こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

「俺は家族のために働いてるんだよ」

・・・何かあると夫はいつもそう言う。

それはわかってる。

わかってるけど、そういうことじゃないというか。

夫が仕事ばかりで、価値観が合わない。

そんなお悩みをうかがうことがあるんですけどね。

いわゆる「今の生活が辛い」というお話から、「私じゃなくてもいいんじゃない?と思ってしまう」というお話までいろいろうかがうんですけど。

今までさまざまなご相談を聞き続けてきた僕としては、こう思うことがあります。

「価値観が合いさえすれば、本当に安心して一緒にいられるのでしょうか?」

価値観が完全一致しているご夫婦がいらっしゃるなら、それはとても素晴らしいこと。

でも、完全一致していなくても幸せに過ごしていらっしゃるご夫婦もいらっしゃる。

その違い、何なんだろう?って思いませんか?

今日はその辺の話をまとめたいと思います。

価値観が「合えば」解決する、とは限らない

たとえばの話です。

ある日、夫との価値観が、ぴたっと合ったとしましょう。

仕事より家族を優先してくれて、同じものを大事にしてくれる。

これ、理想的ですよね。

で、それで心が満たされるかというと・・・たぶん、一時的には嬉しい。嬉しいんだけど、なんか、それだけじゃ足りない感じが残る人もいるみたいなんです。

安心できるけど、うーん、みたいな。

実際、そんなお話もうかがったことがありますし。

逆に「夫が変わってくれて今とても幸せです」というお声も伺ったことがありますけどね。

夫との価値観が合って幸せ。これは理解できるんです。

でも、価値観が一致したように、分かり合えたように思えたのに、違和感が残ることもある。

・・・なぜだと思います?

これは僕の臨床経験から来る実感なのですが

「夫婦の価値観が合わなくて苦しいとき、ほんとに欲しいのは価値観の一致じゃないことが、多いもの」。

欲しいのは、もっと別というか。

いわば「この人と心がつながってる」「同じ方を向いてる」っていう、実感のほう。

つまり、夫が変わってくれて「この人との心がつながってる」と思えれば、そりゃ幸せなんですよ、きっと。

ただ、実際はそんなケースばかりじゃないというか。

夫側もかなり変化している場合でも、つながっている感じがしない、という話もあるんです。

思いは一致しはじめたのに、お互いが遠い夫婦。

逆に、考え方は正反対なのに、なんか深くつながってる夫婦もいる・・・

これものすごく不思議なことに思えませんか?

だとすると、僕はこう思うのです。

ここでの問題は「価値観が合うかどうかではないのかもしれない」。

全く別の視点が必要なんじゃないか、とね。

「つながってる実感」の前提にあるもの

いわゆる、夫婦の間で「心がつながってる実感」って、どこから来るのでしょう。

ひとつは、お互いの違いを、違うまま受け止め合えてる感覚ですよね。

「あなたと私は違う。でも、その違いごと、わかろうとしてくれてる」。

そう思えたら、人は価値観が違っても、つながってる感じを持てるかもしれない。

ただ・・・ここからが今日のポイントなんですけど。

その「受け止め合えてる」を感じるには、ある前提が必要なことが多いんです。

それが、自分で自分を軽く扱ってないこと。

・・・急に話が自分に戻ってきましたねぇ。

でも、もうちょっとお付き合いください。

たとえば、自分のことをいつも否定的に見るクセがある人がいたとして。

具体的には「私なんて」「どうせ私は」とか、「私の考えや思いは横において」といった感じで、自分を低く見積もることがクセになている感じ。

すると、どんなに相手が受け止めてくれても、心のつながりが感じにくくなることがあるんですよ。

これは逆も真なりで、パートナーが自分の価値を低く見積もっているときも、感じ取れなくなるというか。

たとえば、相手が「わかるよ」と言ってくれても、「いや、それ口だけでしょ」って、自分で弾いちゃう。

もっと深く内面を見つめている人は、「わかるよ」とさえ言われたくない。今まで理解されたことなどないのに、軽々しく言わないでほしい、とさえ思う。

・・・ね。

自分の中の「心のつながりを感じる器が機能しなくなってしまう感じ」、って分かります?

だから、どれだけ理想的な夫でも、妻をやっていても。

「自分」を大事にできてないと、つながった感じって得られにくいんですよね。

つまり、問題は、何が分かり合えたかの前に、「自分が自分をどう扱ってきたか」

そういったケースって、実際少なくないんです。

だから、相手とのつながりだけを考えていても、自分がどう振る舞うべきかだけを考えていても、なかなか気持ちが晴れないし、パートナーとの関係を喜べないこともあるんですよね。

これは、いわゆるパートナーへの恨みつらみとは全く違うもの。

もっと言えば、人間が抱える深い悲しみ、のようなものだと僕は見ているんです。

もし、自分を疑うときに信じてくれる人がいたら

ちょっと、考えてみてほしいんですけど。

自分で自分を疑っちゃうとき。

「私なんて」って思っちゃうとき。

そんなときに、それでも自分を信じてくれる人がいたら、どうです?

・・・ちょっとだけ救われません?

もちろん、すぐに「あかんあかん、信じて騙されたらあかん」と思う人もいるんでしょうけど(それはそれで可愛いわけですが・・・)

パートナーって、本当は「自分が自分を信じられないときに、信じていてくれる人」であってほしいと思いませんか?

そして、できれば自分も、相手にとってそういう存在でありたい。

そう思いません?

でもね、それがうまくできないなぁ、と感じるときがあるんですよ。

たとえば、

「私なんて必要とされてないんじゃ」
「僕じゃダメなんじゃ」
「これだけやってるのに、なんで」

そんなふうに、自分を疑う気持ちがいちばん強くなってるときなんですよ。

このときって、パートナーとはつながりたくないんです。

もう放っておいてほしいと思うことも増えるんです。

素直に相手とつながれたらどれだけ楽か、と思いながら、それを許さない。

それは「パートナーが信頼できないから」というより、「私は相手にとってどういった存在か」という問いに隠れた答えが蠢いているからです。

支えたい気持ちは、ちゃんとある。でもね

ここが、ちょっと切ないとこなんですけど。

ご相談いただく多くの人が、パートナーを想う気持ちがないわけじゃないんです。

支えたい。
わかり合いたい。
力になりたい。

その気持ちは、ちゃんとある。

あるんだけど・・・

自分自身がその気持ちに価値を見いだせていない。

「こんな私の想いなんて、たいしたことない」「どうせ響かない」って、扱っているケースってけっこうあります。

せっかく自分の中にある想いを、自分の手で無力化しているんです。

だから、差し出す前に、すっと引っ込める。

これ、パートナーとのつながりを、自分から手放しちゃう仕組みのひとつでしてね。

だからこそ僕は、「自尊」って大切だよね、と思うんです。

「私はすごい」「私は最高!」みたいな大げさなやつじゃなくていいんですよ。

自分の中に、相手を想う気持ちがある、として。

その気持ちを抱いている自分に気づいているか、そして、どう見るか・・・。

「こんな想い、価値ない」と思えば、つながるのはかなり難しくなっていきます。

でも「私のこの気持ち、ちゃんと意味あるな」と思えたら。

そこから、何かが変わり始めるんです。

たとえ、今までパートナーとさんざん衝突していたとしても、です。

「私はずっと相手のことを思っていたんです、なのに相手は・・・」

そうおっしゃる気持ちもわかりますが、これは価値ではないです。

むしろ、今まで抱え続けてきた、そして癒されるべき心の痛み、です。

「そっか、そうだよね。私の中にあるこの気持ちに価値があるんだよね」。

思うと少し心がジーンとして、温かな気持ちになれるような。

そんな、今までの自分が必死になって守ってきた、その気持ち。

そこに価値があると思えるかどうかなんですよ。

夫婦の不和は、二人とも自分を大事にできてないサインかも

そう考えると、夫婦関係がうまくいかないって。

二人とも、自分自身をうまく大事にできてない状態で、お互いを責め合ってる。

そういうことなのかもしれません。

自分を否定的に見てる人どうしが、近くにいる。

すると、相手の言動が、いちいち自分への攻撃に見えちゃうわけです。

これ、ある意味、仕方ないことなんですよ。誰も悪くない。

ただ、放っておくのは、ちょっとリスクがあってね。

この状態を続けてると、「気持ちが伝わらない」だけじゃ済まなくなるんです。

「私が苦しいときに、この人は、私をもっと苦しめた」。そういう認知が、だんだん強くなっていく。

すれ違いだったはずのものが、いつのまにか「傷つけられた記憶」に変わっていくわけですよ。

こうなると、関係を解きほぐすのにちょっと時間がかかるんですよね。

合わせることより、先にできること

だから、価値観を合わせよう、相手をどうにかしよう、とする前に。

一度、ゆっくり時間を使って「自分が自分をどう扱ってきたか」を振り返ってみるのもいいと思うんです。

あ、これ、相手をあきらめましょうって話じゃないですよ。

むしろ逆で。

自分が自分を大事にできるようになると、相手の思いを価値観を受け取れるようになりやすいんです。

相手の価値観を受け入れても自分が消えないからね。

つながりって、無理に合わせることじゃなく、そこから始まるのかもしれませんね。

そういったカウンセリングをさせてもらうたびに僕はつくづく思います。

多くの人は「自分のことを放っておいて、相手のことを考えているのね」と。

・・・それ私のことやん、うちの夫婦のことやん、と思ったら、そんな目で見てみるのもありかもしれませんね。

そして、お二人の間にどうにも解けない何かがあるなら、カウンセリングをぜひご利用ください。

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「もうあの人のことは愛せない。」 「信じていたのに、裏切られて辛い。」

この17年、そういった方のお話を沢山うかがわせていただいてきましたよ。

どんなに辛い状況になっても、多くの人の心の根っこにはまだ愛や優しさがある。

僕はそう思っています。

まずは僕の考え方、スタンスを読んでみてください。

離婚の危機、別居、浮気が発覚した。

もう限界だし、冷静でいられない。子供もいるのに、これからどうしたらいいんだろう。

また我慢するしかないの?耐えるしかないの?

夫婦の問題には必ず、まだ見えていない心のロジックがあるんですよ。

あなたの気持ちに沿いながら、状況をできる限り良い方向に進めるよう、全力でサポートします。

東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っています。

カウンセリングがどんな場所か、実際に来られた方の声も読んでみてください。

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そう思いながら週3回書いています。

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