こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日、取り上げたいのは、このテーマ。

「妻が(彼女が)、何も言ってくれない」。

聞いても「べつに」「なんでもない」。

でも、明らかに何かある。黙るようになった。何も話してくれない・・・。

どうしていいか分からない感じ。

この状況、いったい何が起きているのか、という話を、今日は彼女さんや奥様側の景色を少し入れて見てみたいと思います。

ただ先に、正直なことを書いておきますが。

実はこの手の「女性の気持ちを解説する記事」って、カウンセリングではお答えできますが、書物としては最も書きにくい部類のものです。

そもそも相手の気持を推測する、ということはできても、正しく言い当てることって難しい。

だから、「こうだ」と断定できるものじゃないわけです。

ただ、こういう仕事をさせていただいているので、カウンセリングの現場で、男性側の苦悩もたくさんうかがってきました。

妻が向き合ってくれない。いつのまにか閉じこもってしまった。何も言わなくなった。

……どうしたらいいか分からない、というお話。

そのとき、女性がどんなふうに感じておられるか、どうされると最悪な気分になるのか、その傾向くらいは見えるかなと思うんです。

今、大切なパートナーとの関係で悩んでおられる男性がいたら、何か少しでもお役に立てたら。

そう願いながら、書いてみます。

「言ってくれなきゃ、分からないよ」という困惑

妻の様子が、明らかにおかしい。

機嫌が悪いのか、何か言いたそうなのか。

それで「どうしたの?」と聞くと、返ってくるのは「べつに」。

もう一回聞いても「なんでもない」。

今はもう反応すらない。

いやいや、なんでもないことないやろ、と。

言いたいことがあるなら言ってくれよ、言ってくれなきゃ分からんやないか、と。

俺を困らせたいのか、と。

・・・そう思うことってないでしょうか?

だとしたら、これ、ある意味、自然な感覚だと思います。

ただ、この相手の反応、正直放置しておいていいものだと僕は思えないんですよねぇ。

煽るじゃないですけど、このまま放置すると・・・

そのあとしばらくして、別のことでポツポツと不満が出てくる

・・・なんてことはあまりない、かもしれない。

そのまま放っておいて

「え、そんなこと思ってたの? だったら、あのとき言ってくれよ」

となるケースは、関係が良好になった場合です。

とはいえ、この繰り返しに、心底疲れてしまう男性、多いと思うんですよ。

相手の無反応さにやられてしまう、というか・・・。

「察してほしい」ではあるが、それだけともちょっと違う感覚

世間ではよく、「女性は察してほしい生き物だ」なんて言われますよね。

これ、その通りだという部分もあると思うんです。

ただ、僕が現場でパートナーシップのご相談をうかがっているかぎり、「察してほしくて黙っている」だけでは、説明がつかないことが多いんですよ。

本当に察してほしいなら、もう少し何かヒントが漏れ出すはず、というか。

しかし、多く、沈黙する彼女たちは、むしろヒントを消しています。

沈黙・・・ときには「なんでもない」という言葉を使う。

男性目線で、それがどれだけの「難問」に見えるのか。

個人的によく分かる気がします。

白紙を出されて「この問題を解け」って・・・無理ゲーすぎる、と。

ただ、僕の臨床経験上、この場合の「なんでもない」「沈黙」は、「もはや盛大に何かある」です(^^;

並盛なんてことはない。いや、大盛りでもない。

特盛です。

・・・わぉ、ボリューミー、でございます。

そして、

「察してほしいといえばそうなるけど、まぁそのとおりでもない」

という微妙な感覚がそこにあることが多いです。

なんていうんでしょう・・・。

触れられ方次第では、もう最悪、みたいな気分になるもの、というか。

「じゃ、それは一体何なんだ」

という部分が多くの男性の疑問として残るかもしれないのですが。

おそらく、その「何なんだ」だけを追求しようとすると、けっこうしんどい結末がやってきます。

奥さんや彼女さんの沈黙。なんでもない。

だから、「それがどの前提、背景から出てきているか」をきちんと捉えておくとよさそうです。

言わないのは、たぶん、耐えているんです

ここからは、僕の見立てです。

奥さんや彼女さんが、大切なことを何も言わないのは、単純に「言えないから」という場合もありますよ。

ただ、多くはそうじゃないと思うんですよ。

言うことを、自分に許していない、というほうが近い。

もし今、思っていることを全部口にしてしまったら?

溜めてきたものを、全てぶつけてしまったら?

そんな私になりたくないし、もう、気持ちの面で後戻りできなくなるかもしれない。

二人でいる理由みたいなものが、自分の中でぷつっと切れてしまうかもしれない。

それを避けている。

だから、飲み込む。

言いたいことを、ぐっと。

この関係を、まだ終わらせたくないから。

・・・と書くと、ちょっと安っぽいなぁ。

本当はもう少し違う感覚を知っているんですが、上手く言語化できなくてごめんなさい。

自分の中の大事な何かを守りながら、じっと耐えている感じ、とでも言いますか。

ただ、ここ、男性からすると、逆に見えるかもしれません。

「黙る=当てつけ、もう俺に興味がない、心が離れた・・・」と。

でも、僕が現場でうかがっているかぎり、むしろ逆のことが多いんですよ。

だって、本当にどうでもよくなった相手には、ここまで我慢しない。

そもそも誰かに相談することもない。

気持ちが途切れているならば・・・

「最後にこれだけは言っておかないと気がすまない」と、言うだけ言って去るか。

黙ってすっと姿を消して、心を離しているか。

もう無理、と出ていっているか、なんですよね。

黙って耐えている、というのは、まだこの関係を終わらせたくない、という気持ちが残っているからこそ、なんです。

ここで大事なのは、加害者も被害者も作らないこと。

ただ、黙っている彼女は彼女なりに、大切にしているなにかがある。

友情関係と愛情関係は似ているけど違う

この話は「友情」と比べてみると、分かりやすいかもしれません。

男同士の友情って、いちいち多くを語らなくても、なんとなく通じる、みたいな世界じゃないですか。

「俺たちには深い友情があるよな」なんて、わざわざ言葉で確認する人って、あんまりいない。

それはそれで美しいと思うんです。そのままでいい。

ただ、パートナーとの関係は、友情とは少し違うんですよね。

言葉にしなくても分かってくれてるはず、という前提が、パートナーとの間では通じないことがある。

仲間感覚でいることに、悪気なんて一つもなかったのは分かります。

でも、そこがすれ違いの入り口になっていることも、けっこうあるんです。

だから、奥さんや彼女さんが黙るとき。(生理的現象は除く)

それは「あなたが嫌い」でも「あなたを試している」でもなく(・・・まぁ、ちょっとは試してる要素もあるかもしれませんが(^^;)、

「まだ手放したくない何かがある」

という思いが強いのかもしれない。

そう考えてみると、少し、見え方が変わってこないでしょうか。

そう思って見ると

不機嫌の顔をして、壁みたいに黙り込む奥さんや彼女さん。

男性の心理的な危機感、めっちゃ煽られるの分かります。

居心地が悪すぎてどうしようもない、って分かります。

ただ、本当にあなたに対して気持ちがなくなった人は、多分すっと去りますよ。

つまり、あれは、あなたを拒否しているんじゃない。(いや、それでもムカつくから拒否したいと思う女性もいると思うんですが、それはそれとして・・・)

むしろ、何かを守ろうとして、踏ん張っている姿とも言えるのかもしれない。

「大切な何かを守るために、ただ黙るしかない」。

そういうこと、ご主人さんや彼さんの日常にもあると思うんです。

取引先で理不尽なことを言われても耐えるしかない、とか。

上司の朝令暮改で振り回されても、じっとこらえるしかない、とか。

そんな場面を想像して、あなたは「振り回す側」になりたいでしょうか?

できれば、理解したいと思いませんでしょうか?

・・・それが、今黙っている奥様や彼女さんの気持ちに近いとしたら?(一致するとはとても言えないので)

もちろん、人間の気持ちは一定じゃないので、断定はできないですよ。

ただ、そういう見方も一つある、と知っておくだけで、次に妻が黙り込んだとき、あなたの中に湧いてくるものが、少し変わるかもしれません。

「なんで言わへんねん」から、「そういうことだったのか」へ。

「申し訳ない」から、「いつもありがとう」へ。

見える世界が変わるだけで、かける言葉も、待てる時間も、変わってくると思うんですよね。

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noteでもこんな記事を書いています。
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