自分らしさ・生き方に悩むとき

「自分を持つ」と「譲らない」は、なぜこんなに違うのか

自分をもっている女性

こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、よく聞くけれど、実は混同されやすいテーマについて整理してみたいと思います。

「自分を持つこと」と「自分の意見を譲らないこと」

この二つは、似ているようで、かなり違うんですよね。

こう、頑固になることが自分を持つこと、のように思う人もいるのかもしれませんが、

それはきっと頑固、なんですよ・・・。

むしろ、対人関係や恋愛の現場では、

この二つを取り違えたことで、苦しくなっている人も少なくないようですよ。


「自分を持つ」と「譲らない」は、なぜ混同されやすいのか

「自分を持て」

「ぶれない自分でいなさい」

こんな言葉を、私たちは子どもの頃から何度も耳にしてきました。

それ自体は、決して悪いメッセージではありません。

ただ、この言葉が、

  • 自分の意見を変えてはいけない
  • 譲ったら負け
  • 主張し続けることが自分軸

という形で内面化されてしまうと、話は少しややこしくなってきます。

特にビジネスや交渉の文脈では、「譲らない姿勢」が必要な場面もあるでしょう。

ただ、それは交渉内容を譲るかどうか、であって、自分ではないですよね?

ただ、「自分を譲るか・譲らないか」という価値観を

恋愛や日常の人間関係に持ち込むと、

関係そのものが息苦しくなることがあるわけです。


本来の「自分を持つ」とは、意見を守ることではない

本来の意味での「自分を持つ」とは、

固定された意見を守り続けることではなく、

状況や関係性の中で、自分なりに判断できる位置を持っていること

だと、僕は考えています。

自分を持っている人は、

  • 今はこう思っている
  • 以前は違う考えだった
  • 話を聞いて、考えが変わった

こうした変化を、「自分が揺らいだ」「負けた」とは感じにくくなります。

人間は感情の生き物なので、怒ることもあれば悲しくなることもありますよ。

ただ、どんな感情を感じていても、自分であることが消えない。

その感覚があるからこそ、柔軟でいられるのだと思います。


「譲らないようにしている人」が抱えやすい心理

一方で、「譲らないこと」を強く意識している人には、

ある共通点が見られることがあります。

それは、

譲ってしまうと、自分が消えてしまう感覚

です。

この感覚の背景には、

  • 対等でいられなくなる不安
  • 軽く扱われる怖さ
  • 価値が下がる感覚

などが隠れていることも少なくありません。

つまり、「譲らない」という姿勢は、

強さというより、自分を危機感から守るための防衛として機能している場合があるんです。


自分を持っている人は、対立ではなく調和を選ぶ

本当に自分を持っている人は、

「譲る・譲らない」という二択で物事を考えません。

その代わりに、

  • 私とあなたは、どこが違うのか
  • この違いを、関係の中でどう扱うか

という視点を自然に持っています。

だから、意見が違っても、それを「勝ち負け」にはしない。

よって、深い対立にならない。

ま、利害が絡むとそう入ってられないこともありますけどね(^^;

少なからず、人間関係レベルでは

違いを知ったうえで、関係としてどう折り合いをつけるかを考える。

そのベースが、「自分を持っている」という状態なのだと思います。


「自分を持て」と言われて育っても、自分軸は育たない

臨床の現場で感じるのは、

誰かに「自分を持て」と言われて、
本当の意味で自分を持てるようになった人は、実は少ない

ということです。

多くの場合、自分軸は、

  • 思春期以降に
  • 自分は何者なのか
  • この社会とどう関わるのか

を考え、試行錯誤する中で、少しずつ形作られていきます。

「自分を持て」という言葉を、学びとして消化できた人と、

「譲ってはいけない」というルールとして内面化してしまった人とでは、

その後の立ち位置は、大きく変わっていきます。


恋愛や人間関係で「譲らない」が苦しさになるとき

恋愛や対人関係では、正しさを守り続けることが、

必ずしも関係を守ることにはならない場面があります。

「譲らない私」でいないと、関係が壊れてしまう気がする。

たとえば、私の意見をパートナーにバカにされるから曲げない、とか。

自分の好きな味噌汁の出汁をパートナーに否定されるとイラっとするので、意地でも同じ出汁で作り続けてやる、とか。

まぁそんな話はまだかわいいものですが、深刻化すると結構深い対立になるんですよね。

でもその実、

一人で関係を背負い、緊張を引き受けてしまっているケースも少なくありません。

そんな苦しさが続くなら、それは性格の問題ではなく、立ち位置の問題かもしれません。


譲る・譲らないの前に確認したい「立ち位置」

もし今、

  • 人と関わるたびに疲れる
  • 主張しているのに孤独を感じる

そんな感覚があるなら、

「私は今、何を守ろうとしているのか」

「この関係で、どんな役割を引き受けているのか」

を、そっと確認してみてください。

譲らないことが、
あなた自身を守っているのか。

それとも、
自分を苦しめる役割になっていないか。


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まとめ|自分を持つとは「自分の位置」を持つこと

自分を持つとは、

譲らなくてもいいし、譲ってもいい、を自分で選べる状態

だと思います。

強く主張し続けることではなく、
関係の中で、自分が消えない位置に立っていられること。

その感覚が育ってくると、
人との違いも、対立ではなく、調整の対象になります。

もし今、
「譲らない自分」でい続けて疲れているなら、

それはあなたが弱いからではなく、
これまで必死に立ち位置を守ってきた証かもしれません。

今日はこの辺で。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
「読む」から、「私の立ち位置を整える」へ

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