恋愛の心理学

自分を傷つける人をパートナーに選んでしまう心理的な理由を解説する

橋の上で遠くを見つめる女性

最後に

辛い恋愛から立ち上がろうとする女性

ここからは余談ですけどね。

僕がこのようなご相談をいただくとき、例えば「今の相手はあなたを幸せにしない人かもね」「もう自分を傷つけないでください」とお伝えすることはある、といえばあるのですが、それはかなり状況として危険が迫っている場合です。

そうではない場合(一般的な恋愛や夫婦関係の問題の範疇であるならば)

僕から「今の相手はあなたを幸せにしない人かもね」「もう自分を傷つけないでください」とはあまり言わないです。

むしろ「好きなんだからしょうがないよね」というスタンスでお話を伺うのです。

それはあなたにとって好きな人を否定したくない、という意味だけではないのです。

今、自分に痛みがあって、辛くて切なくてどうしようもなくて、自分を傷つけなきゃ苦しい。

そんな現実があるとも言えると思うのです。

だから、自分を傷つけたり、自分の傷を作る相手を選ぶ事情もまた理解されるべきことではないか、と僕は考えるのです。

何より、自分が傷つく恋愛を作る事情が、これ以上その方の中で大きな影響力を持たなくなるように癒やしをすすめていただくことが先かな、と僕は思うのです。

実はあるとき(これはネタにしていいと許可を頂いた話です)

「浅野さん、私の話を聞いてヤバい女だって思ってません?だって浅野さんのブログは真面目だし、私みたいな女性って浅野さん的にはかなりマズいって思われるんじゃないかって。」

と不安そうにお伝えいただいたのですけどね。

僕はそこで「そんなことないですよ」とは答えないんです。(たまに言うかもしれないけど(^^;)

そもそも僕がその方をどう見るかは、僕個人の問題で、僕が解決するべきことだから。

むしろ

「あなたは痛みの中にいて、自分を傷つけたくなくても止まらないのかもしれない。そこにはきっと自分を傷つけてしまう理由があるんじゃないだろうか」

そんな意味で

「そう思うにもきっと理由があるんですよ」

って感じてお話させてもらってます。

むしろ「そう思う今の自分も認めて、許してあげましょう」なんて感覚で向き合わせてもらっています。

僕はよくこう思うのです。

多くの人が自分をボコボコにしたくてするんじゃないのだろう。
ボコボコにしたくなっちゃうほどの事情がそこにあるのなら、それもまた否定されるべきことじゃないのではないか。

だから、まずは今の気持ちの整理や癒やしを続けていくことは重要なんじゃないか、と。

その癒やしの途中で

「私、自分を傷つけたくなっていたんだ」
「いつも傷つける人を使って自分を罰していたんだ」

そう気付けたら、きっとその自分を傷つけるパターンは止まっていきます。

それに気づくと、急に不安を感じることもあるでしょう。

「やばー!私、今までめっちゃ遠回りしてた!自分の叶えたいことの逆を走ってた!」

そうて気づいちゃったから「今からでも幸せになれます?」なんて不安も出てくるし、戸惑っちゃうのですよね?って思うのです。

ただ、そんな不安が出てくるのは、痛みで自分を責めるプロセス、その大きな山を超えたからでは?と僕は見ています。

そんなプロセスを僕は応援させていただいているし「僕でよければ背中押すよ〜」って思ってます。

これが僕のスタンスと言えるでしょうかね。

そう考えると「私が傷つく相手を選ぶこと」にも事情があるといえると僕は思うのです。

その痛みを抱えた自分とは責めるべき、罰すべき、恥じるべき自分ではなく、痛みを抱えながらも必死こいて生きてる自分ではないでしょうか。

だとしたら、自分を蹴飛ばすより、理解して許して、一旦受け止めることが必要なのかもしれませんね。

そして気持ちの整理や癒やしを続けて、少しずつがんばれそうな自分に回復してきたら、「自分が望む幸せ」を目指してみてはいかがでしょう?

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ABOUT ME
浅野寿和 | カウンセラー
「まだ少し頑張れる」から、「そろそろ、自分の人生を取り戻す」へ。 心がすり減った関係の中で、静かに立ち止まれる時間を届けます。 話すうちに、気持ちがほどけていく。 恋愛・夫婦・仕事のすれ違いに、あなたらしく向き合うためのカウンセリングをご提供します。 臨床実績9000件/東京・名古屋・オンライン対応。 ちなみに僕の口癖は「どんなことにも事情があるよね」。

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