人と話すと疲れてしまう理由 ──相手の反応ばかり気になる人の心のしくみ
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日も読者さんからいただいたご質問にお答えしようと思います。
人と話すと、どっと疲れてしまう。
特別ケンカをしたわけでもないのに、会話のあとに消耗感が残る。
この感覚は、「会話が苦手だから」「コミュニケーション能力が低いから」 と説明されることが多いのですが、それだけでは整理しきれない場合もあります。
この記事では、「人と話すと疲れてしまう理由」を、 少し違う視点から整理してみたいと思います。
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いただいたご質問はこちら
こんにちは。いつも記事を読ませていただいています。
私は学生の頃から、ずっとコミュニケーションに悩んできました。
人と話している最中、相手がどう思っているのかが気になってしまいます。
相手が少しでも表情が曇ったように見えると、「やっぱり私、会話がうまくできていないんだな」と強く感じてしまい、嫌な気持ちになります。
コミュニケーションだけでなく、そもそも人間不信なところがあったり、自己表現が苦手だったり、好き嫌いがはっきりしているため、合わない人とはほとんど話せなかったりもします。
当然ですが、相手から誘われることもほとんどありません。
「こんな私と話していても、きっと窮屈に感じるだろうし、魅力的だとは思ってもらえないんだろうな」そんなふうに考えてしまいます。
この状態から、少しでも楽になる方法はあるのでしょうか。
ネタ募集ネーム:たんぽぽさん
人と関わると疲れてしまうのは、なぜだろう?
人と関わると、どっと疲れてしまう。
会話の内容よりも、相手の反応が気になって、気づくと緊張している。
こうした感覚を持つ人は、実は少なくありません。
人と話すこと自体が嫌いなわけではないのに、
「うまくやらなきゃ」「変に思われていないかな」と考えた瞬間から、 身体がこわばってしまう。
人と話すと疲れてしまう理由には、
たとえば、次のような状態が重なっていることがあります。
- 会話の最中から無意識に緊張が続いている
- 相手の反応を読み続けることで注意が外に張り付いている
- 「失敗できない」という前提で関わっている
つまり、人と関わると疲れてしまう理由の一つに、
関わろうとする瞬間から、無意識に緊張が立ち上がっている という状態が考えられるんですよね。
人と話すと疲れる理由は、会話の上手さだけでは整理しきれないこともある
こうした悩みは、
自信の問題や、自己肯定感、人見知りといった言葉で説明されることも多いですよね。
実際、それらの視点が助けになる場合もありますし、コミュニケーションスキルを整えることで楽になる人も実際にいると思います。
ただ、カウンセリングの現場でお話をうかがっていると、
それとは少し違う整理がしっくりくるケースに出会うことも少なくありません。
たとえば、
「人と関わる=安全確認をし続ける緊張し続ける場」
という立ち位置に、長く立ってきた場合です。
相手の表情が「居場所の判断材料」になってしまう状態
会話の途中で、相手の口角が少し下がる。
視線が一瞬逸れる。
それだけで、
「拒絶された」
「ここにいてはいけない」
「また失敗した」
そんな感覚が、身体ごと立ち上がってくる。
この感覚、知っている方には”おなじみ”でありながら、”厄介な感覚”じゃないでしょうか。
ただ、このとき見ているのは、
相手の表情そのものではありません。
「評価され、選別される場所」
「間違えたら居場所を失う場所」
そこに、ずっと立ってしまっている方も少なくないんです。
なぜ、人はその立ち位置に立つようになるのか
そこには明確な「過去の体験の影響」があるとも言えますし、
そうではない場合もあります。
ただ、こんな経験が積み重なっていることはあります。
あなた自身が人と関わる中で
- 空気を読みすぎてきた
- 期待に応えようと頑張りすぎてきた
- 本音を出したとき、関係が壊れた気がした
- 「ちゃんとしていないといけない」と感じ続けてきた
その結果、
「自分でいるだけでは、関係は保てない」
「相手の反応を先に読まなければ危ない」
そんな前提が、無意識に出来上がっていきます。
これはその人なりに世界を生き延びるための適応の結果ですよね。
つまり、これは「生き方の履歴」みたいなもの、といいますか。
「自分がどう見られているか」ばかり気になる理由
この立ち位置に立っていると、会話は自然とこうなります。
交流ではなく、確認作業になる。
・今の発言はOKだったか
・相手は不快じゃないか
・嫌われていないか
すると当然、
自分が何を感じているか、何を伝えたいかは後回しになります。
相手から見れば、
「何を考えているかわからない」
「距離を感じる」
と映ることもある。
それを見て、さらに不安になる。
このループは、
あなたが悪いから起きているわけではありません。
変えるべきは「自分」ではなく、「立っている場所」
ここで大切なのは、
「もっと上手く話せるようになること」
「人の目を気にしない自分になること」
を目標にしてもいいけれど、それで自分を圧迫しすぎないことです。
目標だけ立てると
今の世界に立ったまま、もっと頑張ろうとすることになりやすいんですよ。
これはキツイし、僕はあまりおすすめしません。
そうではなく、まず気づいてほしいのは、
「あ、私は今、世界をこう見ているんだな」
ということ。
いつも評価される世界。
どこも間違えられない世界。
居場所を失いやすい世界。
そこに立っていたから、怖かった。
そこに立っていたから、相手の表情が気になった。
そんな自分の気持ちがあるなら、まずそこに気づいて、解放することからなんですよね。
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最後に
相手の表情が怖くなる人は、ある意味必死で人間関係を守ってきた人でもあります。
まずはその事実だけ、少し丁寧に扱ってみてください。
そして、自分の立ち位置に気づくと、
世界の見え方は、いきなり変わらなくても、少しだけ緩む瞬間が生まれます。
それが、関係が変わり始める最初の兆しになることもあるんですよね。
今日はここまで。
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