恋愛の心理学

幸せの先延ばしをする心理を解説します 〜答えは「自分を愛せない」〜

つい、幸せを先延ばしにしてしまう、というご相談

例えば、こんなお話を伺うことがありますよ。

私、早く結婚したいし、家庭を持ちたいんです。分かっているんだけど、なかなか行動できなくて・・・

多くの人が幸せになりたいと思うものかもしれません。

しかし、なかなか幸せになるために行動しない自分がいる、だとか、先延ばしばかりしてる自分がいる、なんてお悩みを伺うこともあるんですよね。

そこで今日は「今日は幸せを先延ばしにする心理」についてコラムにします。

「幸せを先延ばしにする理由」をお伝えしていきますので、よろしければお付き合いください。

幸せを先延ばしにする心理とは

幸せを先延ばしにする女性

さて、「幸せを先延ばしにする心理」とは、

「今の自分を愛せない、自分の幸せのために適切な支援を受け入れられない」

という心理状態である、といえます。

その理由は、「幸せ」についてよくよく考えてみることで分かってくることなんですよ。

そもそも「幸せ」について心理的に見つめると、自分を愛し認めることだ、といえます

自分を大切にすること。

自分を価値ある存在として扱うこと。

充実した意義ある日常をおくること。

そして、自分だけでは解決できない問題や困難な状況に向き合うために、様々な支援を得ていくこと。

シンプルに言えばこれだけなんですよね。

ただ、このように過ごすごとが難しいと感じたり、心理的に抵抗を感じると、幸せを先延ばしにするようになる、とも言えるんです。

幸せの先延ばしと効果の法則

ただ、「幸せ」について考えたり、自分を愛し認めることを進めようとすると、急に不快感やいなや感じを感じる方もいるようです

すると、自分を幸せにすることを先延ばしにしてしまう可能性が出てきますよ。

心理学の中でとても有名な法則の一つに

「効果の法則」と呼ばれるものがあります。(ソーンダイクによって提唱されました)

効果の法則とは、満足や快状態をもたらす効果のある行動は生起しやすくなり、反対に、嫌悪や不快をもたらすような行動の場合には状況との結合が弱められる、という法則です。

例えば、同僚に挨拶したら相手も笑顔で話してくれるようになった、という状況があったとしましょう。

すると、こちらもまた同僚に会ったときには挨拶したくなりますよね。

逆に、挨拶しても同僚が話しかけてもこない、としたら、挨拶しなくなっちゃいますよね?

この考え方を「幸せを先延ばしにすること」に置き換えて考えてみると

幸せになるための行動をすると、嫌悪感や不快感がやってきてしまうのではないか、なんて推測が成り立つ、と僕は考えるんですね。

具体的になにか幸せのために一歩踏み出したり、自分を愛するように行動しようとすると、嫌悪感や不快感が生じる。

そう考えることもできるのかもしれませんね。

すると

「幸せや自分を愛することを考えたとき、不快感や嫌悪感を感じるのはなぜなんだ」

という話が残るわけですよね。

ということで、ここからはその話を進めていきたいと思います。

幸せを先延ばしにしてしまう人が抱えている課題とは

では、幸せを先延ばしにしたり、自分を愛することに躊躇する人が抱えている課題ってどんなことが考えられるのでしょうか。

ここからはその話をまとめてお伝えします。

自分に欠けているものに意識が向き、不安を抱えている

幸せを先延ばしにしてしまう人にとって

「自分の幸せ」や「自分を愛すること」を考えたとき

「自分にはこういった部分が欠けているから、不十分だから」

という意識を持ちがちなのかもしれませんよ。

だから、幸せや自分を愛することを考えたときに、嫌悪感や不快感を感じることにもなりやすい、といいますかね。

この場合、

自分が何者であるかがまだよく分かっていない

もしくは、あまり自分を見つめたくない、と感じていたり。

今、自分が手にしているもの(仕事、能力、現実など)に満足していない可能性があるとも言えそうですね

そう思うからこそ「幸せ」というものの価値観、概念がメッチャクチャ大きく膨れ上がってしまったり。

「幸せ」を、まるで「それさえあれば自分の人生がひっくり返るほど幸せになれる」といった完璧なものを思い描いていることが少なくないようです。

それは今幸せではないと思えば思うほど、思い描いてしまうものかもしれません。

まぁ、これもまたしゃーないって話なんですけどもね(^^;

が、繰り返しになりますけど、心理的にみた幸せって「自分を愛すること」なんですよ。

自分の外側になにか大きなものを期待することじゃないのかもしれませんね。

変化への怖れ・傷つくことへの怖れの中にいる

そもそも多くの人が、自分の幸せを後回しにしたいとは願わないものかもしれません。

が、僕たちが自分の意志で

「幸せになるために今の自分・現実を変えること」を選択しようとするとき

どうしても伴う感情が「怖れ」なのです。

それは、変化してしまうことへの怖れ、ともいえますし

「変化する過程で傷ついてしまうかもしれない」という怖れ、とも言えます。

この怖れはどうしても感じてしまうもので、まぁ今の自分がいい意味で変化する場合にも感じるものです。

だから、一人で踏ん張れる人ならそれでいいですけど

そうじゃないなら、誰かと一緒に怖れを乗り越える事を考えてみてもいいのかもしれません。(カウンセリングもその一つの選択肢なんですよね。)

もちろんそれは「自分が怖れを乗り越えるプロセスを手伝ってもらう(支援を受ける)」ということであって、誰かに怖れを帳消しにしてもらうことではないんですけどね。

幸せになること・自分を愛すること自体が実は怖いこと

また、そもそも僕の学ぶ心理学では

「今のまま死んでしまったら」という怖れより、「幸せになることへの怖れ」のほうが強力なものだ

といわれています。

この話ってなかなか信じられないといいますか

「そんなわけねーよ、だって幸せになりたいもん」と思う方が多いと思いますので、なかなか文字だけの解説ではその実感が伴わないと思うんですよ。

一般的な事例、例え話として「幸せになる怖れ」を表現するならばこんな感じでしょうかね。

例えば、

仕事で大きなミスをしたとき「大丈夫?」と助けに入ってくれた人がいるんだけど、「いいよ、大丈夫」と相手の好意を突っぱねていたほうが気が楽だ、と感じちゃう、みたいな事例がそれに当たるかもしれません。

もし、幸せのために誰かの支援を受けることのほうがベターな選択だと分かっていても、気分的に不快なので、つい突っぱねてしまう、みたいな。

逆に支援を受け入れるほうが怖いというか、不安というか、ね。

ただ、幸せになることへの怖れが実感できない理由って

「今、自分が幸せ(自分を愛すること)と向き合っていないから」

というシンプルな理由であることが多いんです。

幸せや自分を愛することと向き合うと、その怖さや抵抗感は実感できるかもしれません。

実際、僕のクライエントさんの中には、自分を愛したり、幸せと向き合うプロセスの中にいる方もいるやもしれませんから、その方はきっとこの話ご理解いただけると思うのです。

(大丈夫です、僕がサポートしますから!)

幸せを先延ばしにせず、向き合うためのいくつかのポイント

幸せと向き合う男性と女性

では、幸せを先延ばしにせず、幸せと向き合っていくいくつかのポイントをご紹介します。

自分に欠けている部分ばかりを見つめていないかチェックする

僕たちが幸せを先延ばししたり、自分をうまく愛せないとき

多くは「自分に欠けている部分」ばかり眺めていたり、嘆いていることが多いようです。

ただ、これではなかなか自分を愛せませんよね。

もちろん自分の成長のために自分に欠けている部分を見つめ、受け入れることも大切なことです。

が、自分にかけている部分を眺めているだけでは気分が滅入るものではないでしょうか。

だから、もしあなたが幸せを先延ばしにしたくないと思われるならあ

自分に欠けている部分ばかりを見つめていないかチェックして、まず気づきを持ってみてください。

「あ、欠けている部分ばかり見ていたら、そりゃ幸せからまた遠ざかるような気分になるよなぁ」とね。

で、その上で「自分の欠けている部分ばかり見てしまう」理由は

自分が傷つかないためという思い込みや、自分を隠したいという意識が強い場合が多いので、そのあたりも理解されてみるといいかもしれません。

そもそも幸せは自分基準であるという気づきを持つ

そもそもあなたの幸せって「あなたの基準」で決まるものなんですよね。

つまり、誰かの幸せが自分の幸せかどうかなんてわからんことなんです。

でも、僕たちは「誰かのようになれば」「今自分にないものがあれば」幸せになれる、みたいに思うことがあるようですよ。

例えば

素敵な彼、気に入っている家、センスの良い洋服、などがあれば、より良い生活を送れるといった認知バイアスがかかっているわけですよ。

でも、それは誰かが提示した幸せであって、あなたの幸せと一致しているとは限りませんよね?

例えば

僕は新しいMacBookPro(コンピュータ)を買うと、心の底から「幸せだっ!」って感じます。

けど、うちの娘(7才)に同じものを与えても「幸せじゃない」っていいます。

むしろ「私はこのお洋服がほしい!」とねだられます(^^;

それが彼女の幸せ、なんですよね。

だから、自分の幸せを見つけるなら、まず今の自分と向き合ってみて、自分を愛したり、よく知ることから始めるといいと思うんです。

自分と向き合うことで

「こんな自分もいたんだ」

「自分は〇〇で喜べたり、感動できるんだ」

なんて気づきを得ることもできるんですよ。すると徐々に見えてくるんです、自分の幸せってものがね。

変化への怖れ・傷つくことへの怖れを放っておかない

また、自分を向き合ったり、幸せについて考えるとき

どうしても出てくるものが、変化への怖れ、傷つくことへの怖れの類なんですね。

この怖れを放っておかない、見ないふりしないことも大切です。

もちろん「一人で向き合え!」と言っているのではありません。

一人で向き合える心がタフな方はそれでもいいですが、そうじゃない方は(僕もそうです(^^;)誰かと一緒にそのプロセスを進むことを考えてみてください。

例えば

恋愛が怖い

今の彼や彼女と関係性を深めるのが怖い

現状を変えたら傷つくんじゃないかと思うと怖い

そんなふうに感じるならば

その怖さを誰かに知ってもらったり、相談しながら進める感じですよ。(カウンセリングもその一つの選択肢なんですよね。)

この手の怖れを感じるのは恥でもなんでもないので、きちんとケアしておきたいですよね。

幸せを先延ばしにしない自分になって、素敵な毎日を送ってみませんか?

いかがでしたでしょうか。

最後になりますが、幸せや自分を愛することと向き合ったとき

どうしても不快な気分や嫌悪感を感じてしまう場合も考えられるんですよ。

その場合は、なぜそうなるのかしらん?という部分が重要なこと。

自分が幸せと向き合えなかったり、自分を愛することと向き合えないことで自分を責める必要はないのですよ。

とはいえ、この状態になると自分を責めやすくなるので(自分を責めることで不快感などをブロックしようとする)

できれば適切な支援を受けることをお考えいただくことも大切かもしれませんね。

これもまた一つの幸せを先延ばしにしない方法なので。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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