次の恋に進むべきか迷う人が、 決断できなくなる本当の理由 ── 関係を支える役割に立ち続けている心理
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、
「次の恋に進むべきか、それとも今の関係を続けるべきか」
そんなふうに迷い続けてしまうとき、
心の中で何が起きているのかを、少し丁寧に整理してみたいと思います。
このテーマで悩んでいる方は、
- もう終わっている気がするのに、決断できない
- 離れた方がいいと思うのに、踏み切れない
- 「次に行った方がいい」と頭では分かっている
そんな状態に、長く立ち止まっていることが多いように感じます。
周りからは、
「まだ迷ってるの?」
「次に行った方がいいんじゃない?」
そんな言葉をかけられることもあるかもしれません。
でも、本人としては、簡単に割り切れる話ではない。
今日は、その「決められなさ」を、
意志の弱さや未練として片づけず、立っている位置の問題として見ていきます。
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はじめまして。
5年以上お付き合いさせて頂いて婚約をしている彼とは、ずっと遠距離での恋愛をしてきました。毎日連絡もしますし、愛していると毎日伝えられる仲です。
ですが、ここ1年ほど会っていません。彼の住む場所が変わったことで、まだ慣れてない等のいいわけをして 自分のキャリアアップで私の優先順位を今まで以上に格下げしたようでした。
会いたいとも言いますが、なんとか時間を作るよなど無理やりに時間を作らないといけないような言い方をしていて…
一緒に生きていく意思が全くかんじられなくなっています。言葉では簡単に言えてもです。
もとから私のことはそこまで好きではなかったと思います。実際別れようとして、本心だと言われました。
もうこの関係から離れて、私は次を探していくほうがいいのだと思っています。そのほうが彼にとっても楽になる(キャリアアップを優先しているので)とも思います。
こういう場合、向き合うために最後に出来ることって私にありますでしょうか。
ネタ募集ネーム:ソレナルさん
次に進むべきか、今の関係を続けるべきか。迷ってしまうときに起きていること
まず、はっきりさせておきたいのは、
迷ってしまうこと自体は、人間らしい自然な反応だということです。
人は、
- 情が残っている
- 関係の歴史がある
- 一緒に積み重ねてきた時間がある
そんな相手との関係を、簡単に「次へ」と切り替えられる器用な人ばかりじゃありませんからね。
ま、それを器用と呼んでいいのか、的な議論はあろうかと思いますが。
ただ、カウンセリングの現場でお話を聞いていると、
この迷いが長引く人には、ある共通した感覚が見えてくることがあります。
それが、
「結局、私がどうするかを決めなきゃいけない(いつもそうじゃん!)」
という感覚です。
どちらを選んでも、なぜか「私が決めなきゃ」と感じてしまう理由
次に進むか、今の関係を続けるか。
本来なら、二人の関係の話であるはずなのに、
気づくと、
- 彼の事情を一人で考えている
- 彼の将来を一人で想像している
- 「私が身を引けば丸く収まるのかな」と考えている
そんなふうに、
判断も責任も、すべて自分の肩に乗っている感覚になっていないでしょうか。
このとき、多くの人は、
「私が優柔不断だから」
「決断力がないから」
と自分を責めがちです。
でも実際には、迷っているのではなく、背負いすぎているだけなのかもしれません。
実は、「別れるかどうか」ではなく
「関係の責任」を一人で引き受けていることがある
ここが、今日いちばん大切なポイントです。
次に進むかどうか迷い続けている人の中には、
すでに「選ばれる側」でもなく、「別れた側」でもなく
「関係を維持する責任を背負った役割」に立ってしまっている人がいます。
それは、
恋人というより、パートナーというより、
「関係を壊さないための担当者(現場監督)」のような位置です。
この位置に立っていると、
- 自分の気持ちより、関係の安定を優先する
- 相手の負担を減らすことを考える
- 決断による影響を一人で引き受ける
そんな状態が続きます。
すると、
「進む・進まない」という選択そのものが、どんどん重くなっていくのです。
「寂しい」「理想じゃない」その葛藤も、自然な気持ちです
ここでひとつ、大事な補足をしておきます。
次に進むか迷う理由は、必ずしも「責任感」だけではないのですよ。
正直なところ、
- 別れたら寂しい
- 今は理想の関係じゃない
- でも、もっといい人が現れる保証もない
そんな、現実的で利己的な葛藤も、当然あります。
それ自体もまた、僕たちのあり方の一つなんでしょうね・・・。
少なからず僕たちは、安心と期待の間で揺れる生き物ですから。
ただ、今回の相談文を読む限り、
この方の迷いは、
「どっちが得か」という迷いより、
「私がどう引き受けるか」という迷いに近いように感じられます。
「立ち位置」とは、自分の気持ちを裁かずに構造を見る視点です
このブログでは、よく
「立ち位置のズレ」
という言葉を使っています。
これは、
正しい・間違っている、
弱い・強い、
そういった評価ではなく、
「今、自分はどこに立って、この関係を見ているのか」
を確認するための視点です。
つまり、この問題をこういった視点で見るわけです。
「関係を支える役割」に立ち続けていると、
- 決断はいつも重たい
- 自分の本音が後回しになる
- 選択しても、楽にならない
そんな状態になりやすいから、どうにも迷って決められなくなる。
これは長くその位置に立ち続けてきた結果として、起きていることが多いのです。
次に進むために必要なのは、いま立っている場所を知ること
次に進むかどうか。
今の関係を終わらせるかどうか。
それを決める前に、ひとつだけ立ち止まって考えてみてください。
私は今、
「選ぶ位置」に立っているのか。
それとも、「支える役割」に立ち続けているのか。
この違いに気づくだけで、迷いの質は変わってきます。
まずは、自分が背負ってきた役割から、一度降りる視点を持つこと。
そこからでないと、どんな選択をしても、
同じ苦しさを繰り返してしまうことがあるからです。
逆に言えば、今の自分の立ち位置に気づき、そこから一旦降りるような意識が持てれば(個人セッションでよくやる手法ですが)
急に視界が広がったり、冷静に今の状況を見ることができるようになりやすい。
だから、
「そっか、彼でも私の気持ちに気づいていなかったってことなんですね・・・」とか
「私、自分の幸せ、もっと考えていいんですよね」とか
「あーもう、分かりました。浅野さん、私、彼と決着つけてきます!」とか
そんな答えの入口が(セッションルームの中で)広がったりするんです。
こちらの記事も”迷い”に効きます|関連記事
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最後に
次に進むべきか迷っているあなたは、
必ずしも決断力がない、未練がましいとわけでもなさそうです。
それだけ、関係を大切に扱ってきた人もいるのだと思います。
ただ、その大切さが、いつの間にか「役割」になっていなかったか。
そこに、そっと目を向けてみてください。
もしこの記事を読みながら、
「これ、私のことかもしれない」
そう感じたなら、
それはあなたの心が、本来の位置に戻ろうとしているサインなのかもしれません。
まずは、どこに立って迷っているのかを、一緒に見ていきましょう。
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問題解決のための行動を増やす前に、
「今、自分がどの位置で考え続けているのか」
を整理していく時間です。
自分の感覚が分からなくなってしまったときの個人セッション
それでも、
- 考えても考えても同じところを回っている
- 自分の感覚が、もう一人では掴めない
- 誰かと一度、整理し直したい
そう感じたときは、個人セッションという選択肢もあります。
必要だと感じたタイミングで、ご覧ください。

