好きな人の前で緊張してしまう理由 | 自信や勇気の問題だけじゃなかった、という話
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日のテーマはこちら!
「好きな人の前で、緊張してしまって何もできない」
会う前は「今日は普通に話そう」って思ってたのに、
いざ目の前に来たら、心臓がドキドキ。頭が真っ白。
・・・私、あきらかに挙動があやしい。
で、帰ってから反省会が始まる。
この話、よく「自信がないから」「勇気がないから」で片づけられがちなんですが、僕はもう少し別の角度から見たほうが、現実的にラクになることが多いと思っています。
今日はその整理です。よろしければどうぞ。
Index
好きな人の前で緊張してしまう私へ
まず最初に、前提の話をひとつ。
好きな人の前で緊張するのは、わりと自然な反応です。
だって、価値がある人の前に立っているわけなので。
そりゃ体も「ねぇ、大丈夫?」ってなります。
問題は、緊張そのものよりも、緊張した自分を見て「またダメだった」と自己評価が落ちていくことなんですよね。
なので今日は、緊張をゼロにする話というより、
「なぜ固まるのか」を少し見やすくして、
固まりながらでも関われる位置を取り戻す話をしていきます。
緊張=自信不足、とは限らないかもしれません
緊張って、メンタルの弱さだけじゃなく、体の反応として捉えたほうがいいこともありますよ。
交感神経が優位になって、呼吸が浅くなって、思考が散って、言葉が出にくくなる。
これは「心が弱いから」というより、体が警戒モードに入っている感じです。
で、この警戒モードって、実は「相手が怖い」というより、
“自分がどう見えるか”が危険に感じられているときに強く出やすいんですよね。
ここが、今日の話の入口ですね。
「どう思われたいか」ばかり考えると、動けなくなる理由
好きな人を前にして緊張する人の多くが、頭の中でこう考えています。
- 変に思われたくない
- 嫌われたくない
- 距離を縮めたいけど、失敗したくない
これ、気持ちはすごく分かります。
ただ、この状態で起きているのは、ざっくり言うと、
「評価される側」に立ってしまうことなんですよね。
評価される側に立つと、人は手が出しにくくなります。
なぜなら、評価って相手が決めるものだからです。
こちらがどれだけ頑張っても、「良いと思うかどうか」は相手の領域。
だから、体が固まる。
一方で、少しだけ位置を変えて、
「どんな気分を渡したいか」
に寄せると、動きやすくなっていきます。
たとえば、
- 今日は相手の話を気持ちよく聞こう
- 会えたことを素直に嬉しがろう
- 相手が少しラクになる空気を作ろう
これは「相手に好かれるテク」ではなく、自分が選べる領域の話です。
この領域に戻るだけで、緊張が消えなくても、関わりの手が出てくることがあります。
「バレたくない」気持ちは、弱さではなく“事情”かもしれません
好きな人の前で固まる人は、ただ怖がりというより、
「自分の内面が伝わること」を警戒している場合が少なくないんです。
「好き」って、バレたら負け、みたいな話ではなくて。
もっと素朴に、
自分が何を感じ、何を考えているかが外に出るのが怖い。
そういう警戒です。
これって、見方を変えると、
過去に“出したことで危ない目にあった”可能性があるんですよね。
例えば、
- 気持ちを出したら、茶化された
- 真剣に向き合ったのに、軽く扱われた
- 好意を出したら、距離を取られた
- 自分の熱量だけが浮いて、恥ずかしかった
こういう経験があると、人は「出さないほうが安全」という学習をします。
だから、好きな人を前にすると、体が勝手に守りに入る。
これは性格の問題というより、わりと合理的な防衛でもあるんです。
ただ、防衛が強すぎると、恋愛の現場では「関われない」という形で表に出てしまう、という話ですね。
「嫌われたくない」が強いとき、見ているのは“嫌われる未来”かもしれません
好きな人に嫌われたくない。
これは普通です。むしろ自然です。
ただ、嫌われたくない気持ちが強すぎると、心の中で、こういう流れになりやすい。
- 嫌われたくない
- 嫌われるかもしれない
- 嫌われるに違いない
で、ここまで来ると、目の前の相手というより、
「嫌われる未来」のほうを相手にしている感じになります。
そうなると、体は固まりやすい。
なぜなら、緊張の正体が「今この瞬間」ではなく、「未来の痛み」だからです。
しかもこの未来の痛みって、たいてい、単なる失恋よりも、もう少し深いところに刺さります。
たとえば、「私は価値がない」みたいな結論に直結してしまう感じ。
ここまで行くと、緊張は“愛情の強さ”だけでなく、自己評価の領域まで触れてくるんですよね。
嫌われることよりキツいのは、「何もできなかった自分」かもしれません
ここ、かなり大事なところです。
好きな人の前で緊張して、うまく話せなかった。
何もできなかった。
で、帰ってから自己反省会。
このときに心をきつくするのは、相手に嫌われたかどうかというより、
「何もできなかった自分を許せない」感覚だったりします。
この感覚って、言い換えると、罪悪感っぽいんですよね。
「何もしないまま帰ってきた」
「何も渡せなかった」
「関わりたかったのに」
そういう悔しさ。
で、ここで大事なのは、
その悔しさの中身は、“愛”っぽいということです。
うまく関われなかった自分を責めるほど、実は、
相手を喜ばせたかった
いい影響を与えたかった
ちゃんと大切にしたかった
そういう気持ちがある。
つまり、緊張している人の中には、愛したい人がいることが多いんです。
ここ、本人がいちばん見落としやすいところなので、今日はちゃんと置いておきます。
緊張をなくすより、「どこから関わろうとしているか」
じゃあ、どうしたらいいのか。
「緊張しないように頑張る」は、わりと逆効果になりやすいです。
緊張しているときほど、体は“守り”に入っているので、気合いを入れるとさらに固まることもあります。
そこで、僕がおすすめしたいのは、緊張を消す努力ではなく、
自分がどの位置から関わろうとしているかを確認することです。
たとえば、
- 「評価される側」だけから関わろうとしていないか
- 「嫌われないように」だけで動こうとしていないか
- 「自分の気持ちを消す位置」に立っていないか
もしそうなら、ほんの少しだけ戻します。
「相手にどう思われるか」から、
「自分は何を伝え、渡したいか」へ。
大それたことじゃなくていいです。
- 会えたことをちゃんと喜ぶ
- 相手の話を丁寧に聞く
- 笑顔で挨拶する(ここ、地味に強い)
これ、恋愛テクというより、立ち位置の回復です。
この位置に戻ると、緊張が残っていても、関わりが少しずつ現実になります。
最後に|一人で抱えなくていい、という選択肢
好きな人の前で緊張する。
それ自体は、直すべき欠陥というより、
守ってきた理由がある反応なのかもしれません。
ただ、その反応のせいで、恋愛がずっと苦しくなるなら、
どこかで「安全に整理する場所」があってもいいと思います。
自分が何を怖がっているのか。
何が起きると、体が固まるのか。
そして本当は、どんな関わり方をしたいのか。
一人で抱えるより、整理が早く進むこともあります。
今日はひとまず、
緊張してしまうあなたの中には、たぶん“愛したい人”がいる
このことだけ、置いて帰ってもらえたらと思います。
まとめ
好きな人の前で緊張してしまうのは、自信や勇気の問題だけではないかもしれません。
「評価される側」に立ってしまったり、
「バレたくない」事情があったり、
「嫌われる未来」を先に引き受けてしまっているとき、
心も体は固まりやすくなります。
ただ、その緊張の奥には、相手を大切にしたい気持ちや、いい影響を渡したい気持ちが隠れていることも多いものです。
緊張を消すより、「どこから関わろうとしているか」を見直す。
その小さな位置の回復が、関係を現実にしていく入口になるのかもしれませんね。
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