頑張っているのに前に進まないのは「仕組み」がズレているからかもしれない
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
悩みや問題がなかなか解決しないとき、つい自分の気持ちや意思の弱さを疑ってしまうことがあるかもしれません。
もっと頑張ればよかったのかな。
もっとちゃんと決めればよかったのかな。
私の気持ちが中途半端なのかな。
そんなふうに考えてしまうこともあるのでしょうね。
もちろん、努力も意思も大切です。
自分にとっての課題や問題を超えていくときって、確かに気持ちの整理や、覚悟のようなものが必要になる場面もあると思います。
ただ、それでもなお問題が動かないときには、別の視点が必要になるのかもしれないですよ。
それが、「今の自分が置かれている仕組みそのものが、問題を解決しにくくしていないか」という視点です。
今日は、「頑張っているのに前に進まないとき、まず見るべきものは何か」という話をします。
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人は「問題解決」したくとも、慣れた行動に戻ることがある
少し心理学っぽい話をすると、人は何かを判断するとき、いつも完全に合理的に考えているわけではありません。
むしろ、できるだけいつもの考え方や、慣れた選び方で済ませようとすることが多いものです。
たとえば、
「もう前を向きたい」と思いながら、つい元彼のSNSを見てしまう。
これって、
- 本当は関係を整理したい
- でも不安になると、答えを探しに行く
- その結果、また元彼の情報を取りに行く
という、不安を感じるのたびに、自分にとって慣れた行動に戻っているということです。
こうした“思考の近道”が、そのまま同じ苦しさを繰り返す方向に働いてしまうこともあるのです。
もちろん、それ自体が悪いとは言えないんです。
忙しい日常の中では、いちいち全部を深く考えずに済ませることにも意味がありますから。
ただ、心の問題や関係の問題では、この「いつもの選び方」が、結果として同じ苦しさを繰り返す方向に働いてしまうことがあるわけですよ。
前に進みたいと思っている。
でも、気づくといつもの場所に戻ってしまう。
そういうことは、今の自分にとって慣れた仕組みのほうを、無意識に選びやすいから起きているのかもしれないですよ。
頑張っているのに前に進まないときは、気持ちだけを疑わないほうがいい
うまくいかないとき、人はまず自分の内面を疑いやすいものです。
やる気が足りないのかな。
本気じゃないのかな。
覚悟が決まっていないのかな。
そう考えること自体は自然だと思います。
ただ、現場でご相談を伺っていると、そういう話だけでは説明しきれないことも少なくありません。
気持ちはある。
願いもある。
前に進みたい思いもある。
それでも動けない。
そういうときは、本人の意思の強さよりも、
いまその人が自分を置いている状況や関係のあり方が強く影響していることがあるんですよね。
つまり、問題が解決しない理由が
その状況の中にいる限り、前に進みにくい仕組みになっている
そんな状況もありえる、ということです。
解決したい課題を、自分で引き延ばす仕組みを選んでしまうことがある
ここが少し悩ましいところなのですが、
人はときどき、解決したい課題を、結果として引き延ばしやすい仕組みの中に自分を置いてしまうことがあります。
もちろん、わざとそうしているわけではないのでしょう。
むしろ、その時点ではその仕組みが必要だったり、そこに留まるだけの事情や感情があったりすることのほうが多いと思います。
だから、そこを「ダメ」とお伝えしたいわけではないんですよ。
ただ、それでもやはり、その仕組みの中にいる限り、前に進もうとするほど苦しくなることはあるのです。
そしてこの苦しさは、無理やり精神論で押し切ろうとすると、かえってこじれやすい性質があります
気合いで断ち切る。
無理やり前向きになる。
考えないようにする。
こうした方法がハマることもゼロではないのでしょうが、少なくとも、心の中にまだ事情が残っている場合には、あとで揺り戻しが来やすいようにも見えます。
たとえば、今までの恋愛パターンを断ち切って幸せになりたいから、本当は受け入れられそうにない相手を全部受け入れようとして、後でめちゃくちゃダメージを受けるとか。
今までと違うタイプの人をあえて選んで付き合ってみたら、本当に今まで以上に違うわ、と思ってしまったとか。
表面上は進んだようで、実際にはどこか納得できていない状況が続く。
そんなパターンを作りやすいんですよね。
「結婚したいけどできない」人の中にある、相反する仕組み
たとえば、これは実際のご相談内容を加工した架空の事例なのですが、こんなケースがあります。
「結婚したいんです」
「このままではしんどいし、ちゃんと前に進みたいんです」
そうおっしゃる女性がいたとします。
彼女の結婚したい気持ちは本物です。
年齢的なことも考えるし、そろそろ先を見据えた関係に進みたい。
その願い自体、本物なんです。
ただ、お話を伺っていくと、実は今でも元彼のことがかなり気になっている、という状況がわかってきました。
SNSを見てしまう。
ふと思い出してしまう。
たまに連絡してみたくなる。
どこかでまだ、あちらの動きが気になっている。
この状況そのものが悪い、と言いたいわけではありません。
誰だって、すぐに割り切れるわけではないでしょうし、別れたあとも思いを残す相手がいても不思議じゃないですよね。
ただ、ここで見たほうがいいのは、
「結婚したい」という願いと、「元カレの影響圏の中に自分を置き続ける状況」とが、仕組みとしてかなり相反している
ということです。
元彼が今どう思っているかとは別に、自分の心だけはまだその関係の周辺に置かれている。
そういう状況は、実際にあるんですよね。
これでは、前に進もうとするほど葛藤が起きやすいわけです。
そして、その葛藤の中で人は、自分のことを「執着している」「未練がましい」「ダメだ」と責めやすくもなるのです。
でも実際に起きているのは、人格の問題というより、そういう気持ちが動きやすい仕組みの中にまだいる、ということかもしれません。
今の仕組みを変えないまま、前向きになろうとすると苦しくなりやすい
妙なたとえですけど、
もしあなたが赤道直下の常夏な地域で、ずっとダウンジャケット着ていれば「暑くて仕方ない」と思いません?
ここで自分が快適さを感じるには、
- ダウンジャケットを脱ぐ(自分の行動を変える)
- ダウンジャケットを着ていてちょうどいい地域に移動する(外側の仕組みを変える)
その2つの選択があるんですが、どちらも選べないとすると結構しんどいっすよね・・・。
ちなみに、多くの人は(外側の仕組みを変える、整える)という選択肢に、なんだか「それって逃げじゃないの」と感じやすいようですけどね・・・。l
問題は「気持ちが弱いこと」ではなく、「その状況で前向きになろうとしていること」かもしれない
こういうとき、僕はご相談の中で、こんなふうにお伝えすることがあります。
「今の状況の中にいたまま前向きになろうとすると、かなり葛藤しやすいかもしれませんよね。
しかも、この仕組みの中では、いわゆる執着のような気持ちも強まりやすいと思います。
・・・さて、どうしましょうか。考えましょうか。」
ここで大切なのは、今の状況を変えられない自分を責めることではありません。
そうではなくて、まず見ていくのは、
- なぜ今の状況が必要なのか
- なぜそこにまだ自分を置いているのか
- そこにはどんな感情や事情があるのか
ということです。
つまり、「さっさと切ればいい」「前を向けばいい」という話ではないのです。
気持ちには気持ちなりの事情がある。
その事情を無視したまま未来に行こうとすると、心がついてこないことがあります。
だから、丁寧に見つめる必要がある。
これは、前向きになれないあなたが悪い、という話ではなく、前向きになりにくい仕組みの中で必死に頑張っていたのかもしれない、という話なんですよね。
仕組みを変えないまま頑張ると、問題は長引きやすい
ここは少し刺さる言い方になるかもしれませんが、大事なことなので書きます。
仕組みを変えないまま気持ちだけで何とかしようとすると、問題は長引きやすいです。
もちろん、その時期にしかできない迷いや揺れもあるのでしょう。
そこを否定するつもりはありませんよ。
ただ、それでも、もし今の苦しさが長く続いているなら、見るべきなのは「もっと頑張る方法」ではなく、今の自分がどんな仕組み(状況)の中にいるのかかもしれません。
今の問題を努力の問題だけにしてしまうと、自分が置かれている状況や心理状態を無視したまま頑張ることになります。
その結果、どうしても問題解決のコスパやタイパが悪くなりやすいんですね。
本来は、半年、1年ぐらいである程度整うテーマを、何年も引き伸ばしてしまうこともありえるんでしょう。
そんなとき、「仕組み」を見ることができると、意識は少し変わります。
「なぜ私は幸せになれないのか」ではなく、
「この状況の中で前に進もうとしたら、苦しくなるのは自然ではないか」
という意識に変わるんです。
これはかなり大きい違いだと思います。
大事なのは、自分を責めることではなく、今の事情を見つめること
問題が解決しないとき、必要なのは、まず自分を責めることではありません。
「なんで私はこうなんだろう」と自分に刃を向けることでもない。
そうではなくて、
「この状況は、私にとって何を守っているのだろう」
「なぜ今の仕組みが必要になっているのだろう」
そういった部分を意識的に見ていくことです。
そのうえで、もし本当に幸せな未来に向かいたいのなら、今の仕組みを支えている感情や事情を、丁寧にほぐしていくこと。
ちなみに僕は、気合いと根性で断ち切る方法をあまり使いません。
そのやり方で前に進める方もおられるのでしょうが、もし納得感のないまま動いてしまうと、あとから同じところで苦しくなることも多いんです。
だからこそ、
今起きていることを丁寧に見つめる。
仕組みを見直す。
そして、心が納得できる形で少しずつ動いていく。
そのほうが、結果としては遠回りに見えても、実はちゃんと前に進みやすいことがあるのです。
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まとめ
問題が解決しないとき、努力や意思が足りないと考えたくなることがあります。
けれど、実際には、自分が今いる状況や関係の仕組みそのものが、問題を長引かせていることもあります。
しかも少しやっかいなのは、その仕組みが、自分にとっては必要だったり、そこに留まるだけの感情的な理由があったりすることです。
もし今、何度頑張っても同じところで前に進めないと感じるなら。
自分の問題だ、という意識だけで片づける前に、今の自分がどんな仕組みの中にいるのかを、一度見てください。
個人カウンセリングでは、こうした「心の事情」と「今の状況の仕組み」の両方を見ながら、どこから見直していくとよいのかを一緒に整理します。
大事なことは、今自分がどんな仕組み(内面的にも、状況的にも)の中にいるか。
そこを無視してしまうと、あとで後悔したり、決めた選択に納得感を感じられなかったりするんですよね。
そう感じてしまうのも、そういう「仕組み」なんです、はい。
このサイトでは、相手の心理を読み解くだけでなく、
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彼のことを考えながら、
ほんとうは自分のことも少し見直したくなっている。
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