃんとしていないといけない」と感じ続けてきた
その結果、
「自分でいるだけでは、関係は保てない」
「相手の反応を先に読まなければ危ない」
そんな前提が、無意識に出来上がっていきます。
これはその人なりに世界を生き延びるための適応の結果ですよね。
つまり、これは「生き方の履歴」みたいなもの、といいますか。
「自分がどう見られているか」ばかり気になる理由
この立ち位置に立っていると、会話は自然とこうなります。
交流ではなく、確認作業になる。
・今の発言はOKだったか
・相手は不快じゃないか
・嫌われていないか
すると当然、
自分が何を感じているか、何を伝えたいかは後回しになります。
相手から見れば、
「何を考えているかわからない」
「距離を感じる」
と映ることもある。
それを見て、さらに不安になる。
このループは、
あなたが悪いから起きているわけではありません。
変えるべきは「自分」ではなく、「立っている場所」
ここで大切なのは、
「もっと上手く話せるようになること」
「人の目を気にしない自分になること」
を目標にしてもいいけれど、それで自分を圧迫しすぎないことです。
目標だけ立てると
今の世界に立ったまま、もっと頑張ろうとすることになりやすいんですよ。
これはキツイし、僕はあまりおすすめしません。
そうではなく、まず気づいてほしいのは、
「あ、私は今、世界をこう見ているんだな」
ということ。
いつも評価される世界。
どこも間違えられない世界。
居場所を失いやすい世界。
そこに立っていたから、怖かった。
そこに立っていたから、相手の表情が気になった。
そんな自分の気持ちがあるなら、まずそこに気づいて、解放することからなんですよね。
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最後に
相手の表情が怖くなる人は、ある意味必死で人間関係を守ってきた人でもあります。
まずはその事実だけ、少し丁寧に扱ってみてください。
そして、自分の立ち位置に気づくと、
世界の見え方は、いきなり変わらなくても、少しだけ緩む瞬間が生まれます。
それが、関係が変わり始める最初の兆しになることもあるんですよね。
今日はここまで。
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