甘すぎない恋愛心理学

別れた後悔が止まらない。彼を思い出すたびに苦しくなる心理と、その時期の過ごし方

こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日のコラムのテーマは、

「別れた後悔が止まらない。彼を思い出すたびに苦しくなる心理と、その時期の過ごし方」

大切だった彼と別れたあと、気づくと彼のことを考えてしまう。

ふとした瞬間に、胸がギュッとなる。

  • あのとき、違う言い方をしていたら
  • あんなふうに距離を詰めなければ
  • 逆に、もう少し踏み込めていたら
  • 結局、彼は私をどう思っていたんだろう
  • どこで間違えたんだろう

……そんなふうに「もし」を何度も繰り返してしまう時期って、ありますよね。

今日は、この「止まらない後悔」を、できるだけ読み物として、でも曖昧にせずに整理してみます。


「後悔が止まらない」とき、心の中で起きていること

最初に大事なことを書きますね。

後悔が止まらないときって、気持ちの問題というより、

あなたの心の状態が影響している場合があります。

別れは、出来事としては終わっている。

でも心は、

まだその出来事を「現実として固定する」だけの形に戻りきっていない。

こういう時期が、喪失のあとには起きうるんですよね。

心理学の領域でも、喪失のあとには

  • 現実感が揺らぐ時期があったり
  • 頭の中で出来事を反復してしまったり
  • 「もし〜だったら」と取引するような思考が出てきたり

そういったプロセスが語られることがあります。

ただし、これは誰にでも同じ形で起きるものでもなければ、決まった順番があるとも限りません。

それでも、

「今はまだ、現実が心に収まりきっていない時期なのかもしれない」

という見立ては、苦しさを理解する助けになることがあります。


別れたあと「もしあのとき…」と後悔が増えて苦しくなる理由

「もしあのとき…」という考え方には、特徴があります。

だいたいの場合、こうなんです。

「もし〜していたら、もっと良い結果だったのに」

心理学では、こうした思考を反実仮想思考(counterfactual thinking)と呼びます。

(ここは「そういう呼び方があるんだな」ぐらいで大丈夫です。)

ただ、このように考えることが、

別れの直後〜少し時間が経った頃にかけては、なぜか苦しさと結びつきやすい。

その理由は。

「もし、あのとき〇〇すればもっと良かったはず」

そんな世界を増やすほど、今の現実がきつくなるからなんですよね。

現実は一つ。

でも「可能性」は無限に増やせる。

その事自体は間違っていないし、おそらく元気なときは”希望”にもなる。

ただ、別れた直後の悲しみが溢れているときは、

たたただ、「本当は得たかった現実」との距離を広げてしまうだけ。

「答えなき答え」を探し続けるほど、自分を責める材料だけが増えていく。

だから苦しい、ということが起きうるわけです。

別れたあと立ち直れず、前に進めない時期があるのは自然なこと

別れたあと、

悲しくて泣ける時期があって、

怒りが湧いてくる時期があって、

そしてそのあとに、

「もしあのとき、こうしていたら…」

「もう少し違う関わり方をしていたら…」

と、頭の中で何度も行き来する時期が来る人がいます。

これは、決して珍しいことではないんですよ。

むしろ、多くの人が通る“逡巡の時期”だと思ってください。

この時期の心は、

  • 別れを受け入れきれない
  • でも戻りたいとも言い切れない
  • 感情と現実の折り合いを探している

そんな状態にあります。

だから、

気持ちが前にも後ろにも進めず、

頭だけがぐるぐる動いてしまう。

これは、心が出来事を消化しようとしている途中なんですよね。

ただ、この時期に

「まだこんなことで悩んでいる私はダメだ」

「早く立ち直らなきゃいけないのに」

そうやって自分を急かすほど、この逡巡は長引きやすくなります。


別れた後悔がつらい時期は、心の回復途中に起きやすい

ここで、今日の話のいちばん大事な部分を書きます。

後悔が止まらない時期というのは、

「気合いで切り替える」には向いていないことが多いんですよね。

なぜなら、

今の心はまだ、現実をそのまま抱えられる形になっていない

そんな可能性があるから。

だから、

思い出しては後悔する。

思い出しては、胸が苦しくなる。

これを繰り返す。

この状態を「執着」と書いてしまえば、それまでかもしれない。

ただ、そう言い切ってしまうことも、ちょっとしんどい。

だから、こう考えてみるのはどうでしょうか?

「心が出来事に追いつこうとしている“途中の景色”」

途中の景色なのだから、

今はたしかに苦しいけど、丁寧に時間を使ってケアを続ければ

気持ちも自然と落ち着いていく。

そんなケースもあります。

ただ、落ち着き方には個人差がありますし、

体調や生活状況、元々の心のクセによっても変わるものなんですけどね。


大人でも、尊敬できる人でも、分からないことは分からない

ここからは、少しだけ、別の視点から見た「現実的な話」をしますね。

こういった喪失の苦しみは、誰もが経験しうることだと思います。

ただ、すべての人がそれを知っているとも限りません。

たとえそれが大人であっても、尊敬できる人であっても、

知っている人は知っている。

知らない人は知らない。

もしくは、遠い過去に置いてきた記憶になっていて、

今のあなたの痛みにうまく触れられないこともあるでしょう。

だから、今のあなたのその気持ちに、寄り添えない人もいるかもしれない。

ただ、それは、相手が冷たいと単純に決めつけられる話でもないし、

あなたが弱いからだ、と片づける話でもないと思うんです。

ただ、その現実は、ひとつ示していることがあるのかもしれません。

「あなたが、どの場所で自分を扱いたいかを選ぶ時期なのかもしれない」。

きっとこの世界には、

今のあなたの気持ちの“形”を(すべてではなくとも)理解できる人がいるはずです。

どうしても苦しいときは、

そういった安全な場所を、あなたが選んでみてもいいのかもしれない。

それは「依存する」というより、

回復のための環境を選び直す、という意味に近いこともあります。

ちなみに、

たとえ、喪失の苦しみを知っている人であっても、

あなたの感情を代わりに拾ってくれる人は、おそらくいないでしょうね。

それはあなたを放置しているのではなく、

「横に立って、見守っている」ということ。

ですが、苦しいときほど、そういった人に怒りをぶつけたくなるんです(笑)

だから、自分の気持ちを整えるときは、

”できるだけ安全な場所で、信頼できる人と”が基本になります。

まずは、その苦しい気持ちの置き場所を探してみてはどうでしょう?

それが”気持ちの整える第一歩”になることも多いですよ。


こちらの記事も参考にどうぞ

最後に

別れた後悔が止まらない。

彼を思い出すたびに苦しくなる。

それは、未練や執着と呼べる側面もあるのかもしれません。

同時に、心がまだ出来事を受け止めきれていない“途中の時期”という側面もあるのだと思います。

だから、急いで終わらせなくていい。

ただ、裁きが始まりそうになったら、少し戻す。

そして、どうしても苦しいときは、

今の気持ちの形を(すべてではなくとも)分かろうとしてくれる場所を、あなたが選んでみてもいいのかもしれません。

この記事が、

彼の気持ちを当てに行くためだけではなく、

あなたがあなたを扱い直すための視点になれば幸いです。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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