恋愛の心理学

自分を傷つける人をパートナーに選んでしまう心理的な理由を解説する

橋の上で遠くを見つめる女性

痛みが強いから自分を変えられない

痛みが強くて寝込む女性

こういったことは「心の痛みがあるがゆえに生じること」とも言えるんです

痛みがあるから、愛されない、と思う。

難しい分析をなしにしてシンプルに考えればそれだけ、といいますか。

なので、僕としては「痛みのケア」って大切だと思うのです。

が、抱えた痛みが強すぎると、それがつらすぎて「自分をめちゃくちゃにしたい気持ち」にかられてしまうことがあるのです

かつ、その救いを自分以外のなにかに求めてしまうことがあるのです。

そこで求めるものは「今度こそ愛されること」だと思うのです。

が、痛みがあり、愛されない自分を証明しようとしている心の動きがある以上、何度も自分を傷つける人を選んでしまう。

そういう意味では、私を愛してくれない人を選ぶことも、一時的な気持ちの置き場所にはなる(結果的にダメージは増加しますが)ということかもしれませんね。

もちろん僕としては、その痛みや痛み止めを選び続けることをおすすめするわけではないのです。

が、そうなってしまうこともありえることだ、と僕は考えるのです。

だからでしょうか。

カウンセリングを通じて気持ちを整えたり、ある程度時間が経過してその時期を抜けると「私、なんであんなことをしてたんだろう?」という人もいらっしゃるのです。

許せないのは痛みを抱えている自分だったりする

また、罪悪感や罰の視点で考えると

「何度も自分を傷つける人を選んでしまう」ということは

「痛みを抱えた自分を自分で許せない」という状態に近いんです。

痛みを受け止められない、だけでなく、今の自分が嫌で嫌で仕方ない。

だから、その状況にあった人をパートナーに選んで乗り越えようとする、といいますかね。

この状態になると人からの承認や励まし、理解がめちゃくちゃ鬱陶しく感じることも多いんです。

「あんたに何が分かるんだ」「どうせ私のことを痛い女だと思ってんでしょ」なんて思っちゃうこともあるかもしれないですよ。

もちろん心の底ではそういった声をかけてくれる人に感謝している部分もあるのだけど、痛すぎてそう思えなくなる、といいますかね。

 

だから、更に自分を傷つけて後悔することもあって、逆に言えば「そこまで傷つけないと気付かないことがある」とも言えなくもないのです。

恋愛や結婚生活で言えば「激痛が走るまで『私が私を苦しめる選択をしていた』と気づけないこともある」ということ。

もちろん「傷つきまくって気づく」という方法もおすすめはしていませんよ

そうなってしまうことは仕方ないとしても、それを推奨することはありません。

むしろ、「このままじゃもっと傷つきそう、自分を嫌いになりそう」という予感はきっとあるはずなので、その時点で手を打って(ご相談)いただきたいと心から願っているところです。

何より痛みを重ねるのは自分なので、どうしても自分がきつくなるし、自分を好きになりづらくなるからですね。

できる限り早い段階で、自分が苦しんでいること、悲しんでいること、もやもやしたり行きづらいと感じたり、自分をいいと思えないという部分に気づいたら、自分のケアを優先していただければ、と切に願う次第です。

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ABOUT ME
浅野寿和 | カウンセラー
「まだ少し頑張れる」から、「そろそろ、自分の人生を取り戻す」へ。 心がすり減った関係の中で、静かに立ち止まれる時間を届けます。 話すうちに、気持ちがほどけていく。 恋愛・夫婦・仕事のすれ違いに、あなたらしく向き合うためのカウンセリングをご提供します。 臨床実績9000件/東京・名古屋・オンライン対応。 ちなみに僕の口癖は「どんなことにも事情があるよね」。

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