こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

「もう頑張れない」

「何をしても同じに感じる」

「先が見えてしまって、気持ちが動かない」

そんな感覚が続いている、というご相談をいただくことがあります。

仕事も、それなりにやってきた。

人間関係も、恋愛も、経験してきた。

日常は回っているし、大きな問題があるわけでもない。

それなのに、

どこかずっと ウンザリした感じ が抜けない。

期待しようとすると、すぐに諦めが出てくる。

今日は、そうした状態を、心理的にどう捉えるといいのかを整理してみます。


何も感じられない日々が続くとき、心の中で起きていること

一つ、架空ではありますがご相談事例をお示ししたいと思います。

今の仕事、やりがいはあるんですが忙しすぎるし責任が重いんです。

頑張っていますが、先が見えちゃっている感じもしています。

今、パートナーがいますが、恋愛も「こんなもの感」が消えないんです。

相手のは好きなんでしょうけど、一緒にいて楽しくないわけじゃないんですけど、でも「恋愛していて何の意味があるのか?」「結婚して幸せになれるのか?」と考えてしまう自分がいます。

相手は私と一緒にいたそうだから、別れることはないですが、このまま関係を続ける意味も見えないんですよね。

今までは「ちょっと退屈だな」程度だったのですが、今は「ウンザリ」「もう疲れた」といった感じがひどいです。

良くないことなんですけど「毎日仕事に行き、生活して、たまに誰かと会って、を繰り返すこと」に苦痛を感じはじめていて、「このまま生きてて意味あるのかな」と思うこともあって。

今まではやりがいのある仕事にチャレンジできていたし、パートナーのためにも頑張れていたんです。

でもどうしたらこの気持ちが変わるのかわからないままなんです。

すみません、すごく漠然とした質問をしてしまって・・・。

このような状態にある方は、次のような感覚を抱えていることが多いです。

  • 何を見ても、心が動かない
  • 嬉しいはずのことにも反応が薄い
  • 新しいことを考えても「どうせ同じ」と思ってしまう
  • 頑張ろうとすると、強い疲労感が出る

一言で言えば、燃え尽きたような感覚です。

ただしこれは、

「怠けている」とか「やる気がない」という話ではありません。

むしろその逆で、

今までかなり頑張ってきた人ほど、陥りやすい状態です。

このような状態を、僕は「デッドゾーン」 と呼ぶことがあります。


デッドゾーンとは「心が燃え尽きて止まっている」状態

デッドゾーンとは、

  • 感情が鈍くなる
  • 期待が持てなくなる
  • 何をしても意味がない気がする

といった感覚が続いている状態です。

ここでの特徴は「何をしても意味がないように感じる」という点。

頑張ったって状況は良くならない。

誰かのためにエネルギーを注いでも、自分が苦しくなるだけ。

しかし、そうでもしないと現実が保てない。

ただ、心はどんどんすり減っていく。

こんな感覚になるんですね。


なぜデッドゾーンに入るのか

多くの場合、背景にあるのは「役割」と「我慢」 です。

  • ちゃんとした社会人でいよう
  • 迷惑をかけないようにしよう
  • 私が我慢すればうまくいく
  • 誰かのために頑張り続けなければと思う
  • 自分の持てる力は最大限に発揮し続けなければ。
  • 自分が倒れたら困る人がいるから、倒れられない

こうした姿勢自体は、とても誠実です。

ただ、それが長く続きすぎると、

「自分がどう感じているか」

「何がつらいのか」

といった感覚が、少しずつ置き去りにされていきます。

すると、心はこう感じ始めます。

  • もう何をしても変わらない
  • 何をしても誰のためにもならない
  • 何も感じないほうが楽だ
  • もうどうにでもなれ、と投げやりになってしまう

これが、燃え尽き・・・、つまりデッドゾーンの正体だと僕は考えています。


「期待外れ感」との違い

よく似た状態に、

「期待外れ感」「うまくいかなさ」があります。

こちらは、

  • まだ自分や未来への期待感が残っている
  • しかし、期待通りにならない自分に失望している
  • もう一度やれば変わるかもしれないと思うこともある
  • でも、過大なストレスで思うように行動できない

という状態です。

デッドゾーンは、それよりもっと先の人生のプロセスで起こるもの。

  • 未来への期待感なんて湧かない。
  • 孤独や孤立感ばかり感じる
  • 今まで自分は一体何をしてきたのだろうか、という発想が浮かぶ。
  • 何をしても意味がないように感じるし、本当に何もしたくない。

だからこそ、一人で立て直そうとすると、かえって苦しくなることが多いのです。


まずできること|「抜け出そう」としなくていい

ここで大切なのは、すぐに元気になろうとしないことです。

回復もプロセスがあります。

無理に元気になろうとすると、逆に疲れ果てることも。

なので、まずは次のようなことからで十分です。

  • 信頼できる人に、今の気持ちをそのまま話す
  • 何かを解決しようとせず、ただ言葉にする
  • 一人の時間を「回復のため」に意識的につくる
  • 体をゆるめる習慣(散歩、湯船、呼吸)を入れる
  • 可能な分だけでいいので、生活リズムと食事のバランスを整える

ポイントは、

意味を作ろうとしないこと。

「これをやれば良くなるはず」

ではなく、

「今の自分が少し楽になるか」

それだけを基準にしてみてください。


どうにもならないと感じたときは

もし、

  • 話せる人がいない
  • 安全に話せる場所がない
  • 気持ちを言葉にできない
  • 何をしても空虚さが消えない

そんな状態が続いているなら、一人で抱え続けなくて大丈夫です。

デッドゾーンは、一人で抜け出すことを前提にしていない状態でもあります。

僕の個人セッションでは、

  • 今の感覚を無視せず大切にする
  • 無理に前向きにならない
  • どこで止まったのかを一緒に確認する

そんな関わりを大切にしています。


参考記事

最後に

ここでの諦めやウンザリ感は、あなたが弱いから出てきたものではありません。

むしろ、ちゃんと強いから生じているものが多いものです。

その強いあなたが、弱音を吐いている・・・。

それがデッドゾーンや燃え尽きの証明ではないでしょうか?

そしてデッドゾーンを抜けるときは、

今まで自分が積み上げてきた、自信、経験、実績、信頼・・・

そういったものをベースにして

立ち上がる、のではなく、「援助者の手を借りる」事が必要なのです。

援助者とは、
親や家族だけでなく、パートナー、友人、同僚、恩師、ビジネスパートナー、
そして、あなたに合ったカウンセラーも含まれます。

そんなあなたの支援する力を持っている人たちです。

この領域は、よく知らない誰かを頼れば簡単に抜けられる、というものではないようです。

しかし、この領域にいる人ほど

「自分から遠い人」に助けを求めようとする傾向があります。

たとえば、夜の街に繰り出して癒やしを求める。

一過性、一時的な関係に癒やしを求めてしまう。

それが悪いとは申しません。

ただ、ここが””なんです。

誰にも迷惑をかけず、自分の苦しさをなんとかしようとする。

・・・今までもずっとそうしてきましたよね?

今はまだ、どうしたらいいかが見えなくて不安かもしれません。

でも大丈夫、ここから抜け出す方法はあります。

感じられなくても、問題ありません。

心が止まったように感じるときは、

今はまず”止まる必要”があった、というだけかもしれません。

まずは、

今の自分の感覚を否定しないところから。

そこから、少しずつで大丈夫です。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 個々のご相談を心理学の視点で整理して、明快に言葉にしていくカウンセリングが人気。 キャリア17年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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