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罪悪感は「もう幸せになることは無理」と自分の中でささやく

さて、今日は「恋愛と罪悪感」についてのコラムです。
たとえば
- 私がパートナーを裏切ってしまった
- 自分の力不足が原因で関係が悪化。情けなくて申し訳ないと思う。
- なかなかいい彼女、彼になれずに(なりたい気持ちがあるのに)辛い気持ちになる
などの事情があって、パートナーとどう向き合えばいいか分からなくなってしまった、というケースから
- パートナーに対して尽くしすぎてしまう
- 対等さを感じられず、いつも相手に合わせてしまう
- そんな関係が辛すぎて、自分からいつも別れを切り出してきた
- 恋愛が続かないことがコンプレックスになっている
こういったケースにも役立つ内容です。
よろしければどうぞ。
恋愛と罪悪感の心理
もしあなたが
「あぁ、もう私が幸せになることなんて無理なんだよな」
「あれだけ尽くしても振られてばかりの私が、幸せな恋愛なんてムリだよね」
「きっと失恋ばかり続いている私が幸せになるなんてムリなのよね」
「あれだけ彼を傷つけた私が幸せになるなんてムリだ」
そんなふうに感じるなら、恋愛に対する罪悪感が強まっているのかもしれません。
*
罪悪感とは
「自分は悪だ、毒だ、罰せられるべきだ、愛されてはいけない、幸せになってはいけない」
そのような感覚をもたらす感情です。
※罪悪感に関するさらに詳しい記述は次のページを参考になさってくださいね。

例えば
「私は大切な人を傷つけた」
「大好きな人の気持ちを裏切った」
「いつも浮気を繰り返してばかり」
だから私は幸せになってはいけない、と自分を許せなくなっている。
これは最も分かりやすい「加害者」としての罪悪感ですよね。
自分の愛情の価値や「愛されていること」が感じられないことも
ただ、罪悪感がもたらす作用はそれだけではありません。
恋愛の中で「罪悪感が強く作用する」と、
「自分がパートナーのために与えたことに価値はない」と感じたり
「パートナーから愛されていることがサッパリわからなくなる」のです。
https://www.asanohisao.jp/archives/9824.html
その他にも
「私が幸せになろうだなんて、そんな風に願う権利もない」
「いくら素敵な人と付き合っても漠然と幸せではないと感じる」
「自分から好きな人に積極的に関われず、恋愛が始まる気配もない」
「好きな人にたくさん愛情を与えても、相手が喜んでいることが感覚的にキャッチできない」
ということも起こります。
もう、実に多様な「幸せなんてムリだ」という気持ちを作り出してくれるわけですよね。
罪悪感は「愛されてはならない」という感覚を強くする
さて、恋愛と罪悪感と聞いて、理解しやすいイメージは
「俺のことは愛さなくていい」だとか「俺と一緒にいても不幸になるだけだ」なんて
こちらの愛情を突っぱねる「愛させてくれない男」かもしれませんよね。
ただ、罪悪感の影響を受けた恋愛は、それだけじゃないんです。
例えば、
「尽くしすぎる恋愛」
「いつも振られる恋愛」
「自分から好きな人を傷つけてしまう恋愛」
「二人の仲が良くなると壊したくなる恋愛」
「いつも愛してくれなさそうな人を選ぶ恋愛」
これらも同じことなのですよ。
なぜならば、
罪悪感は「私は愛されてはならない」という感覚をもたらすので
どんな状況であれ「他者からの愛を拒絶する」という問題を作るからなのです。
たとえ、相手に振られ続けようが、いつも相手に嫌われようが、自分が愛してくれる人から逃げようが、
そこで起きていることは
「他人の愛情や好意を拒絶して、更に愛されるにふさわしくない自分を作り上げていく」
という意味では、同じなのですよ。
このように自分自身が罪悪感を選びつづけていると
自分の価値や、人が自分に向けてくれている「愛情・好意・許しの気持ち」を理解できなくなることが多いです。
これがパターン化されていくなら、そりゃ恋愛がうまくいかなくなるのです。
うまくいかない恋愛は「私が人の愛を拒絶していることで起きている」と理解しよう
つまり、「うまくいかない恋愛、失敗する恋愛」とは
それがたとえ無意識的な(悪意がない)ものであっても
「人の愛を拒絶し、人の思いを理解できなくなっているから起きたこと」
だという場合が圧倒的に多いものです。
それはあなたが
「好きになってもらうことが怖くて逃げてばかり」だとしても
「自分に自信がなくて恋愛に積極的になれなかった」としても
「大切な人のことを思い、必死で努力していた」としても
その恋愛がうまくいかなかった理由を考えるなら
「自分が愛を拒絶し、人の思いを理解できなくなっているから起きたこと」
なのです。
*
もちろん、自分自身がとても悲しい経験をしたり、誰かに傷つけられて自分に価値が感じられない、という状態になることもあるかもしれません。
もっと上手に愛したいと思っても、それがうまくできなかった経験もあるかもしれません。
それはとても辛いことですし、そこは癒されるべき感情がある部分だと僕も思います。
そういった経験も全て
「自分が愛を拒絶し、人の思いを理解できなくなる理由」となるのです。
だから、自分の心を整え、人の愛や思いを受け取れる自分になることが幸せになる方法となるのです。
少しだけ僕の体験談を書きます
お恥ずかしいのですが、僕も 自分の気持ち(罪悪感)ばかりにとらわれて、人の気持ちを大切にできなかった時期があります。
今も稀に、そうしてしまうことがあるな、と実感し、反省することもあります。
おそらく僕が受け取った人の愛の数より、拒絶した数の方が圧倒的に多いでしょう。
過去の話を少しだけ書くとしたら
僕のことを真剣に大切に思ってくれていた人の気持ちを、あからさまに無視してしまっていたことは、何度もあります。
ついつい、人間はいつも1人で生きていると思い込んでいた自分は、誰かが自分のことを思ってくれているという事実から、逃げるように生きていた時期があったのです。
その当時の僕は、自分など価値などない、自分が他人に影響力を及ぼすことはないだろう、と思っていたわけです。
しかし今になって思い返せば、「僕の影響力を引き受けてもいい」と思ってくれていた人がいると言う事実ほど、ありがたいと思えることはないわけです。
ただ、今だから正直に言いますけれど、僕は怖かったのです。
自分に向けられた好意、愛の目を見ることが怖すぎるほど、人の好意を受け取る勇気とキャパシティーが僕になかった。
それほどまでに僕が、人を大切に思う気持ちを使えずにいて、自分から関わり与えることができなくなっていたんですね。
このありがたいことから逃げる、遠ざかる心理を作るものこそ、罪悪感なのです。
罪悪感を超えて幸せな恋愛を手に入れるには
僕たちは人間である以上、罪悪感や無価値感を感じなくなることはありません。
罪悪感を感じることはあるし、感じたほうがいい場面もあります。
ただ、自分から人の愛を拒絶するようなできごとを引き起こすと、どうしても恋愛はうまくいきませんし、大切な人のそばにいても辛くなり、苦しい恋愛となることが多いのですよね。
もし、あなたが「人の愛を遠ざける恋愛パターン」を変えたいと願われるなら。
罪悪感や無価値感を超えて幸せな恋愛を手に入れたいと思われるなら。
まずこう考えてみるといいでしょう。
「もし、私を大切に思う人がいるとしたら、その人はどんな気持ちを向けてくれている(いた)のだろう」
嫌な気分がするかもしれませんが、勇気を持ってその相手の気持を受け入れることです。
そして、その相手の気持ちを使って自分を責めないことです。
「愛してくれていたのに気づけなくてごめんね」
「私はあなたを大切にできなかったね」
「私はあなたに何もしてあげられなかった」
「あんなに愛してくれたのに、どうしていなくなったの?」
もし、そんな思いを抱くなら、「それは愛ではない」「そう思っても誰も救われない」と理解することです。
人が愛してくれた事実をつかって、自分を責め、罰する手段に使わない、と決めることです。
それは「自分はパートナーを使って自分が傷つかないと決めること」と言い換えることができるかもしれません。
「罪悪感の影響は自分の内面で生じていること」を理解しよう
確かに罪悪感は
私は愛されるべきではない、愛される価値はない、誰にも必要とされない・・・
そんな「自分をズタズタにするような思い」をもたらします。
そのような思いを強く抱えることはとても辛いことですよ。
しかし、それは自分の内面で起きていることでしかありません。
つまり、この最悪な気分は「自分の中で起きていることなのだ」と捉える事は、罪悪感から抜け出すためにとても大切なんです。
もし、罪悪感を少しづつでも手放したいならば
「もし仮に」という前置きをつけてでも
「私を愛してくれる人もいる(としたら)と考えてみること」が、罪悪感がもたらす問題の抜け道への第一歩になることが多いですね。
恋愛にまつわる罪悪感から抜け出して幸せになろう!
私達は「人の役に立ちたい、喜びになりたい」という強い欲求を持っています。
この欲求は消えることはないし、それを実現することが自分の幸せだと感じます。
だから
私は愛されない、うまく愛せない、愛を伝えてはいけない
そう思う分だけ、僕たちが叶えたい幸せ「人の喜びになること」が実現できなくなるのです。
「自分は愛されてはいけないし、大好きな人を愛する価値はない」
そんなしんどい思いを抱えることになるんです。
究極的には
「私は誰とも関わっちゃいけないんだ」
と感じますよ。
なので、「罪悪感を手放して幸せになる」ということは
「大切な人、愛してくれた人、今自分の周囲にいる人の好意や愛情などに触れられる自分に戻ること」
でもあるわけですよ。
そして今、大切だと思う人に対して、自分のベストを尽くして与え、関わることです。
どれだけ自分の心と体を使って、大切な人に大切だと表現し、人が向けてくれる想いに反応するか。
一人で頑張ることもいいのですが、積極的に人と関わり人と接することこそが「癒やし」になるものですよ。
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