こんにちは。心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、「責任を背負って生きてきた人」が抱える“見えない孤独”について、少し掘り下げてみようと思います。
「あの人は、いつも大丈夫そうに見える」
でも本当に、“大丈夫”なんでしょうか?
誰かを守る立場にいる人。
親、上司、先輩、支援者、先生・・・。
そういう「誰かにとっての安心」であり続けている人ほど、
実は、自分の不安や孤独に気づかなくなっていきます。
というか、気づいてはいるんですよね。
でも、感じないふりをしている。
で、なんか元気にやってる風を装ったまま、日常は進んでいく。
しかし、ある時、心や体が悲鳴をあげるようになったり(これはわかりやすい例)
いつからか、家族やパートナーとの関係が超絶悪化する、
といった事態がやってきたりするのです。
そこで今日は
「責任ある立場にある人ほど、孤独でいるとヤバい理由、もとい、孤独を避けるべき理由」
についてコラムにしたいと思います。
Index
「責任ある立場でしっかりしてる人」の心が折れるとき
たとえば、こういうご相談があります。
職場では頼られることが多く、
“話しやすい先輩”“安定感のある人”と言われます。
でも……実は、誰にも本音を話せていません。
愚痴を言えば迷惑だと思うし、
弱さを見せたら“信頼”を失う気がして怖いんです。
……こういう人、ほんとに多いです。
しっかりしている人ほど、孤独になりやすいようなんですね。
しかもやっかいなのは、
その人たちが“自分が孤独だ”って自覚していないことなのです。
うーん、僕も個人的に心がチクッとする話でもありますね・・・。
自分を抑えすぎる心理
「本音は、感じなくなると“迷子”になる」
これは僕の中での一つの法則なのです。
いわゆる責任ある立場にあり、孤独を抱えている人は
おそらく、長い時間をかけて
「人に頼られること=自分の存在価値」
そうやって自分の立ち位置を確保したり、確認してきたのだと思うんです。
- 困ってる人がいれば、気づいてしまう
- 手を抜かず、仕事も家庭も“ちゃんと”やる
- 「大丈夫?」とは言えても、「助けて」が言えない
……もう、熟練の芸?ってくらい、うまいんですよね。
ちゃんとやれてるように“見えてしまう”人ほど、本当は危うかったりする。
それでうまく回ってるから、誰も気づかないのです。
でも、そのうまさの裏で、
自分の気持ちはどこかに置いてきてしまってる。
そんな現実がそこにはあるのかもしれません。
「気にかけられる隙」を作らない職人芸:過剰適応と役割同一化
また、自分の本音って、放っておくとやはり「置き去り」になります。
それは、自分の中だけじゃなく、
まわりの人からも「察してもらえないまま」になってしまうんです。
- 「まあ、そんなこと言っても仕方ないし」
- 「今さら、誰に言えばいいの?」
- 「どうせ、わかってもらえないし」
……そう思っているうちに、だんだんと本音そのものを感じなくなる。
これ、心理学的に言えば、
「過剰適応」や「役割への同一化が強すぎる状態」に近いといえます。
もっと噛み砕くと、
「ほんとはしんどいのに、“ちゃんとしてる人”をやめられない状態」とも言えます。
その職人芸の看板を背負って生きていくうちに、
本当の自分が、いつしか行方不明になるわけですね。
「私は大丈夫」と言いながら、実は限界が近い人へ
こういった方ほど、ある日ふと
「なんで誰も私を気にかけてくれないんだろう?」
って思ったりします。
でも、実際は、
それまで「気にかけられる隙」を作ってこなかったんですよね。
……うーん、これはちょっと耳の痛い、
しかし、よくある話でもあるかもしれない。
ただ、ここで間違った自己責任論を使い続けると
ある日、突然、ぽっきり心が折れてしまうことも。
周囲からは「急に元気がなくなった」と見えるけど、
本当は、ずっと前から疲れてたんですよ。
「孤独じゃない強さ」を取り戻すために
なので、僕は、そうなる前に言いたいのです。
あなたの強さは、本物です。
でも、その強さの中に閉じ込められたままでは、苦しくなっていく。
支える人が孤独であってはいけない。
“きちんと責任を果たせるあなた”にこそ、話せる場所が必要なのではないでしょうか?
もし今、
- 本音を話す場所がない
- つい「大丈夫です」と言ってしまう
- 支える側にいるはずなのに、なぜか苦しい
そんな感覚があるとしたら。
それは、あなたの弱さではないと僕は考えるのです。
むしろ、あなたの強さでなんとかしてきた証なんでしょう。
だからこそ、
「支える人が孤独じゃなくなる」時間を持って、
過剰適応やら、役割の同一化やら難しい話はこちらに投げていただいて(笑)
ゆるくぼやきながらでも、自分の本音を確認できる場所を持っていただきたいなと思うんです。
そのために、僕は、メルマガ、note、カウンセリング(今後は「講座」という形でも)、その場所をつくっています。
どうぞご活用くださいね。
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