恋愛の心理学

「ケンカ」「浮気」「執着」「報われない恋」などは、「受け入れられない感情が作る」という心理的見解

「ケンカ」「浮気」「執着」「報われない恋」が生まれる心理的な理由

今日はパートナーとの距離が詰まらない、何故か疎遠になる、意見の対立ばかりが起きる、といったケースを想定して、「なぜ私とパートナーには距離が必要なのか」という話をまとめます。

よろしければどうぞ。

 

受け入れられない感情の影響は相当に強烈です

・いつもパートナーと口論になってばかり。本当は支え合いたいと思っているんだけど。

・彼の気持ちが気になって仕方ありません。彼は私のことをどう思ってるの?本当に愛されてるの?

・別れた彼のことが忘れられず、次の恋愛に進めないんです。もう何年も経っているのに。

例えばこういったお悩みには「自分が感じている感情が受け入れられない」と感じているから悩みが生まれているケースが少なくないんです。

今日はこのあたりの「恋愛と、感情と、自分自身についての話」です。

 

終わらないケンカを作る心理

例えば

「いつもパートナーと口論になってばかり。本当は支え合いたいと思っているんだけど。」

というケース。

こういったご相談をくださる方って、そもそもパートナーを想う気持ちが「ある」わけですよね。その気持がなければ、伝えたい気持ち自体、感じないわけですし。

ただ、どうにも自分なりの思いが伝わらないとき、僕たちは「自分をちっぽけ」に感じるものなんです。

ここが曲者というか、問題を作る理由になるわけですよ。

いつもブログで書いている通り「僕たちは愛されないより、愛が伝わらないのほうが辛い」の法則そのものですね。

自分なりの好意、善意、愛情が伝わらない、届かないことで、自分ってちっぽけだよね、と感じる。

ただ、この「自分はちっぽけだ」と感じる感情(無力感なり無価値感なり)は、できれば感じたくない感情です。

特に、今まで一人で頑張ってきた人、いい子(いい人)を続けてきた人、ちゃんと家族や友達に必要とされたと感じそびれている人ほど、感じたくないわけです。

むしろ、自分はちっぽけだと感じたくないから、頑張ってきたわけですものね。

つまり、パートナーが私の気持ちを理解しないということは、

「私が最も感じたくない感情を、最も愛している人(パートナー)を通じて感じている」

という構図ができるってなんとなく分かりますでしょうか?

もうこれだけは嫌、と思うことをパートナーから感じるってつらすぎません?

だーかーらー

「なんであなたはそうなのよ!私の気持ちなんてちっとも考えてないんだわ!」

「そうなのね、あなたは私のことなんて愛していないのね!」

「私はこんなにあなたのことを想っているのに(涙)!!!」

となるわけでさーね。

ただ、このとき、パートナーがガチで無関心さを示す人なら僕も納得することが多いのですが

多くのご夫婦や恋愛のご相談をいただくと「パートナーはパートナーなりに愛している」ということが非常に多いのです。

いいかどうかは別にして、相手にも相手なりの愛し方があって、感じたくない感情があって、こだわりたい気持ちもある、ということ。

そもそも多くの方が、「自分の感情を癒やすと、不安も消えていって楽に愛せるよ」という発想自体を、学校でも会社でも学びません。僕も知りませんでしたよ、心のことを学ぶまでは。

だから、意識していないところで「自分なりの善意、愛情、好意、愛すること」を使って、自分の感じたくない感情をブロックしていることが多いわけです。

自分がパートナーのために頑張れていたり、自分なりに愛せている状態が続かないと、不安や感じたくない感情を感じてしまうんですわね。

「私って、僕って、相手にとって意味があって、相手の喜びに慣れているんだろうか?」と。

こうなるとお互いに想いはあるんだけど、自分なりのやり方を突き通したくなるわけですよね。

だからケンカになる、というケースは非常に多いと僕は思っています。

※例えば僕なら、カウンセラーという鎧を脱いで、人のために貢献できる自分ではなくなったとしたら、そりゃ自分なんてただの人の金で飯食うだけの迷惑な存在なんじゃないかと感じるので、カウンセラーという仕事に執着していた時期もありましたねぇ、という恥ずかしい話もありますわねぇ。

なぜ不安や辛い恋・夫婦関係を続けるのか

この考え方を応用すれば

『彼の気持ちが気になって仕方ありません。彼は私のことをどう思ってるの?本当に愛されてるの?』

という切ない気持ちが生まれる理由も見えてきます。

このケースは、そもそも「自分の思いや愛情が相手に(パートナーに)届かないのではないか?」という不安が強い場合に起こりやすいのです。

今までの成長過程で、親が私に無関心だった(ようにみえた)、十分に興味を持ってもらえなかった、親が苦労していてなんとか支えたいと思ったけど何もできなかった、といった切ない良い子をされてきた方ほど

「自分の愛情は誰の喜びにもならないのではないか?」

と不安を感じている場合が少なくないわけです。

だから、絶対に私のパートナー(好きな人・彼・彼女・夫・妻)には、「喜んでいてほしい」と願うようになる方も多いのではないでしょうか。

でも、ちょっぴり自信がないのです。

相手が喜んでくれるかどうか、自信がない。

なぜなら、「私が相手の喜びになれたと実感できた経験」が若干少なく、その方法(頑張り屋だとか、いい子、とか犠牲的に支えた、とか)も限られている場合が多く、「こんな私じゃないと喜ばせられない」と条件を自分に突きつけていることが、理由の一つ。

また、これ以上自分がちっぽけだと感じたくないと思っていれば、誰だって「親や家族、友達をガチで喜ばせる経験」の不足ガチになりやすい。

家族や友達など、まったくの他人ではなく、どこかまだ安心できる関係性の中では、自分から進んでリスクを取って相手を喜ばせようとは思わなくなるので、という理由が一つ。

それほどまでに、自分が誰の喜びにもなれないという、ちっぽけさだけは感じたくないから、自分自身に様々な制限を設けているケースが多いんです。

そんな状態にある人ほど、彼から連絡がない、彼の態度が冷たい、なんて感じた途端に不安が爆発するわけですわねぇ。

まさに「いても立ってもいられないほどの不安」を感じる人もいますよね。

でも、実際にできることは、自分のいい人・いい子キャラを続けることだけ、というパターンにハマってしまうことが多いようですよ。

例えば、今まで「言いたいことを言わない」ことで、人の機嫌をとってきた人なら、更に彼に何も言えなくなるでしょうし。

「頑張ること」「支えること」「自分からわがままを言わず何も望まないこと」が、相手のためになることだと信じてきた人なら、その方法を使い続けるでしょう。

もちろんこれらはその人の善意だから、否定されるべきことではありませんよね。

ただ、この自分なりのやり方こそが、今の恋愛・夫婦関係の「制限」になっていて、それほどまでに自分が「これだけは感じたくない」と感じている気持ちがある、とはなかなか理解されないようです。

と同時に、実は自分のパートナーも「あなたの喜びになりたいんだけど、その自信がない」と感じていることは見逃されます。

だから、彼から全く連絡がなくても、難しい人だと分かっていても、耐えるし待つしかなくて、胸が張り裂けそうになることもあるとかないとか・・・。

ここでの問題解決のポイントは「自分の感情を見つめること」なんです。

私は自分のどこを誤解して、何を感じたくないと思っているんだろう、と見つめ直して癒やすことなんです。

それすなわち、自分で自分を縛っている制限を解き放ち、本当の自分を見つけ出すことなんです。

しかし、実際は、今現在の時点で、そもそも不安を感じたきっかけが「彼の態度が変わったこと」なので、その目に見えて分かりやすい不安の理由を潰したくなるわけですよ。

よって、ずーっと彼の気持ちを追いかけて、知りたい、不安を拭いたいと感じるわけですよね。

さらに、このような恋愛を経験して、それで別れを迎えたとしたら。

そりゃ忘れられない人になると思いません?

あれだけ愛してくれていたのにどうして?と、大切な人が、自分が最も感じたくない感情をえぐった人になるわけですよ。

だとしたら、愛だけでなく、憎しみや怒りも感じるでしょう。もちろんあれだけ愛された、という経験があれば、長い時間をかけた執着の対象にもなります。

それもこれも根っこに「もうこんな思いだけはしたくないんだ」と必死で封印してきた感情の影響だった、という話です。

 

彼や夫が自立的な男性だった場合のケースなら

更に話を続けます。

例えば、「ある女性のパートナーが自立的な男性だった場合」を想定して、この話を膨らませてみましょう。

ここで、自立的な男性側の心理を覗いてみると・・・

そもそも多くの自立男性は愛されるだとか、人に依存する事自体、表面的には大嫌いなわけですよ。

心の底では誰かに救われたい、頼りたいと願っていても、まぁ苦手な人が多いですよ。

依存時代にろくな目にあってこなかったから自立したのに、今更パートナーをアテにするなんて、「またひどい目にあったらどうするんだよ」と警戒する。ここに男性側の「二度と感じたくない感情」が隠れているわけですよ。

そこで、彼女なり奥さんが

1.超依存的で何もしなかったとしたら

男性は「あぁどれだけ頑張ってもこの人は俺のことを便利屋だとか、ATMとしか思ってないんだな」と感じ、過去に封印した「無関心さ」を刺激されて、「もう一緒にはいられないな」と感じるようになる。

そこで、職場で甲斐甲斐しく「大丈夫ですか?仕事サポートしますよ♡」なんて女性が登場したり、尊敬してくれる同僚がいたりすれば、「僕を理解してくれるのは君だけだよ」そりゃ恋に落ちる可能性もあるわなぁって、思いません?もちろん、いいか悪いかは別にして。

2.めっちゃ彼や夫が好きで、ガツンガツン愛してくる自立系女子だった場合

彼は「ねぇ、あなたは私に依存しなさいよ(私の愛を受け取って幸せになってね)」と言われているようなものなんですよねぇ。

付き合い始めは「ロマンスのホルモンマジック(効果は約3年まで)」で、お互いを受け入れあっていた二人も、長く一緒にいると「自分が二度と感じたくない感情を感じないように」自分の生き方、やり方を突き通したくなるわけですなぁ。

だから、彼は必死で抵抗します。「俺なりのやり方があるんだ」と突っぱねてきます。

すると、自分なりのやり方にNoを突きつけられた自立女子は、カチーンとくるわけですよ。

「何言ってんのよ、そんなに自分勝手なことばかり言ってさ!二人で生きてんのよ!家族なのよ!私達!なに自分勝手なこと言ってんのよ!」

と、そもそもは「パートナーへの愛」「ロマンティックな言い分」が「相手を突き刺す槍」に変わるわけです。あ、槍になる場合もあればマシンガンはバズーカ砲になる場合もありまっせ。

その後でどんな戦争が起きるかは、皆さまのご想像にお任せいたしますよ。

3.めちゃめちゃ耐える忍耐女子だった場合

彼のやり方を尊重しつつ、耐え忍びながら、自分の思いを押し殺すわけですよね。

だから、どんどん自分自身が「感じたくない感情」に近づいていくんです。

「私って夫や彼にとってどんな存在なんだろう」

まさに哲学的な疑問のようなものですけど、そういった切なさ、悲しみやちっぽけさをうっすら感じ始める。でも、私が選んだ人だから、と頑張って行くんだけど、どんどん悲しくなるし、自信を失ってしまう。

あぁ、私って一体何のために生まれてきたんだろう・・・。

そんなときに、友だちに誘われて近所のテニススクールに通い始め、そこで出会ったコーチが若くてイケメン。「〇〇さん、とってもいいですね、素敵だと思います」「今度お茶でもしません?」なんて言われて、ときめいちゃうことがあっても不思議ではないと思いませんか?

「いけない」「そんなこと期待しても・・・」と思いながらも、その甘美なる「私を必要とし、意味を与え、価値あるものと伝えてくれる」気持ちが欲しくなる気持ち、僕は理解できるなぁって思っちゃいますね。

まぁ、この事例は僕の勝手な妄想がかなり含まれていますので、参考程度に読んでいただきたいと切に願っておりますが、それほどまでに「自分の中に感じたくない感情がある」と、こうなっちゃうよ、という話なのです。

つまり、いかに、自分自身と向き合い、自分自身の感情を癒やすか、自分を受け入れるか。

これがステキな恋愛、夫婦関係に直結する癒やしだと僕は考えています。

自分自身を受け入れることで、なんだかよくわからないけど、自分らしくいられて気分が良くなったり、恋愛や結婚のプロセスが進むんですよね。

そのためにカウンセリングやらセミナーやらご利用いただけるといいのではないかなぁと思う今日このごろです。

自分の問題やダメさ発見ばかり意識するのではなくてね。

最後に余談になりますけど、恋愛や夫婦の間で何かしらの問題が起きると、殆どの場合は恋愛や夫婦関係をより良くする「テクニック」を欲しがると思うんですよね。

かつての僕もそうでした。

自分を変えず、知識とテクニックでなんとか幸せになりたいと願っていましたから、「心理学を知ればきっとうまくいく」と信じてやみませんでしたもんね。

そんな自分も今は「かわいいなぁ」と思いますけども、今は「自分自身が向き合いたくない、受け入れたくない感情があるほど、自分の成功や幸せも制限されるよな」と思うのです。

相手のことばかり考えてうまくいくのは、「どう愛そうかな」「どう喜ばせようかな」と心から与える意識が強まっているとき、なのですよ。

だから、自分でも、いろんな自分・感情を否定せずに、一旦受け入れてみることを続けています。

すると、なんともまぁ自分ってなかなか良いものじゃないか、と思えますし、そんな自分を見てくれていた妻、人、仲間、師匠に頭が下がる思いがするのです。

あぁ、自分の悩みは「自作自演だったか」と思えるんですよね。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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