心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。
さて、明日から僕は東京に伺います。どうぞ宜しくお願いします。
また、明後日、2枠ほど東京面談カウンセリングのご予約可能枠がございます。もし直前でご予定が会いましたらどうぞご利用くださいね。
では、日付変更ぎりぎりになっちゃいましたがネタ募集コーナーのご質問からのコラムです。
よろしければどうぞ。
ネタ募集コーナーにご協力、ありがとうございます。勇気を持ってご質問いただいたので、僕もできる限りの回答をさせていただきたいと思います。そして、ちょっとお待たせしてしまいすみません。
それでは本題へ。
プライドの高い男性が地下空間を欲するのは「女性性の傷?」
>子供を理由にして決断を出来ないでいる自分に、イライラや悲しさや情けなさ…など 泣けてきます。
妊娠中に出会い系、そして浮気・・・これはもうあなたが「愛せない」「信じられない」とお感じになって当然だろう、と僕は感じています。
また、お子さんのこともあれば葛藤しますよね。そう簡単には決断できない。大切なものを傷つけるのは・・・ね。愛情があればなおさら。
きっとあなたもこれ以上、心の支えを失う訳にはいかないでしょうし、なによりもう傷つけないですよね。
そこでご主人の声まで背負うとなると、ちょっと辛すぎるかなぁ、と僕は感じます。
だから、僕は時間がかかって当然の状況だと思います。むしろ時間をかけて当然のような事態が起きているように思います。だから決断できないことでどうかご自分を責めないでくださいね。
そこで今回は、こういった状況で登場する様々な心理についてのお話ができればと思います。何か参考になればという思いを込めつつ。
男性がベースメント(地下室)を必要とする理由
>彼の性格上 自分が一番で輪の中心におり、いつも気にしてほしい所が強く、子供ができた事での恐怖からではないかと思います。
こういった浮気・不倫を起こす男性の心理から、ご主人さんの行動を見つめると「現実の日常の中ではストレスや感情が解放されない(そう思い込んでいる)人」である可能性があります。
夫婦に子供が授かる。
それは、男性はどこかで「父になる」喜びを感じることもあるでしょう。しかし同時にそのプレッシャーも抱える人もいらっしゃるかもしれない。だから、意識がどこか更に自立(一人で頑張る)に向かうんですね。
その時、一人で頑張る、という意識だけでなく「いかに自分が傷つかないか」ということを考える男性がいらっしゃる可能性はあるかもしれない、と僕は思うんですよ。
もちろんそれがいいかどうか別にして、ですよ。
そして、どこか「父になること」も「自分が不安や葛藤を抱えること、孤独になること」もあらゆる感情を一人で背負い込んでしまいやすい。
だから・・・これが許されることかどうかは別にして、「自分の感情を解放する場所」を探す男性が登場することもあるかもしれない。
特に
普段まじめで我慢が強い人
弱音が吐けない人
プライドが高い人
人とのつながりを作ることが苦手な人
過去からずっと孤独や寂しさを抑圧してきた人
自分に自信がない人など
こういった方ほど、その感情の開放がうまくできない可能性があるんです、日常生活の中で。
するとどこか、心のバランスを崩すかもしれませんね。そうなればその寂しさや不安・孤独を手放す場所も失ってしまうのかもしれません。
そんなときに、男性の中には「ベースメント(地下室)」を欲するようになる方もいます。
この「ベースメントな世界」で感情を開放したり、心のバランスを取ろうとしているわけです。それが結果的に浮気や不倫、という形になることも、一つの考え方としてあるわけですね。
「え?私がいるじゃない?」と思われるかもしれませんが・・・んー一番近くにいて信頼できる女性、特に女性が大変な時にハートをオープンにできないのが、この手の男性の最大のウィークポイントかもしれません。
もちろんこれは男性側の問題ですけどね。
時には、男性がいろんなものを背負って、愛することを難しく考えすぎている、というケースもあります。
シンプルにパートナーが大切だという気持ち、労る気持ちを表現すれば、愛の解放によってとてもいい気分になるはずなんですが、それがうまくいかないといいますか。
もちろん、女性の前で弱音を吐いて愛される、許されるとも思っていないので、結局素直に気持ちを表現できるのは関係性のピンチになってから、というケースも多発するわけですけれど。
女性性という不思議で独特な心理の視点から
>この出来事からの投影はなんなのか。
ここで投影について考えるのはちょっと難しい部分がありますが、僕は
「頑張って愛そうとしている」
ではないかなぁ、とも思います。その投影といいますか。
もし、あなたが辛い時も頑張って愛していたとすれば、その時、あなたは何を感じていたのでしょうか。
k.aさんもきっと今まで随分頑張って、ご主人のことを大切にされたのではないでしょうか。その忍耐や思いは愛です。そこを批判的に見すぎる必要はないと思います。
ただ、それが投影の要素になっているとすれば、「夫はそもそも私との関係で無理をしていたからこうなったのでは?」などとあなたが感じても不思議ではないかもしれない、というあくまで可能性の話です。
>これは支配やコントロールなんですよね。
んーたしかにそう考えることもできますし、もしかすると二人の関係性が「助けるー助けられる」関係性になっていた可能性がありますね。
あなた=助ける人
ご主人=助けられる人
そんな時、二人の世界の中でどこか横に置かれてしまうのが「女性性」と呼ばれるもの。
そもそも夫婦も、子供さんも、家庭も、結婚も、男性的な心理要素ではなく「女性性的な心理要素」です。
そんな時、もし、お互いのココロの中で女性性の部分に傷があると、つい結婚生活・家庭生活といったものに恐れを感じたり、分離したくなることもありえます。豊かさや愛情を分かち合うという方向に進みにくいといいますか。
例えば「実家の中で居心地が悪かった」と思う人は一人になりたがる、ようなことがありますが、これは「家という親密感・女性性の要素」のイメージに傷があって、女性性の要素に近づくとその傷が疼くので近づけない、一人になりたがる、ということなんです。
そういった人ほど「自立して頑張って愛することが唯一の愛情表現になる」ということも起き得るのですね。
もし、ここでつながっているご夫婦関係があるならば、お互いに「どちらがどう愛するか」という競争(パワーストラグル・主導権争い)が起きる可能性もあります。
だから愛が強いほうが勝ち(コントロールする)、自信がない方が負け(従い)ます。
もし、このレベルの争いが起きているとすれば、今回の場合、どこか見えない部分で無力感や無価値感の戦いが起きていたのかもしれません。
だから負けたほうが無力感・無価値感を感じて、なぜかゲリラ戦を仕掛けてくる、という可能性も否定できない。
それが「女性側は必死に愛している」のに、男性が「浮気や不倫をする」というなんとも切ない構図になっている、という考え方もあります。
これは、無力感や無価値感などの心理的な影響で、どちらかが「頑張って愛する」というカタチに愛情がシフトしすぎてしまい、互いに信頼ができなくなっていた可能性がある、という意味です。
>自己肯定ができていないのか。
あえてそういう意味で考えますと、ここでの自己肯定は、
お互いに「私は(女性として・男性として・人として)愛される存在である」
という要素になるかもしれません。
自立・私が僕が頑張る、という思いの隠されている無価値感や罪悪感、そして「女性性」に関するダメージ。
例えば、これがあなたやご主人の「過去」、例えば家族や今までの恋愛などで受けたダメージであっても、それを潜在意識下に抱えていると、なぜか今の親密な関係の中でその傷の影響を受ける、という心理独特の考え方もあります。
***
しかし、こういった感情面の要素は、癒やすことによって変化をもたらすことも可能です。
この変化が夫婦関係にいい影響を及ぼすこともあれば、あなたの「幸せ」への決断につながることもあります。
少なくとも、今はあなたの女性性へのダメージはかなり強まっていると僕は思いますから、時間がかかって当然の状況だと思いますし、ここで割り切ろうとすればするほど、頑張るしかなくなることはつらいですよね。
例えば感情日記をつける、とか。
今の感情を日記として書くことで解放していく方法もあります。あとで自分の気持ちを客観的に振り返ることができるのがこの方法のいいところですね。
もちろんカウンセリングも有効な方法で、実際にご利用いただくと、もう少し深く心を見つめさせていただく、そんなご提案も可能です。
あなたには愛情があって、そしてあなたは素晴らしい人。
なのにどうしてここまであなたが踏ん張らなきゃいけないのか?の理由が、今の関係性(夫や自分)だけにある、とは限らないのも心理の不思議な見立てです。
繰り返しになりますけれど、お子さんのことも、ご主人の声も、あなたの気持ちも、全部一人で背負って決断するのも苦しすぎませんか?もう自分を押し殺すことはできないのではないでしょうか。
以上、とにかくk.aさんの心が少しでも軽くなればと願いつつ、今日のテキストは終わらせていただきます。
最後になりますが、ブログではいろんな心理解説をさせていただいている手前、ちょっとチクっとする話も書いておりますこと、ご了承ください。
本当の幸せを見つめる・見つけるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。