こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、いただいたご質問を元に

「彼のことは好きなんだけど、結婚となると不安があって決められない」

というテーマのコラムを書いていきます。

こいった状態が続くほど、なぜか彼への不満ばかりが口から出てしまい、周りからも

「ほんとにその人でいいと思ってるの?」

と言われて、さらに追い詰められていく。

こういった流れ、実は本当に悩んでいるときほど起きやすいんですよね。

結論から言うと、ここで起きているのは「決められないことが悪い」という話ではなく、

決められないだけの事情を、ひとりで抱え込み続けている

という現象であることが多いです。


いただいたご質問はこちら

浅野さんへの質問

私には数年交際している彼がいます。お互いに結婚を意識して付き合い始めた関係です。

彼は誠実で、私を大切にしてくれていますし、人として尊敬できる部分もあります。

ただ、結婚を具体的に考え始めると、どうしても引っかかる部分が出てきます。

価値観やお金の使い方、将来のビジョン、生活リズムの違いなど、小さな違和感が積み重なっていて、「このまま進んでいいのか」と立ち止まってしまうのです。

何でも話せる親友の前では、つい彼の不満を口にしてしまう自分もいて、そんな自分に違和感も感じています。

親友から「本当に彼と結婚したいと思ってるの?」と聞かれると、即答できない自分がいます。

でも、別れを選ぶことも簡単ではありません。

彼が真剣であることも知っていますし、ここまで一緒に築いてきた時間もあります。

世間では「結婚は妥協するな」と言われますが、理想通りの相手などいないことも理解しています。

それでも、こんなに迷うということは、どこかで無理をしようとしているのか、それとも単に覚悟が足りないのか。

自分の迷いが「冷静な判断」なのか「怖さ」なのかが分からなくなっています。

結婚という選択を前にして、どう整理していけばよいのでしょうか。

ネタ募集ネーム:natsuさん


結婚は「慶び事」でも、ストレス指数が高いイベントでもある

結婚は人生の中でも大きな節目です。

慶び事である一方で、心理的にはストレス指数が高いイベントでもあります。

結婚って、ただ「好きだから」という要素だけじゃなく、

  • 生活
  • お金
  • 家族
  • 仕事
  • 住む場所
  • 将来の設計

こういう現実の要素が一気に束ねられる決断になりやすいですしね。

そしてこのとき、迷いが長引くほど起きやすいのが、

「決められない理由を抱え込んだまま、彼への不満が増えていく」

という流れかもしれないですね。


なぜ不満が増えるのか|抱え込むほど「客観視」が難しくなる

決められない状態が続くと、心はずっと「判断待ち」になります。

判断待ちが続くと、人は疲れます。

その疲れが、どこに出るかというと、「相手の嫌なところ」に出やすいんですよね。

つまり、こんな流れです。

  • 決められない
  • 理由が多すぎて整理できない
  • 整理できないまま抱え込む
  • 抱え込むほど苦しくなる
  • 苦しさの出口として「不満」が増える

不満が増えると、さらに「彼でいいのか?」の不安が強まって、また決められなくなる。

ぐるぐるします。

ここで大事なのは、

不満が出ること自体が「彼が悪い」や「自分が悪い」の証拠とは限らない

という点です。

むしろ、抱えているものが多すぎて、心が「整理する時間が欲しい」と伝えている可能性もあります。


この相談で立ち上がりやすいテーマ|「結婚が怖い」の中身

ここは少し踏み込みます。

結婚の迷いは、表面上は「相性」や「条件」や「価値観の違い」に見えますが、

深いところでは、次のようなテーマが一緒に立ち上がってくることがあります。

  • 深く人生に関わる怖れ
  • 誰かの人生を引き受ける怖れ
  • 自分が相手の人生に影響を与える怖れ

結婚とは、「好き」の延長というより、互いの人生の舵を共有する出来事です。

「私の人生にあなたが入ってくる」だけじゃなく、「あなたの人生に私が入っていく」出来事でもあります。

その感覚が現実味を帯びたとき、人は少し強めにブレーキを踏むことがありますよ。

そしてそのブレーキは、必ずしも「結婚したくない」という単純な拒否ではなく、

責任やその影響を想像できてしまう人ほど、強く踏みやすい

ところがあるんですよね。

もちろん、今回のご相談の場合は、ここに加えて、もっと現実的に

「不安要素の多い彼との関係を、実際に引き受けられるのか」

という迷いも見えています。

つまり、迷いの中身が“軽くない”。

だからこそ、簡単に決められないのではないでしょうか。


周囲に相談すると追い詰められる理由|自己基準バイアス

こういう状況になると、周囲に相談しても

「ちゃんと考えて」「はっきりしなさい」「本気なの?」

という声が届くこともあるかもしれません。

そういった周囲の反応は応援であり、もちろん悪意はないのでしょう。

ただ、その声が、いま悩む人にとって、追い詰められる理由になることもあるようです。

ただ、このときの周囲の反応は、あなたを責めているというよりは、

「もし自分があなたの立場だったら苦しいだろうな」

という感覚から、つい強い言葉になることもあるのかもしれませんね。

僕たちは無意識のうちに、自分の経験や価値観を基準にして他人の状況を理解しようとします。

心理学ではこれを自己基準バイアスと呼びます。

自分の物差しで理解すること自体は自然なことです。

ただ、僕たちは無意識に「もし自分だったら」と置き換えて考えます。

実際、そう意識している人は少ないですが、内面ではそんな反応をすることがある。

なので、あなたの悩みが他人の不安を刺激してしまうことも、仕方がないことですが、起こり得ることです。

ただ、その物差しがそのまま相手への圧力になると、

「早く決めなよ」「その程度なら別れたら」

のような言葉に変換されてしまうことがあります。

ここを理解しておくと、周囲の言葉に飲まれにくくなりますよ。


自分でできること|迷いを「文字にして」見える化する

この手の迷いは、頭の中だけで回していると、だいたい増えていきます。

かつ、悪い方の迷いが増えやすい。

人間は一人で悩み続けていると、どうしてもネガティブな思考になる。心理の世界ではそう言われています。

なので、自分でできる現実的な一手としては、

「何で迷っているのか」を文字にして見える化する

ことがおすすめです。

ポイントは、上手にまとめないこと。

整った文章にしない。

たとえば、こんな感じで十分です。

  • 不安要素:〇〇が怖い
  • 不安要素:△△が引っかかる
  • 不安要素:将来の××が想像できない
  • でも好き:〇〇は大事に思える
  • でもつらい:△△のとき心が削れる

これを「眺める」だけで、立ち位置が少し変わることがあります。

自分の中で滞っていたものが、外に出るからです。


それでも一人で難しくなるとき|善悪抜きで整理する相手がいる価値

とはいえ、ここには「一人でやると難しくなるとき」もあります。

それは、自分の迷いを、自分の価値の問題として裁き始めるときです。

「こんなに悩む私はおかしいのかな」

「決められない私の問題だ、彼や彼女に申し訳ない」

こういう方向に入ってしまうと、迷いの整理ではなく、自己攻撃のエネルギーが増えてしまいます。

このときに役に立つのは、善悪や正しさで判断せず、いま起きていることを“仕組みとして”見てくれる相手です。

それが友達や家族であればいいですね。

ただ、結婚などの問題は関係が近いからこそ、彼らの気持ち、意見、いわば”自己基準バイアス”が強く出やすい傾向があります。

だから、結婚の迷いを「答えを出すため」だけに扱うのではなく、

どうしてここまで苦しくなるのか/何がテーマとして立ち上がっているのか

つまり、「今、何が(心の中で)作用しているのか」という視点で整理していくことには、後悔ない決断に近づくことになるかもしれませんね。

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まとめ

彼との結婚に不安要素が多すぎて決められないとき、

勢いで飛びこむ?怖がっているのは今だけ?と考えることもあると思います。

そこで感じるものが怖さというより、確かに感じる違和感の場合、なかなか無視は・・・難しいですよね。

ただ、それは決められないだけの事情を抱え込んでいるということもありますよ。

そして抱え込むほど、客観視が難しくなって、不満や不安が増えていきます。

まずは、迷いを文字にして見える化する。

そして、必要なら、善悪で裁かずに整理できる対話の場を持つ。

そもそも結婚の迷いは、軽いテーマではありませんよね。

ただ、それだけの迷いがあるということは、それだけ本気で向き合おうとしている証かもしれませんね。

以上、今日の記事があなたのお役に立てましたら幸いです。

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