こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、カウンセリングの中でもよく伺うテーマを扱います。

「昔より恋愛に自信がなくなった気がする」という感覚について。

昔はそれなりに恋愛してきた。
相手と関係を作ることもできていた。
それなりに愛されていた実感もあった。

なのに今は、なんだか無理。
恋愛に踏み出す気力が出ない。
やる気も自信も、前ほど湧いてこない。

もしあなたがそんなふうに感じているなら、まずお伝えしたいのは、
「それ、あなたが弱くなったからとは限りませんよ」ということです。

今日は「なぜそう感じるのか」を、できるだけ現実に役立つ形で整理しつつ、
最後に「じゃあどうしたらいいか」まで繋げてお話します。


「昔より恋愛に自信がなくなった」と感じるのは、珍しいことではありません

まず前提として。

この感覚は、決して珍しくありません。

特に、仕事や生活をきちんと回してきた人ほど、恋愛だけが「うまくいかない」「怖い」「面倒」に感じ始めることがあります。

不思議ですよね。

仕事では判断できる。人間関係もそれなりに回せる。

でも恋愛になると、途端に自分がわからなくなる。

こういうとき、人はつい

「私の魅力が落ちたのかな」「年齢のせいかな」と自分を疑ってしまいやすいのですが、

そこに一気に飛ばずに、もう少し心の動きを見ていくのが良いと思います。


自信がなくなったのではなく、「失敗が怖くなった」だけなのかもしれません

「昔より恋愛に自信がなくなった」と感じるとき、

多くの方がまず思い浮かべるのは

「自分が弱くなった」「魅力が落ちた」という解釈かもしれません。

けれど、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいんです。

今のあなたは、きっと以前よりも

  • 人をどう愛すればいいかを、体感として知っている
  • 相手の痛みや立場を、想像できるようになっている
  • 関係が壊れたときのダメージの大きさも、身をもって知っている

だからこそ、恋愛に対して慎重になる。

これは「自信がなくなった」というより、
失敗が怖くなった、と表現したほうが近いのかもしれません。

そして、その「失敗が怖い」という感覚の奥には、
単に「愛されなかったらどうしよう」という不安だけではなく、

「また自分に失望してしまうのが怖い」
という感覚が潜んでいることも少なくありません。

もうこれ以上、

「私、やっぱりダメだった」
「また同じことを繰り返した」

そんなふうに自分を責める経験をしたくない。

その思いが強いほど、人は恋愛に対して慎重になります。

でもそれは裏を返せば、

それだけ自分に期待(愛する役割)をかけている、ということでもあります。

適当に選ばない。

中途半端な関係には入らない。

「まあいいや」で自分をごまかさない。

そう決めているからこそ、動けなくなっている。

そんな可能性ってないでしょうか?

ここで大切なのは、この状態をどう意味づけるか、です。

  • 「もう失敗できない」と捉えるのか
  • 「愛する準備が整っている」と捉えるのか

同じ心理状態でも、どちらの立ち位置に立つかで、

恋愛への向き合い方も、自分自身の見え方も、大きく変わってきます。

▶関連記事:「役割」が辛い恋愛を作り出す、という見えない恋愛心理を解説します


「自分への要求水準」が上がると、恋愛のハードルは跳ね上がります

ここで、もう一つ大切な視点があります。

それは、恋愛に対して「自分への要求水準」が上がっている可能性です。

昔は、もう少し勢いで進めた。

多少の違和感があっても、試しながら関係を作れた。

でも今は、違う。

そう感じている方も少なくないのではないでしょうか。

それは「今度の関係はちゃんと選びたい」だけでなく、

今度こそ、きちんと向き合っていい関係を作りたいし、もっと上手に愛したい。

そんな気持ちにもなっていないでしょうか?

人によっては、もうちゃんと愛せて当たり前、と思っている場合も・・・。

こういう誠実さは素晴らしいのですよ。

ただ、その思いが強い人ほど、恋愛に慎重になりそう。

しかもこの要求水準は、外から押し付けられているというより、

自分が自分にかけていることが多いんですよね。

だからこそ苦しい。

誰かに責められているわけではないのに、勝手に追い込まれていく。

もし今あなたが「昔より自信がない」と感じるなら、

それは「価値が落ちた」のではなく、

自分の誠実さが、恋愛を軽くできなくしているのかもしれません。

▶関連記事:「期待」の心理とはなにか?


恋愛が「評価の場」になっていると、余計に動けなくなります

もう一つ、よく起きることがあります。

恋愛がいつの間にか、「自分の価値が証明される場」になってしまうことです。

うまくいけば「私は大丈夫」。

うまくいかなければ「私はダメ」。

こうなってしまうと、恋愛は楽しいものではなく、合格・不合格の出る試験みたいになります。

そしてこの状態では、失敗が怖くなるのは当然です。

恋愛が壊れること以上に、「自分が壊れる」感じがするからです。

だから、慎重になる。避けたくなる。面倒になる。

それでいて、どこかで寂しさだけが残る、というか。


対処法:まず「自分にかけているプレッシャー」に気づく

では、どうしたらいいのでしょう。

僕がまずおすすめしたいのは、

「自分が自分にかけているプレッシャー」を言語化することです。

たとえば、頭の中にこんな声がありませんか。

  • 「もうこんな年齢なんだから、失敗できない」
  • 「次はちゃんとした人じゃないと意味がない」
  • 「また同じことを繰り返したら終わる」
  • 「寂しい恋愛はもう無理」

この声が強いほど、恋愛は重くなります。

そして重くなるほど、あなたの良さは出にくくなります。

まずは「私は今、こういう声で自分を追い込んでいるんだな」と気づくこと。

それだけでも、立ち位置が少し変わります。


対処法:プレッシャーの声の「主」を特定してみる

次に、できるならもう一歩。

そのプレッシャーの声は、誰の声でしょう。

本当にあなた自身の声でしょうか。

それとも、過去にあなたを追い込んだ誰かの声でしょうか。

あるいは、世間の空気を借りて、自分で自分を責めているのでしょうか。

声の主が見えると、少し距離が取れます。

距離が取れると、恋愛は「評価の場」ではなく、「関係を作る場」に戻っていきます。


この記事は”大人の恋愛に自信がない”3部作の2本目

実は、大人にとっての恋愛と自信、というテーマであと2本記事を書いています。

少し深めに読んでみたい方は残りの記事もご覧ください。

  1. 仕事も人間関係も大丈夫なのに、恋愛だけ自信が持てない理由
  2. 昔より恋愛に自信がなくなったと感じる理由|成長した人ほど起きやすい心の変化
  3. 大人が「恋愛に自信がない」と感じる本当の理由 |誰かの人生に関わることへの怖れ

こちらの記事も読まれています

最後に:恋愛に必要なのは「自信」よりも「立ち位置」かもしれません

ここが今日の結論です。

恋愛がうまくいくために必要なのは、「自信」というより、

どの立ち位置から恋愛を見ているかなのかもしれません。

自分を証明する立ち位置から入れば、恋愛は怖くなる。

失敗が怖くなる。相手が怖くなる。自分が怖くなる。

でも、愛する準備が整っている立ち位置に立てれば、恋愛は「勝ち負け」ではなくなります。

少しずつ試して、少しずつ関係を作って、合う人を見つけていく営みになります。

あなたが慎重になったのは、弱くなったからではなく、あなたが、もう適当に愛さない人になったからかもしれません。

もしそうだとしたら。

それは「自信がない」のではなく、愛し方が成熟した、という話にもなるのだろうと思います。

何か参考になれば幸いです。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 個々のご相談を心理学の視点で整理して、明快に言葉にしていくカウンセリングが人気。 キャリア17年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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