本音を言おうとすると涙が出る心理|好きな人の前で緊張してしまうとき
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、読者さまからいただいたご質問にお答えする形で、「本音を話そうとすると涙が出てしまう心理」について書いてみます。
特に、好きな人の前で緊張しやすい方や、自分の気持ちをちゃんと伝えたいと思う方ほど、
「言いたいことはあるのに、いざ話そうとすると涙が出てしまう」
ということが起きやすいように思います。
すると、ご本人としては困るわけですよね・・・。
本当は落ち着いて話したい。
ちゃんと伝えたい。
でも、涙が出てしまうと、それだけで「もうダメだ」と感じてしまいやすい、というか。
相手が好きな人であればあるほど、
「ちゃんと話したいだけなのに、うまくできない」
そんなふうに、余計に苦しくなってしまうこともあるのでしょうね。
ただ、この反応は、単に感情的すぎるとか、メンタルが弱いとか、そういう話だけではないことが多いように思います。
むしろ、本音を話すことが、その人にとって“ただ話すこと”では済まない。
そこが今回の大事なポイントなのかもしれません。
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いただいたご質問はこちら
初めまして。
私は好きな人の前で極度に緊張しすぎてしまうきらいがあり、それを克服したいと検索していて、こちらのブログにたどり着きました。
確かにそうかもしれない、と思うことが書かれていて、心が軽くなった気がしました。
そこで、1つ質問したいのですが「本音を話そうとすると涙が出てしまう心理」について聞いてもいいでしょうか?
私は、自分の本音を話そうとすると涙が出てしまう傾向があります。
緊張しすぎてしまうのもあるのですが、それもあって、好きな人の前で本音を話せなくなってしまいます。
これを克服するにはどうしたらいいのか、何かアドバイスがあればお聞きしたいです。
よろしくお願いします。
ネタ募集ネーム:アカーシャさん
本音を話そうとすると涙が出るのは、おかしなことではない
本音を話そうとすると涙が出る。
これだけ聞くと、「そんなに大げさにならなくても」と思われる人もいるのかもしれません。
でも実際には、こうした反応が起きる方は少なくないんです。
なぜなら、本音というのは、その人の内側にある大事な部分に触れるものだからです。
軽い話ならできる。
当たり障りのない会話なら問題ない。
でも、自分の気持ち、本当に伝えたいこと、拒絶されたくない思い、わかってほしい願い。
そういったものを言葉にしようとした瞬間に、急に心が反応してしまうことがあるんですよね。
だから、涙が出ること自体を「おかしい」と決めつけなくていいのだろうと思います。
涙は「悲しい」だけで出るわけではありません
涙が出ると、多くの方は「そんなに悲しいのかな」「傷ついているのかな」と考えることがあるのかもしれません。
もちろん、悲しさが関係していることもあるのでしょう。
ただ、こういった涙は反応であって、悲しいときだけに出るものとは限らないんですよね。
たとえば、
- 緊張が高まりすぎたとき
- 言いたかった気持ちがようやく動いたとき
- 抑えてきた感情が一気にほどけそうになったとき
- 伝えたいのに、伝えるのが怖いとき
- 自分を出すことに強い抵抗があるとき
こんな場面でも、人は涙が出ることがあります。
つまり、涙は「悲しいです」という単純なサインではなく、心の中でいろいろな反応が同時に動いた結果として出てくることもあるわけです。
ですから、本音を話そうとすると涙が出るとき、それは悲しみだけではなく、緊張、怖さ、無防備さ、伝えたい気持ちの強さ、そういったものが重なっているのかもしれません。
本音を話すことが、“ただ話すこと”では済まないことがある
ここが今回、一番大事なところです。
本音を話すことが、その人にとって“ただ話すこと”では済まない。
そういうことって、実際かなりあるんですよね。
人によっては、本音を言うことが、単に「思っていることを言葉にする」ではなく、
- 嫌われるかもしれないこと
- 重いと思われるかもしれないこと
- 困らせるかもしれないこと
- 自分の弱さや寂しさを見せること
- わかってもらえなかったときに傷つくこと
そういったものと、かなり強く結びついている場合があります。
すると、本音を言おうとした瞬間に、心の中では「話したい」という気持ちだけではなく、
「伝えていいのだろうか」
「でも伝えたい」
「受け止めてもらえなかったら痛い」
そんな反応も同時に立ち上がることがあるわけです。
つまり、その場で起きているのは、ただの会話ではなく、かなり強い緊張や無防備さを伴う“心の露出”に近いのかもしれません。
だから、緊張状態にもなるし、反応として思いが溢れ、涙が出ることもあるんですよね。
言葉より先に、心のほうが反応してしまう。
そういうことも起こり得るのだと思います。
好きな人の前だと、なおさら起きやすいのでしょう
これが好きな人の前だと、余計に起きやすくなることがあります。
なぜかといえば、好きな人の前では、ただでさえ気持ちの負荷が大きくなるからです。
相手を大切に思う気持ちや、こちらの届けたい気持ちがいくつも重なると、本音を話すことの緊張感はかなり高くなるのでしょうね。
本音というだけでも無防備なのに、相手が大事な人であればあるほど、その無防備さはもっと大きくなります。
しかし、同時に「無防備になりたくない自分」もいるわけですよね。
伝えたいことがある。
見せたい思いもある。
でも、それって見せていいのかな、大丈夫なのかな。
だから、好きな人の前で本音を言おうとすれば勇気が必要になる。
それは何か一つの感情の影響で涙が出る、というより、あなたなりに抱えてきた何かが混ざりあって出てくる反応なのだと思います。
改善は「泣かないようにすること」ではないのかもしれません
ご質問には、この状態を克服するにはどうしたらいいか、と書いてくださっていますね。
ここでのポイントは、
「泣かないようにすること」そのものを目標にしすぎないことなのだと思います。
もちろん、ご本人としては、泣かずに落ち着いて話せたほうが楽でしょう。
ただ、涙だけを止めようとすると、かえって「泣いてはいけない」と自分を抑え込みやすくなることが多いです。
すると、本音を話すこと自体がさらに苦しくなってしまうこともあるんですよね。
そもそもその反応が起きていること自体に、何か意味や事情があるもの。
その事情は人それぞれ違いますが、丁寧にほどくほうが自分に優しいです。
なので、改善の方向としては、
- なぜ本音を伝えるときに様々な反応が出てくるのか、
- どのような気持ちが溢れてくるのか、
- あなたにとって「本音を出すこと」は、何と(どんな意味と)結びついているのか
を見ていくことのほうが大切なのかもしれませんね。
たとえば、
- 本音を言うこと自体に申し訳なさがあるのか
- 気持ちを見せること自体に抵抗があるのか
- 自分の弱さや寂しさを見せるのが怖いのか
- 受け止めてもらえなかったときの痛みが大きいのか
そうしたことを少しずつ整理していくと、「本音=危険」という結びつきが少しずつ緩んでいくことがあります。
本音を話す練習は、“小さく安全に”のほうがいい
また、いきなり大きな本音を言おうとしないことも大切でしょうね。
本音を話すことに強い緊張がある方が、いきなり核心の気持ちを全部伝えようとすると、どうしても心がついていきにくいことがあります。
だから、涙が出る人もいれば、つい怒ってしまう人もいる。
言いたくない言葉を伝える人もいれば、話の核心部分をボカしてしか話せない人もいる。
なので、練習としては
- 少し小さな気持ちから言葉にしてみる
- 「本当はこう感じてた」と短く伝える練習をする
- 涙が出ても、それを失敗だと思わない
- 好きな人以外の関係で、話を受け止められた経験を少しずつ増やしていく
そんなふうに、心にとって安全な範囲で練習していくほうが、結果的には進みやすいことも多いように思いますよ。
本音をいう緊張が少しずつほどけていくことが、本当の意味での「話せる」に近づいていくのでしょうね。
最後に|涙が出る自分を、責めすぎないでほしいのです
本音を話そうとすると涙が出る。
それは、ご本人からするとかなりもどかしいことでしょうし、できれば直したい反応でもあると思います。
ただ、その反応は、単に弱いからとか、感情的だからとか、そういう話だけでは片づけられないことが多いのでしょう。
むしろそこには、本音を大切にに抱えてきた時間や、無防備になることへの慎重さがあるのかもしれません。
本音を話すことが、その人にとって“ただ話すこと”では済まない。
もしそうだとしたら、必要なのは気合いや根性というより、本音を出しても大丈夫だった、という感覚を少しずつ育てていくことなのかもしれませんね。
今回は以上です。
何か参考になれば幸いです。
ご質問ありがとうございました。
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