恋愛と男性心理

連絡をくれなくなった彼と「心の燃え尽き」について

しゃがみ込み頭を抱える男性

連絡をくれなくなった彼の事情を考える

「恋愛中に彼が急に連絡をくれなくなった」「既読スルー、電話も出ないことが続いている」となると、やはり不安ですよね。

どうしてレスがないの?と思えば不安になりますし、いろんな想像をしてしまうかもしれませんよね。

実際のカウンセリングでも「どーしたらいいんでしょう」「彼はどう思っているのでしょう」というご質問をいただくことは稀ではありません。

そんなケースの中には、申し上げにくいけれど「彼が拒絶している」という場合もありますし、「ん?その彼はまだあなたのことを思っているんじゃないか?」というケースもあります。

これは実際にじっくりお話を伺わないと分からないことでもあるんですよ。パッと話を聞いて判断して「彼は〇〇ですよ」とはなかなか言えないかな、と僕は思っております。

とかく今日のコラムネタにするパターンの場合、ホントじっくりお話を伺わないとわからないものなのです。

燃え尽きて、心のエネルギー切れを起こした男性も連絡してこないもの

最近もこのようなお話をさせてもらいましたけど、いわゆる「逃避系男子〜責任や親密感が怖くて逃げまくっているなど〜」も連絡してこなくなることがありますが、「燃え尽きて心のエネルギー切れを起こしている男性」も連絡してこなくなるものなんです。

僕は「可動化が困難」という言葉を使うこともありますけど、常に緊張状態に置かれている男性や、ストレスを感じやすい環境、性格などの影響で、どんどん心が燃え尽き、気持ちの余裕を失ってしまい、「ちょっとやる気も前向きな意志も持てないよ」なんて状態になる男性っているんですよね。

ただ、ここでの「燃え尽き」は、いわゆる仕事のストレス、未来(結婚など)への責任感によるものだけではなくて、そもそもその男性のご性格、性分によるものが大きいと僕は感じているんですけどね。

僕の扱わせていただいてきた案件では、以下のようなご性格(状況)にある男性に多いパターンです。

  • 何ごとにおいても責任感を強く感じやすい
  • 自分が誰かの役に立っていないと気がすまない
  • 人の手を煩わせたくない
  • 困ったことがあると一人になる傾向がある
  • 過去の恋愛や離婚のダメージを引きずっている(離婚して子供と離れて暮らすことになって責任感を感じている)
  • ネガティブな意味でのプライドが高い
  • 人の好意は悪気なく遠慮する癖がある
  • 自分に厳しい、自分のことは常に後回し
  • 性格は基本的に温和で真面目 家族思いでもある

普段から「可動化」、つまりずっと頑張っている、心の緊張状態が続けているような人ですね。

このような状態が続くと、いわば「生命維持モード」のような状態になる場合って意外と多いんですよ。

これ以上緊張状態を続けると心や体を壊してしまうので、心や体がエネルギー切れを起こしたかのような、活動的、積極的な発想や行動ができない状態にモードチェンジするのです。

いわば、ガソリン切れ間近の車を運転しているときに、エアコンなどを切り、極力アクセルを踏まないようにして、なんとかガススタンドまでたどり着けるようにしている状態と例えることができるでしょうか。

そんな状態に陥った男性は、先ず「生きるためになすべきこと」を優先し、それで手一杯になってしまうのです。

仕事をして、食事や選択などの必要最小限の家事、身の回りのことをしたら、そこでエネルギーが切れてしまうような状態。

だから、恋愛やパートナーまで意識が回らず、たとえパートナーから着信やLineが飛んできていても、(既読にしたとしても)レスする余裕が全く無くてスルーしてしまうんですよね。

この反応が起きている時、その男性は「パートナーのことがきらいだの、付き合いたくないだの」という話を考える余裕もないのです。

むしろ、そこで「私のことをどう思ってんの?」と聞かれても、エネルギーダウンしている状態ですから「え、そう言われても・・・」と、考える気力もわかなくなっているんですよね。

それぐらい恋愛に回すエネルギーが切れているのですから、その男性がパートナーのことを「好きだよ」「愛しているよ」と話す可能性もかなり低いのです。

そもそも生命維持モードのようなエネルギーダウンした状態ですから、感覚、感情も「無感動、無感覚」に近い状態になっているもの。だから「好き」「愛している」「喜び」「親密になりたい」という気持ち、感覚すらわからないのです。

むしろ心に負担がかかるような感情、感覚を感じられない状態にならざるを得ないわけで、それぐらい燃え尽きちゃってるってことなんです。

ただ、わかる感覚、感情があって、それが「罪悪感」と「恐れ」でしょうか。「連絡しないって彼女に悪いなぁ」という部分はわかるのです。

だから、連絡してこない彼の状態を検討することなく「どうして?なんで?」と問い詰めた結果、男性が「もう別れよう(もう疲れた)」と伝えてきた、なんてケースもあるわけですよね。

エネルギー切れを起こした彼との今後を考えるなら

もしこのエネルギー切れを起こしている男性とお付き合いしている(かもしれない)方がいらっしゃったら、一度今までの経緯を振り返ってみてください。

今までにこんなことはなかったでしょうか?

「いつも連絡がないのに、数ヶ月に1回程度『会おう』と言ってきたことがある。実際に会ってみると普通に会話できて、じゃまたね、といった雰囲気になっていた。ただ、それから連絡してもまたレスがない・・・」

もしそうであれば、この彼は「少し心のエネルギーが回復したときに会いに来ていた」と考えることができると僕は思うのです。

しかし、彼のご性格や取り巻く環境が変わっていなければ、まぁまたエネルギー切れを起こさないように、生命維持モードに変わってしまうこともあるでしょう。

それが繰り返されることによって、女性の皆さんのお気持ちが振り回されちゃうこともあるのかもしれませんよね。

ただ、女性の皆さんの勘として「私は彼に嫌われていないと感じる」「彼との絆はあるように感じる」といった場合もあるでしょう。

だから、振り回されたり全く連絡がなくとも、関係を切れずにいる方のお話も伺ってきました。

ここでは「そもそも彼は恋愛などにエネルギー配分できる状態ではないのでは?」と考えることで、余計な不安はいくつか手放せるかもしれませんよ。

もちろん彼の様子をじっくり見てみないと分からないことでもありますけどね。

ただ、女性のみなさんにとって信じられないことかもしれませんが、エネルギー切れを起こした男性が最も優先することこそ、仕事や稼ぐことです。それがどれだけしんどくても、稼げない自分になってしまうことを恐れるので、ギリギリ感満載でも頑張っちゃうんです。

そんな彼の癒やしや支えになれないことでがっかりされている方のお話も伺ってきましたけどね。

そのお気持ちは僕なりに理解できるのですけども、でも、彼のそのように思えているあなたはきっと愛情深い素敵な人ですよ。

そこはぜひスルーしないで、自分のこととして受け止めてみてくださいね。

それから「私達の間で」「彼の状態として」何が起きているのか、をじっくり知ることで、また二人が幸せになるための方策を考えることもできるのかもしれませんね。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛や夫婦関係、仕事、対人関係、生き方の”こじれ感”を「甘すぎない心理学」で解決。ただ、気持ちを受け止めるだけでなく、背景にある心理構造や関係性のパターンを整理し、「現実的で納得できる選択」を一緒に探っていきます。 臨床実績9000件/東京・名古屋・オンライン対応。
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