子供がいるうちは離婚はしないと言い切る彼の心理|待つ私が苦しくなる理由と、立ち位置の整理
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、いただいたご質問を元に、次のテーマを取り上げます。
既婚者の彼が、あなたとの関係についてはこう言う。
「子どもがいるうちは、離婚はしない」
この言葉を聞いたとき、頭では分かろうとするのに、心が追いつかない。
支えたい気持ちはある。でも、どこかで苦しくなる。
「私は何を待っているんだろう」と、孤独が増えていく。
そんな経験をされている方も、いるのかもしれません。
※先にお伝えしておきたいこと
この記事は、「彼が正しい/あなたが間違っている」と判断するためのものではありません。
また、どの形の関係を選ぶべきかを断定する記事でもありません。
ただ、関係の中で起きやすい心理の流れを整理して、あなたが立っている立ち位置を確認するための材料を置いていきます。
Index
いただいたご質問はこちら
浅野先生に質問です。
私は既婚者ですが、心の支えとしてお付き合いをしている彼がいます。
彼とは間もなく3年になりますが、職場で知り合い、彼の独立についてきて欲しいと言われて、現在は彼の運営する事務所でNo.2としてのポジションで仕事もしています。
彼は、ご両親の離婚を経験しており、自身のお子さんには同じ思いをさせたくないと、私とのことで離婚はしないと言い切っています。
少し前までは、お子さんのために離婚しないって何かの言い訳じゃないかな、と懐疑的でしたが、今は本当にそうなのだろうと思えます。
彼は今の夫婦生活がどれだけ苦しくても、子どもが成長し、子どもからもう離婚してもいいよ、と言われた時にやっと離婚できると言います。
私はどうしても、そこまで自分を犠牲にすることはないんじゃないか、と感じてしまい、そこまで彼が背負うつもりなのがそばで見ていて切なく、苦しくもあります。
私が彼にできることはいったいどんなことでしょうか。
すぐじゃなくてもいつか彼といっしょに人生を歩けたらいいと願っていますが、私が彼を待つことは彼の負担になってしまうのでしょうか。
よろしくお願いします。
ネタ募集ネーム:ふうこさん
「子どもがいるうちは離婚しない」と言い切る彼の心理
ここ、実は「深く掘ろう」と思えばいくらでも掘れてしまうところです。
しかも、この話自体、かなり情緒的な要素が強く絡むので、いわゆる分析を書くことが邪魔だと思えるような気さえします。
ただ、ここは個人セッションの場じゃないので、まずサラッとだけ触れておきますね。
ふうこさんの文章を読む限り、彼の中では、
- 「責任を果たす(子どもを守る)」という倫理観
- 「今、好きな人と関わっている」という事実
この2つが、同じ線で結びついていないようにも見えます。
要は、彼の中で「それはそれ」「これはこれ」として扱われている可能性があります。
あくまで可能性、ですけど。
そして、少なくとも「家庭があるからあなたを雑に扱うつもり」という方向に直結しているとも限らない。
ただ、その場合でも、あなたが一番つらいと感じるポイント
「私はどう扱われているのか」
この部分の痛みが、彼に理解されていないことは、起きやすいのかもしれません。
ここ、割り切れる人もいれば、割り切れない人もいます。
そして、それは「割り切れない人が弱い」といった話というより、
心理的には、恋愛スタイル(関係の求め方)の違いとして捉えることもできます。
- 深入りしない・ロマンスがあれば十分だと感じるタイプ
- 深いコミットや、生活単位での関わりを求めるタイプ
- 友達のような距離感が理想のタイプ
- 強く結びつくことに安心を感じるタイプ
もちろん、実害が大きい状況なら、悠長なことは言っていられませんけどね。
ただ、「恋愛スタイルの違い」が苦しさの軸になっているケースは、実際少なくないと考えています。
なので、ここで大切なのは、彼のスタイルを裁くことより、
「私は、どのスタイルで関係を求めているのか」
この確認だったりします。
待つ私が苦しくなる理由:この関係は「安心」と「刺激」が同居しやすい
既婚者の彼との関係は、
安心・安全感と、刺激・刹那が同居しやすい面があります。
これ、外から見ると矛盾しているように見えるのですが、当事者の心の中では同時に起きやすいんです。
そして、この「相反する感覚が同居する状態」は、ときに沼りやすいとも言われることも。
ただ、僕の感覚では、ここは
自分がどの立ち位置に立つかを選べない感覚を持ちやすい
という心の仕組みの話だと思っています。
たとえば、今回の場合で言えば
- 彼が苦しそうだから無理させたくない(愛したい)
- でも、こちらから近づきすぎることも違う気がする
- だから、彼が楽になれば私も楽になれる
- でも、それを求めることは彼にとっていいことなんだろうか・・・
こういった揺れが続くとき、心理学の言葉を借りれば、
- ベイトソンの言うダブルバインド(二重拘束)に近い状態
- レヴィンの言う接近回避型の葛藤が起きやすい状態
と表現することもできそうです。
小難しい用語の話は、僕のサイトのどこかにあると思うので探していただければと思いますが・・・。
つまり、あなたは今
感情が揺れやすい仕組み上に長く立ち続けている、のかもしれません。
なので、
私はどうしても、そこまで自分を犠牲にすることはないんじゃないか、と感じてしまい、そこまで彼が背負うつもりなのがそばで見ていて切なく、苦しくもあります。
私が彼にできることはいったいどんなことでしょうか。
私は、すぐじゃなくてもいつか彼といっしょに人生を歩けたらいいと願っていますが、私が彼を待つことは彼の負担になってしまうのでしょうか。
このように聞いてくださっているんじゃないでしょうか。
「こういう関係にハマりやすい人の心理」については、ここでは深追いしません
既婚者さんや、距離がある関係に惹かれやすい心理については、恋愛系の記事でよく見かけませんか?
ただ、僕はここを「型」に当てはめて断定する書き方は、あまりしたくありません。
(知りたかったら、セッションで一緒に見ればいい、くらいの温度感です。)
ただ、サラッと書くなら
「こういう関係には、安心と刺激が同居するという特徴がある」。
それだけです。
ただ、ここにあなたの内側で「選べない状態」を作りやすい理由があります。
この前提を抜きにして「彼にどうしてあげたらいいか?」というご質問に答えるのは、結構ムズいのです。
なので、その代わりに、ひとつだけ大事な視点を置いておきます。
それは、「彼の人生をどうするか」ではなく、
「私はどの立ち位置でこの関係に関わりたいのか」を、確認しておくこと。
待つなら、何を引き受けて待つのか。
彼に関わるなら、何を作るために関わるのか。
距離を取るなら、何を守るために距離を取るのか。
その先は、きっとあなたの自由ですし、あなたがお決めになること。
ただ、カウンセラー目線でのご提案があるとしたら、
そこの整理がないまま「彼のためにできること」を探し続けると、あなたの優しさが消耗してしまうかもしれない、とだけお伝えしておきたいと思います。
私にできること
ここからは、「じゃあ私はどう関わればいいのか?」という、もう一段現実的なところに話を戻します。
「私にできること」を、ふわっとした美談にしないために。
彼の人生は彼の責任で、彼が決める部分が大きい。
その上で、あなたができることがあるとしたら、
「私は何を求める恋愛スタイルなのか」を自覚しておくこと。
彼の選択より先に、彼がどう思うかより先に、あなたのスタイル確認です。
- 深いロマンスを求めるタイプなのか
- 深入りしない関係を求めるタイプなのか
- 実利で納得して動くタイプなのか
- フレンドシップ系のつながりが欲しいのか
- 束縛、拘束されるような関係が嫌じゃないのか
- 自分のことより相手のことを考えている方が幸せなのか
ここが曖昧なままだと、「彼に何をしても満たされない・迷惑なのかな」という判断が増える可能性があるので。
今の関係に疑問を持つより先に、この整理は必要かな、と思います。
その上で、もし彼にしてあげたいことがあるとしたら、それを見つめてみる。
そして、彼のスタンスとあなたの思いを照らし合わせてみる。
すると、これ以上は書きませんけど、いろいろ見えてくることもあるんじゃないでしょうか。
まとめ:彼を変える前に、あなたが戻れる立ち位置を作っておく
「子どもがいるから離婚しない」
この言葉の背景には、責任感や倫理観がある場合もあります。
一方で、あなたの側には、待つことによる孤独や、宙づりの痛みが生まれやすい。
ただ、どうあれ「自分を消して関わる」ことだけはしたくないと感じる方も多いかもしれません。
もし、ひとりで整理しにくいところがあれば、個人セッションで一緒に見ていきましょう。
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
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