恋愛でも、夫婦関係でも、人間関係でも
「相手のちょっとした反応に、心がざわつく」
そんな疲れ方をする人がいます。
自分ではただ“普通に接しているだけ”なのに、相手の表情や言い回しひとつで、心が大きく揺れてしまう。
すると、
- 「私って嫉妬深いのかな」
- 「重い女(男)だと思われてるかも」
- 「自分ばかり気にしすぎてる?」
そんな自己否定が始まることもあるとかないとか・・・。
さらに言えば、パートナーからの「それちょっと重い」的発言がグサッと刺さる、とか・・・。
大切にしたい気持ちがあるのに、伝わらないって、なんとも切ないですよね。
でも、今日はっきりお伝えしたいことがあります。
“愛情深い人”が持つ心の仕組みを見つめると、”その事実にまったく気づいていないこと”が問題をつくっているケースが非常に多いんですね。
そこで今日は、愛情深い人は、なぜ “嫉妬深い” と誤解する(される)のか?について、解説していきたいと思います。
Index
1:なぜか愛情深い人ほど、自分が “愛情深い側” にいると自覚していない
優しい人ほど、
- 「私なんて普通ですよ」
- 「全然、愛情深くなんてないです」
と本気で思っています。
まぁ遠慮しちゃうのでしょうか・・・。
でも、実際にお話を伺うと、その逆であることも少なくないんですよね。
- 相手の感情に敏感
- その日の空気の揺らぎを自然に察知
- 相手の痛みに共鳴しやすい
- “わからないまま放っておけない” という心の癖がある
これは、自分自身の個性とも言えるし、特性の影響とも言えるんですが、
その部分をパートナーや大切な人のために活かしているならば、それは愛情深さの証拠になりえるわけです。
繊細に相手のことを思い、見つめ、できれば相手に良い気分でいてもらいたい、と願うその気持ちはとても温かなものです。
しかし、その自覚がないと、心を揺らして相手を受け入れていること自体、「自分自身の不安など、ネガティブな気分を感じている」と認知してしまうことになるんですね。
2:自覚がないまま “愛情のセンサー” が働くと、心が振り回される
愛情深い人は、相手の心の揺れを拾う感度が高い傾向があります。
要は、よく気づく、のです。
その”気づいていること”をあなたが自覚できるかは、また別の話なのですが・・・。
ただ、少なからず自分自身の愛情深さに気づいていないと
- 「こんなに揺れるのは弱いから」
- 「不安が強いから」
と、自分のせいにしてしまうわけですね。
その結果・・・
- 相手の小さな変化が“大事件”に感じる
- 言われていない“拒絶”を読み取ってしまう
- 相手の沈黙に耐えられない
- 提案ひとつにも「嫌われた?」と反応する
外から見ると、まるで嫉妬深い人、自分中心で不安定な人のように見えてしまう。
でもそれは違うケースもあるんですよ(単純に嫉妬深くて相手に求める気持ちが強いだけの人もいますけどね、それは今回と全く違うケースですね)。
3|なぜ“愛情深い人”ほど誤解されるのか?
ここが一番、切ないところなのですが・・・
愛情深い人は、
- 「相手を大事にしたい」
- 「ちゃんと向き合いたい」
という気持ちが強いんです。
ま、そりゃそうっすよね、という話です。相手と丁寧にきちんと向き合いたいと思うのは、それだけ相手を思う気持ちがあるからでしょう?
だからこそ、相手の反応に敏感になるわけです。
でも世の中の全ての人が、そんな繊細な感度を持ってるとは限らないのです。
あなたのパートナーさんが似たような感度を持っている、もしくはその完成に理解を示すことができるならいいんです。
が、まぁまぁ僕がご相談を受ける案件においては、そのあたりの理解まで至っていないケースも少なくないんです。
もちろん理解できない側が悪いわけじゃありません。ただ、感覚的にも事実としての掴めないだけなのです。そして、深く知れば理解できるようになる人もいるのです。
それぐらい愛情深い人の感性や思いってのは深くて繊細なのですなぁ。
- あなたは相手を大切にしているつもり → 相手からすると「責められてるように感じる」
- あなたはただ不安を言っただけ → 相手は「束縛されている」と受け取る
- あなたは相手の表情が気になっただけ → 相手は「疑われてる?」と勘違いする
あなたは愛情深いのに、相手には嫉妬深い人に見えるのは、
前提条件として「あなたの繊細な愛が存在する」という認知が、今の関係(あなたと相手)の中にないから、なのです。
なんとも悲しい誤解なのですが、こういったケース、僕は何度もカウンセリングで見てきました。
4:では、どうすれば疲れずにすむのか?
結論から言えば、まずあなた自身が愛情深さを “自覚する” ことです。
ここが抜け落ちているから苦しくなる。
人は、自分の強さを知らないと、それを弱さとして扱い、消耗してしまうのです。
逆に言えば、「私は愛情が深い側の人間だ」 その自覚を持つだけで、心の揺れは半分になることもありますよ。
愛情深いから、揺れるし、気づくし、苦しくもなる。
ここを理解している人は、自分を責めなくなるのです。
要は、自分の個性や特性を理解しているってことなんです。
だから、自分の心の揺れを“愛情や優しさの証拠”として扱えるようになる。
だから、相手との関係もずっと楽になる、という話です。
*
ただ、このように自分自身を受け止めることは、愛情深い人にとってちょっと勇気が必要なことでもあるんですよね・・・。
ここが最も大きな壁といいますか。
愛情深い人の価値観って「誰にでもわかりやすい形で思いを伝えること」に触れてることが少なくないんです。思いは伝わってなんぼですからねぇ。
だから、自分の中だけで「私って愛情深いんだよね」と認知するって、
それって本当なの?ちょっとキモくない?私ヤバいやつかも・・・
みたいに感じやすいのです(笑)
この自分への疑いが強ければ強いほど、自分の愛情深さを素直に受け取れなくなるんですなぁ・・・。
だから、信頼できる誰かとの対話を通じて、自分を見つめ直すことが良策となるんです。
ただの思いこみだけじゃない、信頼できる誰かから見ても十分な良さを持っていることを、対話を通じて理解すると、受け取りやすくなるわけですね。
こちらの記事も参考にどうぞ
- 愛と執着の違いとは? 心理的特徴・手放すヒント・見分け方を解説
- 【失恋と執着】愛した分だけ執着が強まる心理と前に進むヒント
- パートナーの代わりに執着心を抱え込むお察しさんの話 〜お察しさんと執着心の話〜
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最後に:優しい人は、自分にだけ厳しすぎる。
優しい人、愛情深い人は、
“自分の心の揺れ” を悪いことだと思いすぎているフシがあります。
とはいえ、心が揺れて喜ぶ人もそうそういないと思いますが(^^;
ただ、繊細に揺れる心は、愛情が深い人の反応。
あなたが揺れたのは、弱さではなく、「大切にしたい」という心の証。
だから、そんな自分を嫌わず、丁寧に向き合ってあげてほしいのですよねぇ。
あなたの優しさは、ちゃんと構造として説明できるし、誰にでも持てるものではありません。
それを「欠点」ではなく「資質」として扱えるようになると、人間関係も、恋も、仕事も、ずっと楽になります。
もしあなたが、今の揺れを一度“整理したい”と思うなら、その愛情深さを一緒に見つめていきましょう。
間違っても、あなたの優しさを、問題や厄介なものとして抱え込まないでくださいね。
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