平和主義者さんは、自分の魅力を理解していない? 〜“争わない私”が抱える無自覚な落とし穴〜
こんにちは。心理カウンセラーの浅野寿和です。
人間関係で「波風を立てたくない」「争うのは嫌だ」と思う方、いらっしゃると思います。
いわゆる平和主義タイプですね。
とても優しいことだし、美徳にも思えます。
ただ、実は平和主義的な人ほど、自分の魅力を理解していないことが多いんです。
実際、僕のクライエントさんでも、こうした“平和主義”的な発想をお持ちの方って少なくないんです。
ただ、こうした方の中には、こんな悩みを抱える人がいます。
- 「自分の意見を言えずに、ただ相手に合わせてしまう」
- 「衝突を避けてきたはずなのに、なぜか関係がうまくいかない」
- 「気づけば、自分の存在感が薄れている気がする」
今日は、この「平和主義」と「自分の魅力」の関係についてお話ししたいと思います。
Index
平和主義が生まれる背景
僕たちはみんな「安心してつながりたい」という欲求を持っています。
そのために、「相手と争わない」ことを選ぼうとする人も少なくないんですよね。
特に優しい人、責任感が強い人ほど、「対立を怖れて、自分が我慢すれば丸く収まる」と考えがちなんですよね。
もちろん、その考え方自体は意味があるものだと僕は思います。
職場でも家庭でも、“調整役”として信頼されるのは、こうした人たちです。
ただ、問題は 「その平和主義が、自分の魅力を封じ込めてしまう」 場合があることです。
「いい人」でい続けようとする人のジレンマ
平和主義的な発想を持つ方は、組織やコミュニティの中で「いい人」というスタンスを取る人も少なくないようですよ。
ただ、組織が形成されると、上下の力関係や看板・組織のラベルの影響、組織内での集団心理などが作用しますよね。
いわば平和主義者さんがそんな中にいると、つい「自分の力を前に出すと、周囲への挑戦や不和に繋がる」ように感じてしまう人も少なくないんです。
だから、自分の実力や成果を過小評価したり、あえて表に出さないでおくことが多くなる、といいますかね。
僕自身もそんな経験をしていた遠い記憶がありますが(^^;
今思えば、それは「平和」を守っているようで、実は「自分の存在感」を小さくしていたんですよね。
平和主義が自分の魅力を見えなくする理由
衝突を避けるあまり、自分の本音や才能を抑え込んでしまう。
すると、相手から見えるのは「優しいあなた」になります。
- 本当は面白い一面があるのに、見せない
- 本当はリーダーシップを発揮できるのに、隠す
- 本当は情熱を持っているのに、静かにしまい込む
こうして、自分の“魅力”を世に出さないまま関係を続けていくと、やがて「自分って何なんだろう?」という虚しさに直面します。
つまり、平和を守るために“自分”を失ってしまうんです。
平和主義の裏側にある見えない罪悪感
平和主義は優しさや協調性の表れです。
それ自体を僕も問題視することはありませんし、いちいちネガティブに考えすぎる必要もないのだと思うのです。
しかし、どんなことも過剰になると問題化し始めますよね。
今回の場合ならば、平和主義ゆえに「自分を抑えすぎる」と、「自己存在感を弱める」方向に向かってしまうことがあるわけですね。
これが「平和主義者さんが、自分の魅力を理解しづらくなる理由」なのです。
なぜか?
それは「自分の力を出したら、誰かを傷つけてしまうかも」という無意識の恐れがあるからです。
「目立つ=対立を生む」と信じている人が少なくないからです。
・・・ここに「気づきにくい罪悪感がある」こと、おわかりいただけるでしょうか?
そうです。
自分の魅力や力を発揮したら、周囲と対立すると考えているので、自分の魅力や才能、力などを「良くないもの」と無意識的に、感覚的に捉えてしまう場合があるのです。
だから、本来は魅力や実力があるのに、「たいしたことない」と自分を軽んじる。
「私なんてまだまだ」と口癖のように言ってしまう。
いくら自分の魅力を受け取ろうとしても受け取りきれないのは、そもそも「自分の内面にある魅力、才能、実力」というものが「人を傷つけるもの」という観念を持っているから。
ただ、それは誤解かもしれません。
確かに、自分の力や魅力は人と対立したり、時には傷つけたり、人から嫉妬を買う原因になり得ます。
が、それも使い方次第で人を喜ばせたり、良い気分になってもらうことだってできます。
しかし、その使い方を覚えない限り、人との関係の中で「平和」を優先しつづけることで、自分を正しく評価できなくなってしまうのです。
存在意義を「争わないこと」で確保してしまう
また、多くの平和主義者さんは、自分の存在意義を「争わないこと」で確保しようとします。
つまり、「私は波風を立てないからこそ価値がある」と思い込んでしまうのです。
しかし、それでは自分の魅力や力を「発揮する」ことにブレーキがかかります。
本当は誰かを支えたり、場を良い方向に動かす力を持っているのに、使えなくなるわけですね。
自分の魅力を取り戻す第一歩
では、どうすれば「平和主義に埋もれた魅力」を取り戻せるのでしょうか?
僕がよくお伝えするのは、次の3つです。
-
「自分の意見を持っていい」と許可する
→相手にどう思われるかよりも、自分の意見をまず大切にする。
-
「否定されても大丈夫」と体験する
→小さな場面で、自分の意見を出してみる。否定されても自分も世界も壊れないと知ることです。
-
「魅力は争いではなく、存在から伝わる」と理解する
→本当の魅力は、相手を言い負かすことではなく、自分らしく立つ姿勢から伝わります。
自己存在感と自分の魅力
実は、平和主義が行き過ぎてしまう人ほど、「自己存在感」を育てることがすごく大切になります。
自己存在感とは、「私はここにいていい」「私はこのままで価値がある」と感じられる感覚です。
これがあると、衝突を避けなくても安心して関われるようになります。
そして、自然に自分の魅力を表現できるようになるんです。
「平和を守る人」から「場を支える人」へ
そもそも平和主義が悪いわけではありません。
ただ、その優しさに「自分の魅力を悪いモノ扱いすること」を混在させてしまうと、途端に生きづらく、苦しい気持ちを感じやすくなります。
たとえば、相手に合わせすぎて疲れたり、自分を否定する言葉ばかりが頭に浮かんだり。
だから大切なのは、こう考えてみることです。
「私は人と争わないから価値がある」のではなく
「私は自分の力を発揮しながら、争わずに関われる人」
この意識の転換こそが、自己存在感を高めるステップになっていきますよ。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
居心地のいい場所を求める気持ちに何ら罪はありません。
が、平和を優先するあまり、自分の魅力を見失ってしまうのは本末転倒かもしれませんよ。
大切なのは、「平和も守るけど、自分の魅力も大切にする」というバランス。
そのためには、自己存在感を育てることが欠かせないんですよね。
「平和主義者は、自分の魅力を理解していない」
この言葉を、自分を責めるためではなく、「もっと自分を出していいんだ」という合図にしてもらえたら嬉しいです。
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