こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

「依存されたくない」

「頼られるのが苦手」

「2人でラクに幸せになろう、みたいな言葉がどうも響かない」

そんな男性についてのご相談は、意外と少なくありません。

そして、このテーマが難しいのは、あなたの言葉が間違っているわけでもないのに、なぜか“届かない”ことがあるからです。

今日は、そこに何が起きているのか整理してみます。


いただいたご質問はこちら

浅野寿和様へ

ネタ募集というほどでもないのですが、メッセージさせていただきます。

先日のブログ記事「「甘えてくれたら嬉しい」という彼の言葉」に、「あー!!彼はそんな感じだったわ!!」てのを思い出し、彼の態度が腑に落ちました。

そこで質問なのですが、先に受け止めてあげたい という思いがあっても、相手は依存を嫌っているので、全然依存的な面をを出さず、まさに「取りつく島もない」て感じです。

そんな相手でも「私は依存されても問題ないし、2人でラクに幸せになろう」ていうのを伝える方法はありますでしょうか?

もしよろしければ小ネタでも伺えれば幸いです。よろしくお願いいたします。

ネタ募集ネーム:ひろさん


「2人で幸せになろう」が響かないのは、あなたの愛が重いからではない

まず最初に、ひとつだけ。

「私は依存されても問題ないし、2人でラクに幸せになろう」

この言葉は、基本的には健全な願いです。

境界線が引けていない人の言葉、というより、
むしろ“ちゃんと対話したい人”の言葉に聞こえます。

それでも響かないとき、問題は言葉の正しさではなく、
相手の中で「頼る」「近づく」がどういう意味を持っているかなのだと思います。


依存嫌いとは「依存が嫌い」ではなく、痛みの記憶であることがある

いわゆる「依存嫌い」の男性は、

  • 期待して失望した経験が大きい
  • 頼った結果、傷ついた経験がある
  • 人に委ねることが“危険”に見えている

そんな背景を抱えていることがあります。

だから、心の中でこう決めてしまう。

「期待するから苦しくなる」
「頼るから傷つく」
「なら、最初から頼らなければいい」

もちろん、本人はそれを“痛み”として語らないことも多いです。

むしろ「俺はそういうの苦手なんだよね」と、淡々としている。

でも、淡々としていることと、何も感じていないことは別かもしれません。


「自立か依存か」で線引きしている時点で、話が噛み合わなくなる

ここが、今回のポイントかもしれません。

依存が悪で、自立が善。

そういう二項対立に立つと、関係は少しずつ苦しくなります。

というのも、それはバランスの問題でしかないからです。

依存が行き過ぎれば、しがみつきになる。
自立が行き過ぎれば、孤立になる。

つまり、逸脱すれば、どちらも問題になりうる

だから「依存したくない」「依存されたくない」という態度も、
本質的には“依存の是非”というより、
バランスが崩れることへの怖れなのかもしれません。


依存嫌いの態度は「自信のなさ」を隠す形で出ることもある

もう少し踏み込みます。

いわゆる依存嫌い傾向は、

「自分をアテにされることに、ちょっと自信がない」

そんな心理とセットで出てくることもあります。

一見すると、強い人に見える。でも実際は、

  • 弱い自分を知られるくらい近づかれるのが怖い
  • 必要とされると、期待に応えなきゃいけない気がする
  • 感情を求められると、どう返していいかわからない

そういう“怖さ”を、

「依存は嫌い」
「俺は一人で平気」

という言い方で整理していることもあるわけです。

だから、あなたの「2人で幸せになろう」は、
愛の言葉なのに、相手にとっては“距離が近い言葉”に聞こえることがある。

しかし、相手にはそう聞こえていない可能性がある。

悪気はないのだけど、反射として避けてしまう。

そういうことも起きます。


よくある立ち位置のズレ

このテーマは、立ち位置(ものの見え方の位置)がズレると、
同じ会話をしていても別のものを見ている状態になりやすいです。

あなたの立ち位置:
「頼ることは悪ではない。支え合って生きていきたい」

彼の立ち位置:
「頼る=弱さ。近づく=危険。だから避けたい」

ここで、あなたが彼に影響されてしまい、

「依存する(頼る)ということが絶対悪」

という立ち位置に引き込まれてしまうと、関係は一気に苦しくなります。

依存がいいか悪いかは、個人の価値観としては成り立ちます。
でも、それが一般論だと決まっているわけでもない。

依存が問題になるのは、たとえば、

  • 誰かにしがみついていないと生きられない状態になる
  • 相手から奪う/縛る/騙す、に近い形になる

そういった方向へ逸脱したときでしょう。

ただ、今回のケースでは、あなたはむしろ境界線を引けているようにも見えます。

だからこそ、対話の可能性が残るのだと思います。


「居心地のいい関係」を作ると、依存嫌いの彼も変化することがある

ここは、断言できる話ではないんですけどね。

ひとつの“法則”としては、

自立が強い人ほど、依存心を隠す

という傾向があると言われたりします。

依存嫌いって、自分の外にある依存を嫌っているだけじゃなく、自分のうちにある依存も嫌ってるんですよ。

だから、依存されることも、依存心を感じることも嫌。

・・・どないなっとんねん、って思いました?(笑)

でも、あなたの気持ち次第なんですけど、
居心地のいい関係が育っていくと、
本人は認めないまま、依存的な面が少しずつ出てくることもあります。

「別に頼ってないし」と言いながら、あなたに寄ってくる。
「俺は平気」と言いながら、あなたがいないと落ち着かない。

そういう形で“出てくる”ことがあるんですよね。


続けられるかどうかは、「彼をどう見られるか」かもしれない

ここが最終的な判断ポイントかもしれません。

彼の不器用さや怖れを見て、「なんか、いじらしいな」と思えるなら、やっていける可能性があります。

一方で、「もう面倒だな」と感じるなら、それも大事な感覚です。

どちらが正しい、という話ではなく、あなたがどんな関係を望んでいるか、という話です。


どう伝えるとよいか

「頼ってよ」「2人で幸せになろう」も、もちろん素敵なのですが、
依存嫌いの彼には“近さ”として聞こえる場合があります。

そんなときは、例えば、

  • 「あなたがしてくれていること、私はちゃんと受け取ってるよ」
  • 「助けてほしいというより、同じチームでいたいんだ」
  • 「支え合うって、弱さじゃなくて、工夫だと思うんだよね」

こういう“距離がちょうどいい言い方”の方が、入りやすいこともあります。

彼に変化を迫るというより、こちらが先に「受け取る」「認める」を増やしていく。

それが結果的に、相手の警戒を下げることもあるのだと思います。


まとめ

  • 「2人で幸せになろう」が響かないのは、あなたの愛が重いからとは限らない
  • 依存嫌いは、依存の是非ではなく“近づくことの怖れ”で起きることもある
  • 自立と依存の二項対立は本質ではなく、バランスの問題として見る方が噛み合いやすい
  • 続けられるかどうかは、彼の不器用さをどう見られるか、という判断に戻ってくる

もし、いまの状況がよく分からなくなっているなら、

「彼がどういう立ち位置で世界を見ているのか」
「私はどんな立ち位置に引き込まれているのか」

そこを一度整理してみると、関係の見え方が変わるかもしれません。

一人で考えていると、どうしても苦しくなるところがありますしね。

必要なら、個人セッションで詳しくお話を伺います。


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浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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