こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

水曜です。今日も忍耐女子シリーズでございます。

「夫、私のこと、全然わかってないんですよ」

そういうお話、よくうかがいます。

記念日を覚えてない。こっちの機嫌の変化に気づかない。「疲れてる?」のひと言もない。挙句、こっちが落ち込んでるときに限って「なんか今日、機嫌よくない?」とか言ってくる。

・・・逆。全部、逆。

うーん、って唸っちゃう話なんですよね。

で、こういうとき、僕はだいたい「それは寂しいですよねぇ」と受け取るわけですが。

ときどき、こういうふうにおっしゃる方がいるんです。

「でも、まあ……バレてないってことでもあるんですけどね」

・・・ん?

「わかってない」と「バレてない」は、地続きだった?

最初に言っておきますね。

ここでいう「バレてない」は、浮気とか、隠れて好きな人がいるとか、そういう生々しい話じゃないです。

そういうのを期待して読み進めてた方、申し訳ないです。

今日はそっち方面の事件性はゼロな感じでお送りします。

じゃ、何がバレてないのか。

それは「ずっと自分の中で抱えてきた気持ち」なんですよ。

たとえば。

本当は、もうちょっと甘えたい。
自信なんてない。
しんどい。
ちゃんとしてるフリ、けっこう無理してる。
そんなに強くない。

そういう、表に出してこなかった気持ち。

それが、夫には、どうやら伝わっていない=バレてない。

「しっかりした奥さん」「手のかからない奥さん」「なんでも一人でこなす奥さん」として、ちゃんと通せている。

……これ、よく考えると、なかなかの技術なんですよ。

バレてないと、ちょっと助かる。ここがポイント。

で、ここがポイントかつ、ちょっと厄介な部分ですけど。

バレてないと、ちょっと助かる部分もあるのかもしれません。

もし全部バレてたら。

「実はしんどい」「実は無理してる」が全部見えてたら。

なんかちょっと嫌でしょう?(笑)

嫌、という一言で説明できてしまうぐらいの、そんな実感ないですか?

あと、心配されたり、気を使われたり、それはそれで、めんどくさい、いや、キモい、とか。

だったら「気づかれていない大丈夫な人」と見られているほうが、ラク。

話が早い。

場が乱れない。

だから、バレてなくて、助かってる部分もある。

けれど、それじゃ一緒にいる意味ないよね、とも思う。

そんな矛盾って、結構あるある話で。

「これ、私だけなんでしょうか?」というご質問を受けますけど、多かれ少なかれそういった気持ちを抱えている人はいますよね。

ほんとに欲しているものは何?

「じゃ、本当にあなたが欲していることってなんなんでしょうね?」

たまにこういったご質問をさせていただくこともありますけどね。

まぁ、それが分かっていたらカウンセリングに来てないよ、という話でもあるのでしょうが(^^;

「大丈夫な人」でいられて、誰にも踏み込まれなくて、説明しなくてよくて。

それはそれで意味があることなんですよ。

でもね。バレてない、っていうのは、裏を返すと、

「見てもらえてない」「こちらも見せてない」

ってことでもあるんですよ。

なので、寂しさだけじゃなく、自分が相手を拒絶している、という意味での罪悪感は湧きやすいんですね。

本当は誰かの負担になりたくなかっただけ、心配かけたくなかっただけ、かもしれない。

でも、ずっと抱えてきた気持ちがあって。

しんどさも、甘えたさも、ほんとは強くないところも。

それ全部、自分一人で抱えている、ということが、寂しさにもなり、罪悪感にもなる、というね・・・。

なんともやるせない話なんですけど。

「わかってよ」と言えないのは、わかってほしいから、とは限らない

さらにややこしいのは、ここ。

じゃあ「わかってよ」「ほんとはしんどいんだよ」って言えばいいじゃない、と。そう思いますよね。

でも、多くの人はそうおっしゃいません。

言ったとしても軽く言っている。

なぜなら、その瞬間に、「本来の目的が達成できなくなるから」なんです。

ここが少し気づきにくい部分なんですけどね。

たとえば・・・

誰にも迷惑かけたくないよな、人に負担をかけたくないよな、と思っている人がいたとしたら・・・

「気づかれる」ということは、その目的が達成されなくなる瞬間なんです。

ホッとする部分もあるんだけど、落胆する部分もある、というか。

「言わなくても気づいてほしい」ではなく、「気づかれたら、私の意味や価値が無くなってしまう感じがする」みたいな。

だから素直になれないって場合、少なくないんですよね。

バレないように生きてきた自分にも意味がある

ここまで読んで、「あ、私、自分でバレないようにしてたんだ」と気づいた方がいたとしたら。

その自分もOKなんですよ。

バレないように生きてきたのは、ずるいからでも、悪意を持って心を閉じてたからでもなくて。

おそらく、そうでしか自分を保てなかった時期があったから、かもしれない。

「大丈夫な人」でいることで、守ってきたものがあったはず、というか。

ただ、もし最近、その「バレてない」に、ちょっとだけ疲れてきたなら。

それは、そろそろ「自分で自分を見つけてもいいかもね」というサインなのかも。

人に見せる前に、まず自分で見つけること。

どうして「バレてない」という選択を取り続けてきたのか、をね。

そこがキャッチできると「実はさ、今日ちょっとしんどくて」くらいの、小さい自己開示がしやすくなるんですよね。

自分からバレにいくことができる、というか。

もちろん夫が気づくかどうかは、まあ、わからないですけどね(そこは保証しかねますが・・・)。

ただ、自分の気持ちに「気づく」ことでしか、始まらないこともけっこうあるのでねー。

おわりに

夫は、私のことをわかってない。

それはそれできちんと扱うべきお気持ちです。

でも、人は最も弱いところを隠す生き物でもあって。

強く生きるために、自分の何かを隠すこともあるんですよね。

その奥に、ほんとは見つけてほしい、があるというか。

その「見つけてほしい」は、素直な気持ちなんですよ、きっと。

・・・だから、バレたくないというかね(笑)

このループを延々と続けるとしたら、気づかない人って重要なキャストだったりするのかもしれませんねー。

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