「女として魅力がない」という気持ちはフェイクかもしれない|自己否定で心を守ろうとする反応
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、こんな言葉が頭にこびりついて離れないときの話です。
「女として魅力がない」
これ、言葉としてはシンプルなんですが、体感としてはけっこう重いですよね。
鏡を見るたびに気分が沈むとか、恋愛の話題が出るだけで自信が削られるとか。
「どうせ私なんて」と思ってしまうたびに、心が静かにすり減っていく感じ。
ただ、ここで一つだけ前提を置きます。
その「女として魅力がない」という気持ちは、本丸じゃないかもしれない。
ここで安易に「あなたは魅力があります!」みたいな話をしたいわけではないですよ。
まぁ、魅力がない人はいない、という話もありますけどね。
今日は、なぜ「魅力がない」がこんなに強い結論として湧き上がってくるのか。
その心の仕組みを、できるだけ丁寧に解説してまいります。
Index
「女として魅力がない」が出てくるとき、心の景色が切り替わっている
このテーマで印象的なのは、
本人の中で起きていることが「評価」ではなく、
ほとんど「心の景色の切り替わり」だということです。
たとえば、こんな瞬間。
- 好きな人の反応が読めないとき
- 彼のテンションが下がった気がするとき
- 既読が遅い、返信が短い、会話が続かない
- 誰かと比べてしまったとき
- 年齢や体型、過去の恋愛を思い出したとき
このあたりの引き金が入った瞬間に、世界がこう見え始める。
「あ、私が悪いんだ」
「私には魅力がないんだ」
「だから大事にされないんだ」
ここで大事なのは、理屈より先に、心と身体が反応して先に結論を出す感じになりやすい、という部分。
ちょっとした彼の仕草や二人の間で起きる出来事が、なぜか「私そのもの」まで巻き込んでしまう。
結果、私って魅力がないんだ、となってしまう。
つまり、
魅力がないから苦しい、というより、苦しくなる景色に切り替わるから「魅力がない」と感じる。
そう、起きている順番が、逆なんですよね。
「魅力がない」と思うことで、心が守られることがある
ここが今日の本題。
「魅力がない」と感じるのは辛い。
でも、心はなぜかその結論を手放せない。
それは、「魅力がない」という結論が、心の安全を作っている場合があるからです。
どういうことかというと。
もし心のどこかで、こんな怖さがあるとします。
- 魅力を出してうまくいかなかったら、立ち直れない気がする
- 好きになってもらえなかったら、人格ごと否定されたように感じる
- 期待して裏切られたら、もう耐えられない
- 大事にされない現実を見るのが怖い
この怖さが強いとき、心はこう考えます。
「最初から魅力がないことにしておけば、傷つかない(かもしれない)」
つまり、自己否定は「ただの悪者」ではなく、
痛みを避けるためのバリア
として働くことがあるのですよね。
これは少し難しい話に聞こえるかもしれませんが、こういう反応はかなり自然です。
人は、もう傷つきたくないときほど、先に自分で結論を出してしまう。
「どうせダメ」という結論は、自分一人で完結し、かつ、何かに期待をせずにすむからです。
なので、魅力がない、と悩む人が、魅力アップに勤しんだときに、魅力を受け取れるかというと、全く受け取れないという自体が起こりえます。
なぜならば、魅力がないと思うことに、心を守る意図が込められているとそうなります。
「魅力がない」を解決しようとするほど、苦しくなる理由
ここで多くの人がやりがちなことがあります。
「魅力がない」を消すために、努力を始めるんですよね。
- 外見を整えようとする
- 話し方を変えようとする
- モテる方法を調べる
- 恋愛の正解を探す
- 自分を隠す・欠点を見せないようにする
もちろん、整えること自体が悪いわけではありません。
ただ、この努力がうまくいかない人がいます。
なぜなら、心の深いところでは、こう思っているから。
「魅力がない壁がなくなったら、何が起こるか分かったもんじゃありゃしない」
つまり、
「魅力がない」を外す=安全ではなくなるという反応
が起きてしまう可能性があるんですよ。
だから、頑張るほど不安になる。
少しうまくいきそうになるほど怖くなる。
褒められるほど居心地が悪くなる。
ここに、独特のねじれが生まれます。
- 認められたいのに、認められると怖い
- 魅力がほしいのに、魅力を出すのが怖い
- 愛されたいのに、愛されると気持ち悪い
このねじれは、性格の問題というより、ガードの反応として起きていることが多いのです。
つまり、素直じゃないように見えるけど、実は、心を守るという意図に対しては素直に反応しているってことですね。
「魅力がない」の裏にあるのは、たいてい“願い”です
僕がこのテーマを扱うとき、いつも思うことがあります。
「魅力がない」と感じている人ほど、実はちゃんと願っているんですよね。
- 大切にされたい
- ちゃんと見てほしい
- 軽く扱われたくない
- 選ばれたい
- 対等に愛したい
この願いがあるからこそ、傷つく。
傷つくからこそ、守りたくなる。
だから「魅力がない」という壁が必要になることがある。
そう考えると、自己否定の中にも、どこか「守りたいもの」があるんだろうなと僕は思うのです。
「魅力がない」を信じすぎない、という選択
ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。
「じゃあ魅力がないって思うのをやめればいいの?」
おそらく、この話はそう単純にできるものじゃないはずです。
ただ一つ言えるのは、
「魅力がない」という言葉を、事実として確定させすぎないという選択はできる、ということです。
「そう思ってしまう反応が出ている」
まずはそう理解することはできますから。
自己否定が出るとき、心は守ろうとしています。
守ろうとしているなら、いきなり壁を壊す必要はありません。
ただ、それ以外の選択肢を少し考えてみるといい。
そのためには、
「魅力がない」と言い切るよりも、
「私は今、傷つきたくないと思っているのかもしれない」
と捉え直すほうが、現実的だったりします。
最後に
「女として魅力がない」
この言葉が頭から離れないとき、本人は本当にしんどいと思います。
ただ、今日お伝えしたかったのは、
その言葉が“真実”というより、“心の安全のための反応”として働いていることがある、ということ。
魅力がないから苦しい、というより、苦しくなる景色に入った結果として「魅力がない」が確定してしまう。
でも、本当は魅力がないわけじゃない。
けど、そう言われるのがなんとなく嫌。
そんな感じになるってことですね。
もし今、その状態に心当たりがあるなら、
まずは「魅力がない」をなんとかするより先に、
どんな景色で、どんな怖さを避けようとしているのかを、少しだけ見つめてみてください。
立ち位置が少し戻ると、同じ出来事でも見えるものが変わります。
そして、その変化は案外「魅力」の話より先に、人生を軽くしてくれたりします。
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