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愛されたいけど愛してほしくないという気持ち
「愛されたいけど愛してほしくない」
文字にすると矛盾でしかないこの思い、実際にそんな思いをいだいたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
比較的、20代の女性のみなさんからうかがう機会がある気持ちでもありますね。
僕たちはときどき相反する感情を抱くことがあります。
「愛されたいけど愛してほしくない」
「近づいてほしいけど拒んで欲しい」
「こっちを見て欲しい、けど、何見てんのよ!」
それこそ「繊細で複雑な思い」ともいえますし、自分でもよく分からない矛盾した思いに驚くことも少なくないようです。
また、このような思いが恋愛や夫婦関係に登場すると、なかなかに込み入った問題をつくることがありますね。
例えば
「彼や彼女が、嫌いじゃないけど一緒にいられない、別れるしかない」と言い始めた、とか。
「本当は一緒にいたいのに、夫に妻にすがってしまう、突っかかってしまう」とか。
このように感じている本人さんだけでなく、周りも混乱する自体になるので、なかなか厄介な話になることも少なくないようですね。
ということで、今日は「愛されたいけれど、愛してほしくない」という相反する思いに関する考察コラムです。
よろしければどうぞ。
「愛されたいけど愛してほしくない」という感情の意味
さて、「愛されたいけど、愛してほしくない」という思いが示す感情は
「傷つくことへの怖れ」「失敗への怖れ」であることが多いです。
ココに関しては、後でもう少し詳しく解説しますけど
まずは
「愛されたいから愛してほしいけど、愛されても傷つきそうで怖い」
そんな思いを抱いていると考えてみると分かりやすいかな、と思います。
これを別の事例で表現するならば
「今日は疲れたからこってりしたイタリアンプリンを食べたいけど、食べたあとで後悔しそうで怖い」
に近いかな?
うーん、自分でもなんか違う気がしますが、でもそんな感じです(^^;
後で後悔するぐらいなら食べなきゃいいけど、今日はどうしてもこってりしたもののが食べたいし・・・という矛盾した気持ち。
ここには「食べたことが失敗・ミスとなることを恐れている」という気持ちがありますよね。
あと、食べたことで太っちゃうのが嫌だと思えば、これも食べることへの怖れを抱いているとも言えます。
この考え方を使えば
「愛されたいけれど、愛してほしくない」という感情の意味は薄っすらと見えてくると思うのです。
「愛されたいけど、愛されてそれでも傷ついたら(別れたら・相手を失うことになったら)つらすぎる」
・・・なんとなく見えてきましたよね?
ハートブレイク(傷心)の影がうっすらと。
「愛されたいけど愛してほしくない」は、「自分でいられなくなる」ことへの怖れでもある
また、「愛されたいけど、愛してほしくない」という矛盾した感情は
「私が私でいられなくなる」ことへの怖れを示すことも少なくないんです。
要は、愛されること、誰かと関わることで、今まで作り上げてきた心の防波堤(自立の壁)が壊れてしまいそうで怖い、という話です。
これだけでは「なんのこっちゃ?」という話でしょうから、もう少し詳しく説明しましょう。
私が私でいられなくなることへの怖れとは
これは自立タイプの男女に多いパターンなのですが
「いかに傷つかないか」を考えて、自分の価値観や生き方をガチガチに固めている人がいます。
※自立に関する話は次の記事でガツンと解説していますので、そちらを参考にしてくださいね。
このような人はとかく「人からの影響をできる限り避けたい」と考えていることが多いわけです。
実際、今までの人生で人と関わって傷ついた傷が多い分だけ、距離を取りたくなるのです。
これが「ハートブレイク(傷心)」というものです。
なので、人と深く関わらない、人と仲良くなりすぎない、そんなスタンスをとるんですね。
それは
「人と関わった経験で傷ついた経験があるから、いかに人との関係で傷つかないか」
という学びでもあり、防衛的な意味合いもあるわけですよ。
例えば好き同士の二人であっても
例えば、先に書いたような「自立さん」が、私を熱烈に愛してくれる人と出会ったとしましょう。
そして、自立さんも相手に好意を抱いたとしましょう。
さて、もし、自立さんが「いかに傷つかないか」に意識をフォーカスしているとしたら、ここでどんなことが起きると思います?
「愛されたいから相手との関係を親密にしたい。
けれど、私が私でいられなくなるなら、愛してほしくない」
そんなふうに感じて相手を試したり、拒絶したり、距離を置くようになる人もいるわけですよ。
全ては「傷ついてしまうのではないか?」という自らの感情によって起きることです。
この話をもう少しロマンティックに表現するなら
「私、この人の愛情に包まれてしまったら、すごく弱い自分が出てしまいそう。
今まで作ってきた壁が壊れてしまう。でもこの人とだったら壊してみたいかも。
でも、また傷ついたり、一人になったらって思うと、怖くて相手の気持ちを受け入れられない」
みたいな感じになるのかな、と思います。
ま、なんでも物は言いようですね〜、ホント。
「愛してほしくない」は親密感への抵抗と解釈できる
実は「愛されたいけど、愛してほしくない」という思いは
「親密感への抵抗」とも解釈できるんですよね。
例えば、誰かと愛し合うこと、人と支え合うこと、愛し合う者同士が一つになること。
そんな親密感や一体感への抵抗、つまり「分離」なのです。
そして、僕たちが人と分離する際に使われる感情が「怒り」「攻撃性」なんです。
僕たちが人と距離を取るときに使われる感情は、
相手と距離を取る事情を察知する「センサー」としての「怖れ」と
実際に相手と分離するために、距離を取るために、相手を突き放す「怒り」「攻撃」なんですね。
よって
「愛されたいけど、愛してほしくない」と思っている方ほど
怒りやすく、自分もしくは他者を批判しやすくなるのです。
ね、そんなパートナーとお付き合いしたことある人、いませんか?
どうして彼は(彼女は)そばにいるだけなのに急に怒り始めたり、不機嫌になるんだろう?とった疑問を持ったことはないでしょうか?
それぐらい僕たちの深層心理には
「一度人と分離した(傷つかないように離れた)位置から
また人と親密になることに恐怖を感じる」
というわけです。
この状態を「愛されたいけど愛してほしくない」という言葉は如実に示しているというととなんですね。
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